紙の本
水中考古学は発見の連続
2022/02/12 06:05
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「沈没船」というとパイレーツオブカリビアンに出てくるような沈没船をイメージしていたが、あのように船の形で長い間水中にとどまっている事は非常にまれな事を知った。
「言われてみれば・・」なのだが、映画などのイメージと実際の沈没船探索の違いが大変面白かった。
沈没船を研究することが新たな歴史の発見になると思う。
先生の活躍を期待します。
紙の本
理系にオススメの歴史本
2021/12/31 23:51
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投稿者:いそぽっど - この投稿者のレビュー一覧を見る
【理解可能レベル】
誰でも
(専門用語は少なめ。文章も読みやすい。)
【オススメする人】
・歴史も好きな理系の人
・サイエンス全般が好きな人
水中考古学ないし船舶考古学が著者の専門。研究対象は「歴史」であるが、本書の内容は理系そのもの。理学/工学/農学の知識やリテラシーが読む上で役立ったので、サイエンス好きな自分の知的好奇心は大いに刺激された。
著者の出身大学はテキサス「農工」大学で、船舶考古学に工学などの知見が必要なことをここからも想像できた。船舶の構造に関する解説も、工学のにおいを感じた。
沈没船フィールド調査の場面では、研究手法の面で理系の側面が見られた。
排水用エンジンポンプやダイビングに必須なコンプレッサーなど、機械を使用する場面もある。
沈没船遺跡の3Dモデルに関する解説では、地理情報の技術が使われていた。考古学分野でGISソフトを使用するとは、想像したこともなかった。
[補足]
※「理系」「文系」と無闇に分けることは望ましくないと私は思う。しかし本レビューでは便宜的に「理系」という言葉を使用した。歴史分野の本に関心ない読者層にも、本書の魅力を訴えたいとの思いからである。ご勘弁願いたい。
※本レビューが、本書に少し難解な印象を与えてしまわないか危惧している。とても読みやすい本なので、気軽に手にとってほしい。
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思わずワクワク!
2021/12/13 08:14
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投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る
お恥ずかしながら、水中考古学というものがあることを、初めて学びました。
膨大な時間と苦労の末、新たな知識や歴史を掴み取る様に感動します。
装丁がポップで、手に取りやすいのも魅力だと思いました!
紙の本
興味深い世界。
2021/11/11 00:00
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投稿者:じゅんべぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る
このような研究分野をしらなかったので、とても勉強になりました。
野球しか知らなかった著者が運命の出会い(?)を果たすところが、結局一番心に残ります。
好き!という気持ちは何事にも替えがたい、大事な感情だと思います。「考えたように生きなければならない」という言葉を痛感する本です。
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<目次>
第1章 人類は農耕民となる前から船乗りだった
第2章 発掘現場には恋とカオスがつきものだ
第3章 TOEFL「読解1点」でも学者への道は拓ける
第4章 エーゲ海から「臭いお宝」を引き上げる
第5章 そこに船がある限り、学者はドブ川にも潜る
第6章 バハマのリゾートでコロンブスの影を探せ
第7章 ミクロネシアの浅瀬でゼロ戦と出会う
<内容>
海洋考古学という新しいジャンルで、遺物を引き上げずに写真を撮って、デジタル化し、3Dにしていく、新しい調査法を編み出した日本人学者の本。その「フォトグラトメリ」は今一つ分からないが、英語が全くできなかった元野球少年が、押しかけでアメリカの大学で水中考古学の博士号を取り、世界をまたにかけるまでの話。この本は、「情熱」は人を動かし、仕事にすることができる、ということだが、その情熱を持ち続けるのが難しい。
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著者は、沈んだ船の形を推測したり復元したりするのが専門領域のようで、そんな話が続くが、うーん、、知りたかったのはこういうことじゃない、って思った。
知りたかったのは、沈んだ船に関する、もっと詳しい物語。
例えばP60 1583年のベネチアからオスマントルコに向かう船。消失した宮殿の立て直しに必要なガラス5000枚を運ぶはずだった。。。みたいなのはワクワクするのに、そんな話は他には見当たらなかった。。
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この世界の海のどこかに眠る歴史のロマンを一緒に探しませんか?という気持ちで著者が書いた、という本当のホントの最後にあるように、水中考古学という少し耳慣れない分野について、専門的な知識がなくとも読めるように書かれた本。
