電子書籍
萩尾望都ワールド全開
2017/06/17 21:43
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投稿者:福岡ゆうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
読ませる力、引き込む力。
流石、萩尾望都だと思ってしまう。
幾つになっても。
時が止まったかのように。
紙の本
目で見る音楽とは…
2003/09/20 11:07
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投稿者:kokusuda - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品が雑誌連載が始まった時、学園物か…
と、思っていました(笑
しかし、連載が進んでいくと印象は全く違っていましたね。
8月の朝、嵐の海に消えた少年が半月後に見つかった。
還ってきた少年アベルは記憶も地球人の常識も喪失していて、
まるでエイリアン。
そんなアベルに音楽教師アリアドが不思議な言葉を告げる。
「君はベリンモン、私の楽器だ」
楽器扱いされたアベルは大反発。
ところが宇宙生命体ベリンモンの作用で
アベルの超能力が覚醒する。
そして、アベルは「世界征服友の会」をつくることにした!
(文庫版1巻カバー解説より)
カバーの解説だけだとコメディかな?
連載の最初を読むと青春学園物かな?
でも逗子から沖縄、逗子へ戻ってと、
舞台が移るにつれて話は大きく展開していきます。
惑星「ベリン」から銀河共同体、惑星「ナイトメア」
そして悪夢の世界へ…
マンガ家清水玲子女史も2巻のエッセイで書いています。
『海のアリア』では、マンガからはけっして
出ることのない音楽を絵で表現している。
(なんてチャレンジャーなんだ、萩尾先生)
モーさまの卓越した画力の呪縛とでも言いますか、
超越したイマジネーションとでも言いますか…
クライマックスシーンでのレクイエムは
ファンならずとも必見だと思います。
この文庫版は恩田陸氏と清水玲子女史のエッセイが
収録されています。
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投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヨットに乗っていた双子のアベルとコリン。
アベルだけ波にのまれていなくなってしまいます。
アベルの葬儀後、アベルにそっくりな少年がいると連絡をうけたコリンたちはアベルの元に行くのですが…。
あまりSFものは好みではないのですがこちらの作品は楽しめました
電子書籍
詰め込み過ぎなような
2017/02/16 23:12
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投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんか色々本題以外に詰め込み過ぎなような。
アベルが双子やハーフである必要はあったのか?
アベルが恐喝してたり、保健の先生にセクハラされてたりとかも必要だったのか?
沖縄まで流れ着く必要あったのか?
1巻読んだ限りでは要らない設定に思えた。
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「ずっと思ってたよ ずっと思ってた あいつさえいなけりゃって でも それは 死んじまえってことじゃなかった・・・・・・」
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出来のいい兄と、出来の悪い弟はある日、友達と共に海に出て、そしてそこで兄は死んでしまう。
「ずっと思ってたよ/ずっと思ってた/あいつさえいなけりゃって/でも/それは/死んじまえってことじゃなかった・・・・・・」
しかし、兄は宇宙鉱生物に寄生されて、弟の下に戻ってくる。コメディタッチで進みながらも、何もかも完璧なはずの兄のもつ傷・心の闇が、弟の前に立ち現れる。
そして、そこに表れる宇宙人のアリアド。
アリアドは、兄の中に居る宇宙鉱生物と共鳴して音楽を奏でるプレイヤーだった。
やおいの匂いが漂う?と見せかけて、アリアドの深い傷と死者への悼みがまた読者を沈黙させる。
そして奏でられる、兄とアリアドの音楽。
死者への悼みの心、誰かの痛みや傷に共感する心が、二人によって演奏される…。
人々の痛みへの共感、時にやさしく微笑ませてくれるコミカルな表現、音楽の瑞々しい表現(萩尾望都が音楽を表現する絵は、本当に音譜がそのまま一本の線になっているかのようで、一個の画面の中に、壮大なオーケストラが埋め込まれているかのようである)がバランスよく纏まった小品である。
さらっと読めるのに、暖かく心地よい。
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これはね、すごいですよ。天上の音楽が聞こえてきますよ。「絵から音楽が聞こえてくる漫画」としては、のだめの先を行ってます。
