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ポストコロナの政策構想 医療・財政・社会保障・産業
■オリ・パラ開催・観客論争、後手に回った感染拡大防止対策、PCR検査体制・医療体制の不備、ワクチン接種をめぐる縦割り行政、中央・地方政府間の連携の悪さ、医療専門家と経済専...
ポストコロナの政策構想 医療・財政・社会保障・産業
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ポストコロナの政策構想 医療・財政・社会保障・産業
商品説明
■オリ・パラ開催・観客論争、後手に回った感染拡大防止対策、PCR検査体制・医療体制の不備、ワクチン接種をめぐる縦割り行政、中央・地方政府間の連携の悪さ、医療専門家と経済専門家との不協和音、露呈したデジタル化の遅れ。さらに日本は、生産性・経済の低迷のために、長期衰退も、もはや絵空事ではなくなった。
■日本はコロナ対応において、どこで、何を、どう間違ったのか。危機を突破する道はどこにあるのか。カギはガバナンス(統治構造)とリスクシェアのあり方を変えることにある。
■経済学の知見をもとに、コロナ危機に対する数々の政策を早くから提言し続けてきた経済学者が、日本社会を立て直すための包括的な政策ビジョンを提示。コロナ対策をめぐる意思決定過程を間近で見てきた著者だけにしかなしえない観察、洞察にもとづき、豊かな構想力で描き出す。
目次
- 第1章 コロナ禍を乗り越える道――何が問題なのか?
- 第2章 医療政策のガバナンス――誰が決めるのか?
- 第3章 医療政策はどう決めるべきか?
- 第4章 医療のビジネスモデルの転換――かかりつけ医
- 第5章 これからの危機――コロナ禍から財政危機へ
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コロナ後の多角的な政策提起が出てきた
2022/03/08 10:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
御二人の著者は多くの方がご存じと思う。小林慶一郎氏は新型コロナウイルス感染症対策分科会に参画し、テレビでもお馴染みの方であり、佐藤主光氏も地方財政に詳しい方である。2021年11月に発行され、かなり新しい知見に基づき構成されたものと期待できる。
章立てを見ると、
第1章 コロナ禍を乗り越える道 何が問題なのか? と問う。経済学の視点でまとめられる。
第2章 医療政策のガバナンス 誰が決めるのか?
第3章 医療政策をどう決めるべきか?
第4章 医療のビジネスモデルの転換 かかりつけ医
というように、当然であるが、医療にページを割き、これまでの医療政策の問題点を踏まえてアプローチしている。
第5章 これからの危機 コロナ禍から財政危機へ
非常時の財政出動はやむを得ないこととしても、国家財政(地方財政を含む)危機は変わっていないし、さらに財政状況は悪化する危機感が滲んでいる。
第6章 ポストコロナに向けた税財政の国際協調
税制及び税収は、国税で消費税が中心となり、法人税が国際的な引き下げ競争に引きずられるだけの対応だったが、法人税に対する国際的な協調の推進、新税の検討等を挙げる。
第7章 新たな個人への支援策
政府や自治体のコロナ禍の支援策は企業経由が多く、個人を直接支援できない問題を取り上げる。やはり、転換すべきだが、これはコロナ禍に限らないことであろう。
第8章 国と地方の関係の再構築を
コロナ対策で、国と現場との乖離は著しいし、未だに埋めることはできていない。弱体した地方財政で、自治体独自の施策ができているところは少ない。地域的な差があること等を踏まえ、地方分権の進展を求めている。
第9章 長期衰退を回避する デジタル化、新たなリスクシェア
コロナ禍に限ったことではないが、パンデミックでより明らかになった問題点と政策方向を提起する。
第10章 企業の事業構造の転換 ビジネスモデルの転換、債務処理、雇用対策
おそらく著者の経済学的アプローチから、コロナ後の経済政策を提起する。第9章と連なるところ。
第11章 コロナ後の経済・社会へのビジョン ポストコロナ八策
第10章までの展開を、この章で八策としてまとめるので、エッセンスだけでいいならこの章を読むことになると思う。
以上のように、コロナ後の政策構想として、幅広くまとめられ、読む価値のある一冊である。さらに、個別政策ごとを掘り下げた著作が期待できる。