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年金の教室
著者 高山憲之(著)
「改正」の名のもとに繰り返される給付カットと保険料引き上げ。「これまでのようには年金をもらえないのではないか」「いま保険料を払っても無駄になるのではないか」等、高齢者から...
年金の教室
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
年金の教室 負担を分配する時代へ (PHP新書)
商品説明
「改正」の名のもとに繰り返される給付カットと保険料引き上げ。「これまでのようには年金をもらえないのではないか」「いま保険料を払っても無駄になるのではないか」等、高齢者から若者まで、公的年金に対する不信は募る一方である。しかしそのような不信・不安感の根拠になっている、いわゆる「年金危機説」は多くの誤解に基づいている、というのが、年金学の第一人者である著者の主張である。著者によれば、基礎年金における保険料の徴収ベースを現行の所得から消費支出ベースに切り替える、すなわち年金目的消費税の導入により、給付水準引き下げも、保険料引き上げも不要であり、現在も、将来も、公的年金によって老後の生活設計は確保できる、という。本書では、「積立方式への切り替えや民営化はどこまで有効か」「第三号被保険者問題いわゆる専業主婦優遇批判をどう考えるか」などの争点を整理し、年金問題の全体像を明らかにする。99年改正に準拠した決定版。
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紙の本
年金についての様々な誤解を解くとともに、税方式の年金制度を提案
2001/09/07 15:45
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投稿者:東條 智津 - この投稿者のレビュー一覧を見る
平成13年4月から、厚生年金における「定額部分の支給開始年齢」の引き上げが始まり、世間ではより一層、年金不信の雰囲気が漂っています。しかし著者は、現在の年金危機説は誤解だとし、年金不安が高まったのは、年金の将来について自らの言葉で語ろうとしない多くの政治家や、経済オンチの年金官僚、勉強不足のマスコミが原因だとしています。
この本の中で著者は、公的年金不要論者の意見としてよく出される「年金民営化」については、女性や低所得者に不利な状況になる可能性が高く「現実的ではない」と主張しています。なぜなら、まず、女性については男性に比べて平均的に長生きするため、同じ掛金なら給付を低くせざるを得なくなります。また、逆に同水準の給付を確保しようとすれば、女性の負担(掛金)が著しく大きくなってしまいます。また、低所得者については掛金の絶対額が少ないため、ハンドリングコスト(年金の管理費用)の割合が高まり、低所得者ほど利回りが低くなり、充分な給付を受けられない結果となります。
このような指摘は、専門家でなくても少し知識があればすぐに思いつくことであるにもかかわらず、ほとんど報道や議論されないのはどうしてなのか、首をかしげたくなります。この本では他にも存在する年金についての様々な誤解を解くとともに、「年金目的消費税を導入すれば、給付水準の引き下げも、保険料の引き上げも不要であるはず」と、税方式の年金制度を提案しています。
(「かけこみ寺」の税金・経理・労務ワンテーマブックガイド−その他編 第10回 なんとなく不安な「社会保障制度」について本当のところを知ろう。 より )