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ロバート・オッペンハイマー ――愚者としての科学者
著者 藤永茂
理論物理学者のロバート・オッペンハイマーは、ロス・アラモス研究所初代所長としてマンハッタン計画を主導し、広島、長崎に災厄をもたらした原子爆弾を生み出した。その結果、「原爆...
ロバート・オッペンハイマー ――愚者としての科学者
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ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者 (ちくま学芸文庫 Math & Science)
商品説明
理論物理学者のロバート・オッペンハイマーは、ロス・アラモス研究所初代所長としてマンハッタン計画を主導し、広島、長崎に災厄をもたらした原子爆弾を生み出した。その結果、「原爆の父」と呼ばれるようになるが、彼自身は名声の陰で原爆のもたらした被害、さらに強力な兵器「水爆」の誕生につながる可能性があることに罪の意識を抱き、その開発に反対の意思を表明していた。本書は、これまでに数多く書かれたオッペンハイマー伝をつぶさに再検討し、その多くに異を唱える。豊富な史料をもとに、彼の足跡を丹念に辿り、政治に翻弄され、欺かれた科学者の実像に迫る。
目次
- 序/1 オッペンハイマーを知っているか?/1 優等生/2 幼少のころ/3 アドラーの倫理文化協会/4 ピンクの頬の優等生/5 旅へ/6 ロスピノス/7 『クローム・イェロー』/8 リベラル・クラブ/9 ハーヴァードを三年で/2 救いと物理学/10 フランシス・ファーガスン/11 首絞め事件/12 原子と原子核/13 ゲッチンゲン/14 帰国/3 美しき日々/15 再びヨーロッパへ/16 バークレー‐パサディナ時代/17 父、母、兄、弟/4 核分裂連鎖反応/18 核分裂/19 連鎖反応/20 「アインシュタインの手紙」と「フリッシュ‐パイエルス・メモ」/21 ルコント・ホールの密室/5 ロスアラモス/22 グローヴスとオッペンハイマー/23 魔の山/24 シンマン、リトルボーイ、ファットマン/6 トリニティ、広島、長崎/25 トリニティ実験/26 広島、長崎/27 フランクとシラード/7 プルーデンスに欠けた男/28 赤い女性たち/29 プルーデントに生きるべきか/8 核国際管理の夢/30 マクマホン対メイ・ジョンソン/31 アチソン‐リリエンソール案/9 戦略爆撃反対/32 水爆反対/33 ゾーク陰謀四人組/10 オッペンハイマー聴聞会/34 オッペンハイマー、聴聞会に召喚される/11 物理学者の罪/35 「技術的に甘美」/36 物理学者は罪を知ったか?/12 晩年/37 プリンストン高等学術研究所/38 残照と死/おわりに/文庫版あとがき
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