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アベルとアリアドの人格がいったりきたりするのが好きなんだ。アリアドはヘタレに収束していったのは好ましいと思う…。
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漫画では不可能ではないのかというテ−マなんだけど
すっごく綺麗にまとまってて、しかも読みやすくて面白い。
すごい。
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ヨットの遭難で海に消えた少年アベルは、記憶も常識も喪失して還ってきます。
彼の体内には、宇宙生命体である楽器ベリンモンが宿り、その楽器を追い求めてエイリアンが現れます。
こんなふうにあらすじを書くと、???がとびかうような突飛な話のようにみえますが、さすが、萩尾望都先生。美しい抒情詩のような仕上がりになっています。でも作品群の中では比較的軽い感じでさらっと読めるほうです。
話はそれますが、この一巻の最後に恩田陸さんがエッセイを書かれています。
その中で、恩田陸さんのあらゆる作品の根っこになっているものが萩尾望都先生の作品だと。「精霊狩り」シリーズが「光の帝国」シリーズへ。「トーマの心臓」が「ネバーランド」へ。「ヴィオリータ」が「ライオンハート」へ。「この娘うります」が「ロミオトモミオは永遠に」へ。びっくりです。でも、私が恩田陸さんの作品に惹かれる理由もわかりました。私も萩尾望都先生の作品の空気がすきなんです。
あの独特の空気、恩田陸さんの作品を萩尾望都先生がマンガにしたものを見てみたいです。
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優等生のアベルが、ヨットで座礁して行方不明になった。
眉目秀麗、完璧なアベルの死を嘆く通夜に一本の電話がかかってくる。
「頭のちょっと弱い男の子をこちらで預かってるんですけど」。父親は激怒して話を聞かず通話を切る。
しかし気になった弟コリンや友人らが沖縄へ行くと、アベルそっくりな少年がいる。
しかし、「彼」は言葉も話さず、ただ音楽だけが堪能で、生活知識もまったくない状態。以前のアベルとはかけ離れている。
コリンはそれでも身体的特徴から彼がアベルだと断定し、彼を連れ戻す。
しかしアベルは学校でも家庭でも問題を起こし、そんな中、新しく学校にやってきたアリアドという音楽教師はアベルを「自分の楽器」だと言う−−−。
アリアドが出てくる辺りから加速しはじめましたね。
ベリンモンってどういうことだ、共鳴ってどうやるんだ、と謎を残しながら二巻へ続く。
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嵐に襲われ漂流した兄・アベルらしき男が見つかったとの情報を聞きつけコリンが沖縄に駆けつけると、そこには記憶を失いながらも不自然に音楽的才能を開花させたアベルの姿があった。
コリンや友人らの助けもあり、なんとか日常生活に馴染もうとするアベルだったが、音楽教師アリアドの登場により自身の「楽器」としての宿命に巻き込まれていく。
逗子海岸でヨット乗りをする場面から始まる作品だが、壮大なSFへと展開していく。
主筋は重いのだが、冗談交りの友人との三角関係やディスコミュニケーションのおかしみなんかもあり、読み口は結構軽め。
登場人物それぞれのコンプレックスも丁寧に書かれており、コンプレックス克服の成長物語という一面も持つ。
相変わらずの高い構成力と奇抜なアイディアで完成度の高い作品に仕上がっている。
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「自分が自分じゃなくなっていく」という感覚がゾッとする。
海での事故以来、記憶を失ってしまったアベルのSF物語。
綺麗な絵と、音楽が奏でる不思議なストーリー。
文庫で全2巻
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壮大な音楽ファンタジーと聞き、読んでみました。本当に壮大すぎてストーリーの説明がしにくいのですが、舞台は湘南の海。登場人物たちは高校生。休日に同級生たちでヨットを乗っていると嵐にあい、1人が行方不明に。死んだと思われていたその人物が沖縄で発見され、なんと、宇宙人の楽器になっていた!という感じのお話です。最初は平凡な高校生の学園マンガかと思いきや、最後はハリウッド映画なみのスケールになっています。各章のタイトルが「テンペスト」といった風に名曲のタイトルが使用されているのが嬉しいところ。
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全2巻読了。
少年の葛藤を描くかと思えば、宇宙へ、そして音楽イメージの世界とテンポよく果てなく広がってゆく。
イメージが次のイメージを呼び、読みやすい。