紙の本
考えもつかない視点も面白い
2023/04/06 11:38
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投稿者:ヒグラシカナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
「おばさん」へのアプローチが多様でとにかく面白かった。
紙の本で読んだが、本の大きさの割に文字が小さく
読みづらい印象もあった。でも、それだけ内容が充実している。
細かいところだが、たとえば後藤久美子さんについての言及
など、「ああ、そういわれてみればそうだよね」と共感しつつ
自分ではちょっと思いつかない視点があって読むことが出来て
良かった一冊でした。
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最近、自分の心の中での一人称がちょいちょいおばさんになるので読んでみた。
年をとる=女性は人間としての価値を失う、みたいな価値観は変わったらいいなと思うし(逃げ恥でゆりちゃんが言っていたことに通ずる)、将来私が結婚しなくても、子どもを産まなくても、胸をはっておばさんと呼ばれたい。おばさん、次世代のみんなが生きやすい世の中にするからね!!!という気持ち。同世代でも、既にお母さんな子とは共感できないかもな、とちょっと寂しくなった。
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前から読みたかった岡田育さんの本。
週刊金曜日でも紹介されてたかな。
私は自分のことを「おばさん」を呼ぶのに抵抗はないけれど、この言葉あまりいい意味では語れられないよね確かに。
人生おばさんである期間が圧倒的に長いのに、誰も良きおばさんのなり方は教えてくれなかった。おばさんの見本がなかった。生理があがっておばさんになったらもう用済みとまで言う政治家もいた。
ここまで書いて泣けてきた。
でもおばさんは楽しいよ!誰の目も気にせずオシャレも趣味もオタ活だってできちゃう。小金も持ってるし経済を回しているのもおばさんたちだ。
若い女の子を守るのも、オトコを教育するのも、家制度はもうないのだよと言い聞かせるのも、みんなおばさんの役目。夫を見送った後はおばさんパラダイス!
おばさんて楽しいよ。ほんとに。
決して負け惜しみでなく。
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その言葉からして男性からも女性からも忌み嫌われ、存在せず愛されず、その苦労がことごとく無視されてきた“おばさん”を再定義し我々の手の中に取り戻すパワフルな一冊。
バーティカルな血縁の中で強化され再生産される価値観の息苦しさを斜め上からぶった斬る存在として。
シスターフッドに護られるだけでなく、シスターフッドを護り次世代へ引き継ぐ存在として。
見返りを求めずお節介を焼き、下の世代に負の遺産を引き継ぐまいと立ちはだかる中年女性になるために。
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発売されて間もない今、「おばさん」の入り口に立つ者としてこの本を読むことができたことを幸運に思う。
紹介されている色々な「おばさん」像を噛み砕きながら、自分ならどんなふうに、何を下の世代に残せるかな……と考えながら読んだ。
「非・おかあさん」というある意味無責任な立場からしかできないこと、やらなきゃいけないこと、きっと自分で思ってる以上にあるはず。
そういう希望と決意を貰った。
いつかの未来にこの本を手に取った「もと少女」たちが「おばさんって言葉が恥ずかしいとかいつの時代だよwww」と笑い飛ばせる日が来ますように。
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こ、こ、濃かったーーー!! 「おばさん」を再定義する、様々な作品からの紐解き。更級日記からの解説が最も響いた。そんなおばさんになりたいものだ。おばさんは楽しい、おばさんは強くてしなやか。我は、と、宣言することから始める感覚。おじさんもぜひ読んでほしい。
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第一部 未来を向いて生きる中年
第二部 母とは異なる価値観の提示
第三部 少女でもなく、老婆でもなく
第四部 社会の中に居場所を作る
第五部 おばさんになる方法
ジェーン・スー×岡田育 巻末特別対談
岡田育さんは20歳近く年下なので、私が自分のことも同じ「おばさん」に括るには、大雑把に過ぎるかもしれないと思いつつ。かつて「ポーの一族」をリアルタイムで読み、オリガ・モリソヴナに心揺さぶられたひとりの中年女性として。
これから少しでも下の世代のために良きおばさんになれるよう、精進したいと思います!
