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万葉百歌 こころの旅
著者 松本章男
今、たどりつく。万葉集の新境地。選り抜かれた100首と独自の解釈が、新たな〈万葉観〉へと導く! 長歌、短歌、旋頭歌など、全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集...
万葉百歌 こころの旅
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万葉百歌こころの旅 (集英社新書)
商品説明
今、たどりつく。万葉集の新境地。選り抜かれた100首と独自の解釈が、新たな〈万葉観〉へと導く! 長歌、短歌、旋頭歌など、全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集」。京都、飛鳥、奈良といった古都の散策を主題とする随筆の名手が、その中から100首を厳選し、瑞々しい解釈と美しいエッセイを添える。内乱が頻発し混沌とした社会にあって、歌の作者たちは嘆きや悦び、叶わぬ願いや迸る想いを懸命に詠み上げた。そうした先の見えない時代を生き抜く逞しさに満ちた古の詩が、私たちに今ひとたびの生命力を与えてくれるはず。詩歌の来歴はもちろん、著者自身が万葉ゆかりの地で見聞きした余話に豊かな学びと温かな癒しがある。また、躍動感のある大和路の風光描写が――たとえ物理的な移動がままならない時であっても――想像力あふれる魂の旅へと誘ってくれる座右の書。
目次
- はじめに/万葉百歌撰〔一〕 ――野守は見ずや君が袖ふる 他5首/万葉百歌撰〔二〕 ――二子山を弟背と我が見む 他9首/万葉百歌撰〔三〕 ――心もしのに古へ思ほゆ 他5首/万葉百歌撰〔四〕 ――打橋わたす汝が来と思へば 他3首/万葉百歌撰〔五〕 ――まづ咲くやどの梅の花 他3首/万葉百歌撰〔六〕 ――葦へをさして田鶴鳴きわたる 他4首/万葉百歌撰〔七〕 ――三諸戸山をゆきしかば 他5首/万葉百歌撰〔八〕 ――ゆき廻る丘の秋萩は 他4首/万葉百歌撰〔九〕 ――滝の浦を見ずかなりなむ 他3首/万葉百歌撰〔十〕 ――春の柳は萌えにけるかも 他5首/万葉百歌撰〔十一・十二〕 ――山桜戸を開けおきて 他4首/万葉百歌撰〔十三・十四〕 ――本辺にはあしび花咲き 他4首/万葉百歌撰〔十五〕 ――浦潮満ち来いまだ飽かなくに 他5首/万葉百歌撰〔十六・十七〕 ――雁がねは使ひに来むと 他5首/万葉百歌撰〔十八〕 ――さ百合花ゆりも逢はむと 他5首/万葉百歌撰〔十九〕 ――沈く石をも玉とそ我が見る 他6首/万葉百歌撰〔二十〕 ――いませ母刀自おめ変はりせず 他8首/百首通覧/おわりに
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紙の本
万葉集から100首を厳選し、そこに筆者ならではのエッセイを添え、読者の魂を解き放つ旅へといざなってくれる一冊です!
2021/03/02 09:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、随筆家として活躍されており、『西行 その歌その生涯』(やまなし文学賞)などの興味深い作品を発表されていることで知られる松本章男氏の作品です。同書は、長歌、短歌、旋頭歌など全4500余首が収められた日本最古の撰歌集「万葉集」を題材にして語られた一冊です。筆者はこの中から100首を厳選して、瑞々しい解釈と美しいエッセイを添えてくれています。例えば、「内乱が頻発し混沌とした社会にあって、歌の作者たちは嘆きや悦び、叶わぬ願いや迸る想いを懸命に詠み上げた」とか、「先の見えない時代を生き抜く逞しさにあふれた古の詩歌が、私たちに今ひとたびの生命力を与えてくれる」といった心に響く文章が添えられているのです。季節がめぐりゆく大和路の風光を確かな筆致で描くことにより、魂を解き放つ旅へと読者を誘ってくれる一冊です。