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電子書籍
細胞とはなんだろう 「生命が宿る最小単位」のからくり
著者 武村 政春
すべての生物の基本構成単位として、あたり前のようにとらえられている「細胞」。その細胞を、「生物ではない」けれど、「細胞への侵入が可能な存在」であるウイルスの視点から見つめ...
細胞とはなんだろう 「生命が宿る最小単位」のからくり
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細胞とはなんだろう 「生命が宿る最小単位」のからくり (ブルーバックス)
商品説明
すべての生物の基本構成単位として、あたり前のようにとらえられている「細胞」。
その細胞を、「生物ではない」けれど、「細胞への侵入が可能な存在」であるウイルスの視点から見つめ直すと、何が見えてくるのか?
あたかも、ウイルスに侵入してくれと言わんばかりの構造をしている細胞膜。
ウイルスに容易に乗っ取られてしまうタンパク質合成装置=リボソーム。
ウイルスに瓜二つのエネルギー工場=ミトコンドリア。
新型コロナウイルスにもまんまと利用される輸送システム=細胞内膜系。
そして、細胞の“司令塔”たる細胞核にいたっては、ウイルスによって生み出された!?
細胞の機能としくみ、その一生はなぜ、現在の私たちを構成するあのような細胞となったのか?
そして、その進化の過程でウイルスが果たした役割とは?
──気鋭のウイルス学者が、「侵入者目線」で新たな細胞像を解き明かす、傑作サイエンスミステリー。
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紙の本
細胞を解説するより、細胞とウイルスとの関係を解説している
2021/08/07 09:19
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投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
細胞というと、高校の生物の時間に十分に勉強したという人も多いだろう。生物、動物、人間を構成する最小単位であり、当然、本書も細胞の構成の説明を行っている。
細胞とはなんだろうというプロローグから入るが、すでに研究済みで分かり切っていると思うところかもしれない。
第1章では細胞膜、第2章ではリボソーム、第3章ミトコンドリア、第4章細胞内膜系、第5章細胞核という章立てで解説が進む。
しかし、細胞内の各説明だけでなく、未だにわからないことが多いことも示してくれる。また、最近問題となっているウイルスとの関係も各章で顔を出す。筆者はできるだけウイルスの話を抑えようとしているが、そうはいかないようだ。
おそらくウイルスなしに細胞が存在することがないのだろう。持ちつ持たれつの関係があると言うのだろうか。ウイルスは単独で増殖できず、人間を含む生物の細胞に侵入し、細胞内で増殖し、外に飛び出していく。細胞だけにスポットを当てて解説することが不十分なものになるということを示す。
細胞の中で、エネルギーを作り出す機能はここ等でしか理解していないのは、現在の姿しかわかっていないことだろう。
こうした視点で、細胞とは何かを解説していくと、また違った世界が見えてくるように思われる。一読の価値がある書である。