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電子書籍
神聖の鯱
著者 西村 寿行
鬼と称する正体不明の敵が、鯱四人組に宣戦を布告した。鬼は飛騨高山に火を放ち、一日にして壊滅させた。鬼を率いる美少女・ゼロは、十樹吾一を自在に操る。聖なる狼を連れて帰国した...
神聖の鯱
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神聖の鯱 (講談社文庫)
商品説明
鬼と称する正体不明の敵が、鯱四人組に宣戦を布告した。鬼は飛騨高山に火を放ち、一日にして壊滅させた。鬼を率いる美少女・ゼロは、十樹吾一を自在に操る。聖なる狼を連れて帰国した仙石文蔵に、ゼロと十樹が襲いかかる。鯱四人組を分断させたゼロの狙いは!? ラストで明かされるゼロの衝撃の真相。
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紙の本
冷戦最期の超ドタバタ
2013/10/24 00:05
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投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
またもや例の国が日本に謀略を仕掛けて来るのだが、この「神聖の鯱」が執筆されたのが1989年であるから、KGBがイタズラをできるのももう最後になるだろう。
送り込まれてくるのは「ゼロ」よ呼ばれる異能力者であり、美少女であるらしいというということを天星清八がCIAとKGBの暗殺合戦の渦中にあるヨーロッパで探り当てた頃には、日本ではゼロに率いられた鬼一族による行方不明事件が多発。警察に続いて自衛隊空挺団が敗走して、日本はパニックに陥り、仙石一味が乗り出すことに相成るが、十樹吾一は美少女ゼロを神と崇めて寝返ってしまう。
ゼロの目的は単なるテロや混乱ではなく、日本を壊滅させる恐るべき計画を持っている。その頃仙石文蔵はロッキー山脈にいたて、そこで暗殺の危機を救われた、ビッグバン一族の故郷である千年の過去から連れ帰った2匹の狼を日本に連れて戻ってくる。恐るべき頭脳と運動能力を持つ鬼一族だが、この2匹の狼が戦力に成ることにより、双方の戦力は拮抗し、最後の決戦は不可避だ。
そしてとんでもないどんでん返しが待っている。
はあ。
そして対決も陰謀もすべて空の彼方へ発散して、こういうのなんていうんですか。うやむや。
世界中の諜報機関を驚愕に陥れるだろう、この情けなくも破壊的なオチには、そりゃ冷戦も終わろうというもの。
いや帝国主義パワーゲームなぞ、こうして崩れ去るのが相応しかろう。世界は移ろい、老い先は短い、仙石軍団どこへ行く。