クライブ・カッスラーのダークピットシリーズの実物じゃんとか思いながら、楽しく読めました(小説の方は、ここ10年以上手に取っていないが)。
親友のブラジル人(小説はイタリア人だったか)と、一緒に沈没船を見つけるところから始まり、水中考古学の道に至るまでの米国留学のドタバタ劇は、バイタリティーにあふれていて、こんなんよく出来ましたね、と感心しました。
何よりも水中考古学が好きだということと、好奇心に溢れているところが、とても好感が持て、海に眠るまだ明かされていない秘密を是非研究して頂きたいと思いました。いやー頑張ってほしい。
それにしても、名前に船が付いているのも、これは洒落じゃないんですよね。
凄いや。
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プロ野球選手を目指していた著者は歴史小説などを読んでいて、読書好きだった。
一万年前の人間の脳と頭蓋骨が発見された。脳?酸素が存在せず水温もほぼ一定で、腐敗せずに保存されていたということを、本で目にした。
それが衝撃的すぎて、水中考古学に興味を持つようになる。
(大学まで13年間も野球選手を目指していて、そこからの水中考古学への方向転換にも興味がわく。)
水中探査機の進歩やスキューバダイビングなどの浸透に伴い沢山の沈没船が見つかっている。
とてもたくさん!驚く量。
沈没船復元再構築のための、フォトグラメトリを使ったデジタル3Dモデルの作成が専門分野。
画期的らしい。
「バッタを倒しにアフリカへ」みたいなノリがある本。
作者の、水中考古学が大好き楽しい!という気持ちが伝わってくる。
コロンブスのキャラベル船、戦争遺跡のゼロ戦、ワクワクした。
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図書館で。
水中考古学者の方の本。
とても平易に書かれていて読みやすい。
とても大変そうな仕事であるが、やりがいと美しい自然の中での仕事は素晴らしいと思った。
発掘現場のエピソードが面白い。コロナで日本にいたからかけた本。
エーゲ海、イタリアの川、カリブ海、バハマ、ミクロネシア。
一つの拠点・場所にこだわらない研究アプローチは珍しいらしい。
素晴らしい日本人研究者。
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面白かった。探究心と行動力を見習いたい。
特に学問に対しては、新しいことを知れば知るほど、自分がいかに無知かを思い知らされる。「もっと知りたい!」と次から次へと溢れ出す欲求を共有する仲間がいた。
私に置き換えると、本から新しい情報を知ることが多く。読めば読むほど自分の無知を思い知らされ読みたい本がどんどん増えていく。
ただ仲間はいないが、本はひっそり1人で読むほうが、自由で楽しい。
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海や川に沈む船。それは酸化を免れたタイムカプセル。水中に埋没した船を発掘する一研究者が書く水中考古学の魅力。
筆者が水中考古学に惹かれて研究者になるまでの10年の過程が楽しい。英語が全く分からないながら飛び込んだ世界。
筆者は今も世界を駆け巡っている。
好きな世界で活躍する人はとにかく格好良い。
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こんな分野、研究、仕事があることに驚きました。
大航海時代は主にゲームで親しみましたが、そう言ったものにもまだ分からないことがあるということも知りませんでした。今年最後の読書ですが、なんだかワクワクするような気持ちになりました。
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船舶考古学博士の著者による、水中遺跡発掘の現場を伝えている一冊。
エッセイのような筆致で読みやすく、これまでの紆余曲折が綴られています。
学者になるまでの冒険、なってからの苦労とやりがいがとてもわかりやすかったです。
新たな技術の3Dモデルを駆使して世界の水中を発掘する素敵な姿が読んでいて想像できます。
以下に感銘を受けた部分を引用します。
“それでも、私の毎日は楽しい。なぜなら、「少ない給料で働いている」でなく「無料で海外旅行をしつつ、さらに小遣いも貰っている」と考えているからだ。これほどラッキーな職業はないと思っている。”
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アメリカの大学で博士号を取得された過程が記載されているが、凄いことだと思う.小生も論文博士なので苦労の度合いが推定できます.学会で友人を作り、多くの仕事をオファーされるのは、実力があることの証明だと感じます.フォトグラメトリーはデータを素早く3次元化する素晴らしい技術です.精力的な活動に驚嘆しました.
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『水中考古学』という言葉自体は知っていましたが、あまりその内容について聞く機会はありませんでした。この本はその知られざる世界をそっと垣間見ることができる1冊だと思います。