おもしろかった‼︎
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この本は、読み終えるまで時間がかかりました。読み始めては、自分はどうだったかしら?と思い出に浸ったりして、思い出した事
小学3年生 「赤毛のアン」を読んで
レイチェル・リンド婦人になりたいと強く思ったこと。
そばを流れる小川さえ流れを変える人。
アンの芝居がかった謝罪で許し、アンを受け入れた人。
アンが学校に行かない、となった時マリラに助言をし、安心させた人。
マッシュがただ一人、しゃべれる女の人。
アンに一番似合う色の流行のフワフワの袖の洋服を縫ってくれた人。
感想文に、私はこんな、おばちゃんになりたい。と書いたら、赤ペンで「きっとなれますよ。」と。
高校1年生 エジプトのバレエ団の公演を観に行き、そこに、大屋政子さんがいました。
エジプトからバレエ団を呼んでくれたスポンサーでした。テレビで見るのと同じメーキャップとファッションでニコニコ笑いながらダンサー達とおしゃべりする姿に、この個性とパワーは唯一無二のものだ!本物だ!と
凄いおばちゃんだ。と思いました。
社会人になり
「おばちゃまはスパイ」シリーズ
ドロシー・ギルマン 柳沢由実子 訳
集英社文庫 ミセス・ポリファックスに出会い、人間何歳からでも、なりたい自分になれるんだ!と勇気をもらいました。
おばちゃんになりたかった小学生が今では
立派な(笑)おばちゃんです。
おばちゃんは、軽々と生きてます。
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自分で言うのは平気だけど、ひとに言われるとちょっとがっかりする「おばさん」。でも、もうがっかりしないで、「はいはい?呼んだ?」って気持ちになりそう。
古今東西のさまざまな作品に出てくる「おばさん」をピックアップして論ずることで、「おばさん」とは?を考察していく。で、「おばさん」、いいじゃない!と張り切った気持ちになってくる。
「ここはおばさんに任せな!」って言えるおばさん、おばさんになるの楽しそうと思わせるおばさんが目標。
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岡田育さん、面白いです。さすが元編集者さん。言葉の用い方が、幅広い知識と思慮深さをお持ちの方のように感じます。
「おばさん」を再定義しています。いろいろな角度からおばさん論を展開していて、興味深い内容です。
私は第三部「少女でもなく、老婆でもなく」が面白かったです。おばさんど真ん中の私ですが、カッコいいおばさんと国民的おばさんの中間的存在を目指したいです。
ジェーン・スーさんとの特別対談も、読みごたえがありました。
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「おばさん」について考察してある。
少女やかわいいおばあちゃんに憧れはあるのにおばさんにはなぜそうならないのか。小説やマンガ、歌の歌詞、昔話や更級日記、日本だけでなく他の国ではどうなのか。幅広い例が挙げられていて面白かった。思ったより深い。
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おばさんはやはり蔑称となるのか。
確かに自分でいうのはいいけど、他人には言われたくないよね。
フランスみたいに”マダム”みたいな素敵な呼称があればいいのに。
”おばさん”の主に呼称についてまじめに書かれた本だった。
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おばさんに込められたネガティヴな意味、蔑称としての呼び方を、たくさんの資料物語などから例を上げ、あるべき〈おばさん〉の再構築。私達が誇り高く名乗れる一般名詞へと導いてくれる。快哉を!
そしてブックガイドとしても興味深く読みました。
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岡田さんの聡明さと加齢への考えが「歳をとったら楽になった」「可愛いおばあちゃんを目指して」みたいなぬるエッセイ化ではなく、根拠も文献も理論も踏まえて書かれてるのが気持ちいい。これまでで一番好きかも。
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無数の小説、漫画、映画、実際の女性から、素敵なおばさんたちが小気味良く紹介され、なんかさっさとおばさんになりたいかも!とだんだんワクワクしてくる、アラサー女にとって希望でしかない一冊。
古典では『更級日記』『若草物語』、最近の小説では松田青子『おばちゃんたちのいるところ』、漫画ではヤマシタトモコ『違国日記』、映画『マレフィセント』、他にもたくさん…と素敵なおばさんを堪能できるエンタメガイドとしても楽しめる。
「知力や財力や行動力、もろもろの不思議なパワーを行使して、その恩恵を下の世代に気前よく分け与えてやる」「疾風のように現れて疾風のように去っていき、見返りは求めないが、お菓子のお供物には無邪気に大喜びする」。
私も、そんなフェアリーゴッドマザーのようなおばさんになりたい!
本好きで妙齢の女性の皆様、これは必読です!ぜひ!