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エネルギー・シフト
著者 橘川武郎
新型コロナ禍の影響でエネルギー需要全体が大きく減退した中で、再生可能エネルギー需要は堅調に推移した。すなわちCO2排出の少ないエネルギーへのシフト、集中型から分散型供給へ...
エネルギー・シフト
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エネルギー・シフト 再生可能エネルギー主力電源化への道
商品説明
新型コロナ禍の影響でエネルギー需要全体が大きく減退した中で、再生可能エネルギー需要は堅調に推移した。すなわちCO2排出の少ないエネルギーへのシフト、集中型から分散型供給へのシフトという大きな流れ、つまり「エネルギーシフト」といえる動きが改めて明確になった。この勢いは、パンデミックを克服した後の世界で一層強まることになろう。
加速するエネルギーシフトの動きに取り残された感が強かった日本政府も、2018年に閣議決定した「第5次エネルギー基本計画」で、2050年までに「再生可能エネルギーの主力電力化」をめざす新しい方針を打ち出し、さらに2021年4月の気候変動サミットで温室効果ガス排出の大幅削減を打ち出した。
本書は、このような状況の下、再エネ主力電源化を本気で実現するために何をすべきかについて、正面から論じる。リアルな議論を展開するため、再エネ発電だけでなく、原子力発電・火力発電・水素利用などの動向も視野に入れた、包括的な検討を行う。さらに、再エネ主力電源化への道自体については、(1)既存の枠組みを維持したままのアプローチと、(2)「ゲームチェンジ」を起こす新たな枠組みを創出するアプローチの双方を採り入れる必要があるとして、この課題に果敢にかつ冷静に取り組む。
議論の過程では石炭火力発電「悪者」論や原子力政策の近視眼的なありようも批判しており、エネルギー問題に関する俗論などについて第一人者の見解がコンパクトにまとめられている。
また本書はこのところ、刻々と大きな展開を見せる最新のエネルギー政策・事情についても過去の増刷時にフォローしてきており、現在配信中のものは2022年3月までをカバーする。
政府機関や自治体の担当者、電力・ガスなどエネルギー産業関係者、またエネルギー事業への参入を狙う方たちにとって必読の書。
目次
- はじめに:加速するエネルギーシフト
- 序 章 人類が直面する二律背反
- 第1章 「再生可能エネルギー主力電源化」と直面する課題:第5次エネルギー基本計画の検討
- 第2章 再生可能エネルギーをどうするか:主力電力化への二つのアプローチ
- 第3章 原子力発電をどうするか:カギ握る使用済み核燃料の処理
- 第4章 火力発電をどうするか:CCSとCCU
- 第5章 水素への期待:エネルギー構造全体を変える可能性
- 第6章 再生可能エネルギー主力電源化の担い手は誰か:ゲームチェンジャーの出現
- おわりに:「再生可能エネルギー主力電源化」への道
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