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全集 日本の歴史 第14巻 「いのち」と帝国日本
著者 著:小松裕
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。日清戦争に始まり、10年ごとに繰り...
全集 日本の歴史 第14巻 「いのち」と帝国日本
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日本の歴史 14 「いのち」と帝国日本
商品説明
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
日清戦争に始まり、10年ごとに繰り返された対外戦争で失われた無数のいのち。帝国日本の発展の陰で犠牲にされたこうした人びとの「生」の実相に徹底的に寄り添うことで、国益や国家目的の名の下に、人びとのいのちに序列をつけ、選別し、管理し、支配し、動員してきた国家の実態をあぶり出す。さらには、この時代の「いのちを生き抜いた」人びとの言葉に耳をかたむけ、いのちの基盤が弱まりつつある現在社会を考える手だてとする。具体的には、兵士が見た戦争像や米騒動の実態、アジア諸国の人びととの関係、つまり戦争・デモクラシー・アジアの三つの視角から新たな近代史像を掘り起こす。
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紙の本
等身大の日本人の視線で見た近代史
2009/03/16 21:06
10人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
明治時代中期から1920年代までを取り扱う本巻は、通時的叙述ではなく、「いのちと戦争」、「いのちとデモクラシー」、「いのちと亜細亜」という3つの主題ごとに共時的にテーマを設定して人民と帝国の相関関係を骨太に追っている。そして時代を経るごとに、われら臣民の生命がどんどん精密に管理され、秩序化されていくありさまが具体的にえぐりだされていく。
まずは文明国への入学試験である日清戦争とその卒業試験である日露戦争への悪魔的な道行の過程が克明に描かれるが、もしも日本が近代日本史の試験をやりなおすことができるとすればやはりこの段階だろう。
著者によれば、当時平民社では階級的視点に立つ非戦論を唱えながら幸徳秋水、安部磯雄などがスイス、オランダ、デンマークなどの小国を理想とし、軍事大国化路線を否定して民衆生活の安定と地方自治の確立、教育・社会福祉の充実、科学技術の発展などを通じて小国自立をめざしていた。
こうした考えは歴史的には自由民権期の中江兆民や植木枝盛、明治20年代の国粋主義者三宅雪嶺にもさかのぼることができるが、すでに田中正造も「いのち」の観点に立つ非戦論を唱えていたし、与謝野晶子、大塚楠緒子流の肉親愛に立脚する非戦論、さらには宮武外骨流の良心的非戦論者なども一定の影響力を持っていた。
また同時代の柏木義円の「柔和なる小日本主義」から見れば、日露開戦の理由などまったくみあたらないし、両国が旅順や二〇三高地で大量の犠牲者を出す必要はなかった、ということになる。
スイスを理想とする柏木の思想は、のちに「東洋経済新報」に拠る石橋湛山の政治思想に影響を与え、小さくともキラリと光る国をめざした武村正義などに引き継がれて現代にいたっているが、世界のグローバル大国との熾烈な競争と徒労に満ちた角逐を放擲して、あえて「アジアの一小国」へと隠遁することも二一世紀末葉の日本の魅力的な選択肢ではないだろうか。
ああ疲れた重き荷物を抛り投げて懐かしの峠の我が家に帰るのだ 茫洋
紙の本
帝国主義の道を歩んでいなかったならばどうなったか
2024/01/30 12:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
青少年向けに幾つもの書籍を公刊してきた
出版社が手掛けた、本編16巻、
別巻1巻からなる、日本通史叢書です。
第十四巻が扱っているのヮ、
日清戦争に始まる帝国日本の発展と、
その過程で失われた夥しい数の命。
電子書籍
もしも帝国主義の道を歩んでいなかったら
2024/01/30 12:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
青少年向けの書籍を幾つも発行してきた
出版社が手掛けた、本編16巻、
別巻1巻からなる、日本通史の
電子書籍版です。
第十四巻が扱うのヮ、
日清戦争に始まる帝国日本の発展と、
その過程で失われた数多の命。