紙の本
冷汁が美味しそう……。
2022/10/03 16:38
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さらしな - この投稿者のレビュー一覧を見る
美味しそうな食べものが出てくる本は、ページを繰る手がさくさく進みます。
ふたりの女性の目線を通して、現代と過去を行ったり来たりするのも読んでいて楽しめました。
紙の本
レシピというか
2022/10/11 14:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代に翻弄された女性の物語かなあ。
必ずしも自分の思い通りにはいかない行き方を強いられて。
でも、時が経つと、それを守ることに自分でしがみついて。
電子書籍
料理学校
2022/10/14 00:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
幸福、口福かぁ………と、思いました。二人の女性が中心に登場だけど、ふたりともそれぞれ……なんですよね……。特に、フリーのSE兼料理研究家として働く留希子には、……その実家は、江戸時代から続く古い家柄で、品川料理学園ねえ……。
投稿元:
レビューを見る
駆け出し料理研究家・留希子と、老舗料理学校を
経営する母と祖母。相容れない両社の間に
隠された秘密とは。冷や汁、生姜焼き…。心を
ほぐす”家庭料理”小説。
投稿元:
レビューを見る
昭和2年から令和2年…親子4代が「料理」と共に絡んで時代が行き来する…読み進めていくうちにその絡まりが段々と解けていく…そん感じ。
「骨肉の争いならぬ豚肉の争い」坂崎さんナイス!彼はこの物語のクッション的存在。
投稿元:
レビューを見る
2020年最後の一冊。
美味しいご飯がたくさん出てくる原田ひ香らしい内容。現在と昭和初期とを行き来するスタイル。
時代とはいえ日陰者になる決意をしたけど、最後の最後に少し報われてホッとした。
学園は継がれる?
投稿元:
レビューを見る
留希子が作る手際の良い酒の肴や、しずが作る家庭の西洋料理の様子を読んでいるだけで、創作意欲が湧いて、真似して作って食べたくなった!
ストーリーも現在の話とひいおばあちゃんの時代の話が、交互に種明かししながら、福の神の作った口福のレシピに繋がっていく。
自分の行く末に欲を出すことなく、与えられた賄いの料理を作る仕事を一生懸命務めて、結果的に妾より辛い母と名乗れない立場を受け入れ、健気に一人で生きるしずが、晩年ほんの一瞬、娘と孫に会うこと、旦那様とのたった一つの秘密だけで、幸せを感じる。そんなこと、今の時代では、ありえないし、納得いかないけど、当時なら仕方ないのかな?
投稿元:
レビューを見る
最初、古い時代っぽい文章で
入りづらいかと思ったけど、
進み出したらあっという間に読めた。
おいしいご飯と一緒にお酒飲みたくなる。
投稿元:
レビューを見る
夜中に読むべからず。
これ、夜中に一人で読んでるのつらい、つらすぎる。おなかがすくのもつらいけど、何かおいしいものを作りたい誘惑がすごい。
料理がそれほど得意じゃないけど、なにか「簡単に」「丁寧に」(この二つが両立するってところが大事!)おいしいものを作りたくなる。
口福のレシピ、というタイトル。すごくいい。「口に福を」「口が福に」「口を福に」あぁ、最高だ。
食べることって、生きていくうえで必要不可欠だけどあるいみ「必要最小限の栄養」さえ摂っていれば生きていけるわけで。「料理」を食べなくてもサプリだのゼリーだのでなんとでもなるけど、それでもなお人は「口が福」になる料理を求め、「口を福に」する料理を作り続ける。
祖母、母、娘の料理物語なのだけど、本当は曾祖母しずえの蒔いたタネを三代それぞれがどうやって咲かせるか、というお話。
とりあえず豚の生姜焼きが食べたい。
投稿元:
レビューを見る
食にまつわる小説は多々あるが、この本は読んでいてとても温かい気持ちで読み進められるので、つい丁寧に読んでしまった。
私自身も料理することが好きなので、共感できる部分があったり、文中にでてくるレシピに想像力を膨らませたり。肩肘張らない馴染みやすいものが多いので、思わず引き込まれた。
食の話だけでなく、戦前の日本の家庭に関する話がいい意味で物語に重みを与えていてバランスがよいと思った。
投稿元:
レビューを見る
原田ひ香さんの新刊は、得意のお料理系小説。フリーのSEで働きつつSNSで料理レシピを投稿する人気インフルエンサー留希子の現代パートと、昭和2年に料理教習所の台所で働くしずえの過去パートが交互に進行する。留希子としずえの関係も気になりつつ、文中いろんな料理のレシピが出てくるのだが、おいしそうでついつい作りたくなる(特にポークジンジャーのところは飯テロ)。物語が進むにつれて現代・過去パートは交錯していく、ラストは切ない…。
投稿元:
レビューを見る
20200929 家族の歴史を現在と過去を交差させて上手に仕上げている。料理のレシピもしっかりしているので読んでいて飽きない。恋愛部分もキレイに纏めてあるので読んでいて楽しい。エッセイ的小説。
投稿元:
レビューを見る
原田さんの本は『まずはこれ食べて』に続いて2作目。今回も“食”がテーマだが、背景に伝統のある料理学校の後継問題やそれに関連する母と祖母への反発など複雑な事情がある。さらに時々挟まれる昭和初期と思われる記述の謎もあり興味は尽きない。1週間のレシピになぞらえた章立ても凝っている。描かれる料理も含めて“おいしい”小説だった。
投稿元:
レビューを見る
品川留希子(しながわるきこ)はフリーのシステムエンジニア。
自分の食生活を見直すために自炊を心掛けるようになり、レンジでできる簡単メニューをツイッターにあげるうち、人気となり、徐々に料理の仕事が来るようになった。
実は彼女の実家は、代々「品川料理学園」を経営している。
留希子が継げば5代目のはずだが、祖母や母と対立して家を出ていた。
時代にそぐわない気取った西洋料理には反発があるし、当然の如く後を継がせるために婿を当てがわれそうになったり、何もかもが嫌になったのだ。
そして、いよいよ料理家としてメジャーデビューか?!という時になんと実家から宣戦布告?
現代のエピソードの合間に、昭和の初めの頃の“しずえさん”のエピソードが挟まれる。
品川家に女中さんとして雇われた彼女は、まだ家庭に普及していない西洋野菜や肉を使って、誰でも作れるレシピを作るよう二代目の丈太郎に命じられて試行錯誤する。
留希子の料理の才能は、受け継がれたものであるし、家庭で簡単に作れる料理を広めて、日本人の食卓を豊かにしたい、という願いも、実は脈々と受け継がれているのである。
同居する風花(ふうか)が、料理できない人の代表として、できる人である留希子が気付かないことを突っ込むのが良いコンビ。
そして、学園の理事長で、留希子に「清潔だけが取り柄」と表現された坂崎の、いつの間にか人の心にするりと入り込む躍進ぶりよ。間違いなくMVP。
切ないお話、と思ったしずえさんも不幸ではない人生を送っており、余計な同情であった。
花嫁修行のための料理学校に行く人は少なくなり、結婚しても姑と台所は同じゅうせず、子供の頃といえば女の子でも勉強優先の時代、料理は誰に習うのかといえば、料理番組、レシピ本、そしてネット、という時代になりました。
でもやはり、冷蔵庫の残り物で何を作るか、「7日目のレシピ」は悩みどころですね。
素人には、用意されたレシピはありがたい。
そこへ「ちょっと甘かったから次は砂糖を減らそう」「もうちょっと豆板醤を足して辛くしよう」と、変化させていくのがレシピの進化でもあるのでしょう。
真似されなくなったレシピはそこで死ぬ、留希子の一言は鋭かった。
投稿元:
レビューを見る
料理学校の後継者問題に関わる二人の女性を軸にストーリーが進む。一人は過去、料理学校に奉公人のしずえ、もう一人は現代に生き祖母や母に反発し家を出た料理研究家の卵である留希子。品川家の人たちはたいがいだが、二人の料理に向かう姿勢や才能には脱帽。しずえのひたむきさ、けなげさ、留希子の成長にも好感が持てる。