そうだそうだと頷いた
2022/07/17 14:01
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カレイの煮付 - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分が、考えていたり思っていたりしても言語化できなかったことを、的確に淡々と、咀嚼しやすいように言葉にしてくれた文章だなぁ、と思った。そうだそうだその通りだ、と頷きながら読了した。
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「オッサン」世界の新聞業界で実績を上げて来た筆者。
好感持てるのはあんまり大上段でなく、自分の身の回りと自分の感じたことをその範囲で書いていること。
が、そもそも、「気に入らない」世界を「オッサン」と一括りにして、それは壊される「べき」壁だと規定してしまっていることが気に入らない。
社会や伝統、文化、国家からの要請を否定して、個人の生き方のみを正義とするところが不愉快。
オッサン世界のなかで生きづらかった男にも気を馳せてはくれるが、それも含めてオッサン社会だったのである。
全否定される謂れはない。
勿論、世代交代が進むにつれ、変わっていくとは思っているが。
この手の本は、どうにも芯に納得できないものが残る。
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課題と解答が見えない時代だからこそ、多様な人々を生かせるリーダー、コミュニケーション能力の高いリーダー、チームをつくるのがうまいリーダーが求められる。
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・世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数(2021年)による日本の世界ランクは120位(ロシア、中国よりも下位)
・東京五輪組織委会長による女性蔑視発言や牛丼チェーン店役員による人権・ジェンダー上の問題発言など続発
本書では、全国紙初の女性政治部長が、就活面接時の「お茶汲み対応」質問にはじまり、主に永田町の取材現場での男性優位の多様な実態を伝え、性的分業体制が構築された社会の中でどのように対応してきたかを解説。
様々な場面において一定数の女性の参画が必須となり、参画できない理由があれば参画できるよう環境を変えることが現代の重要なリーダーの条件である。まずは、国会議員と女性管理職を25%以上にする目標を掲げて対策を行っていると思うが、なぜ日本だけ進まないのか世界から取り残された国にならないよう願いたい。
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なぜ、永田町と政治メディアにはオッサンが多いのか?幾多の「壁」に直面してきた政治記者が男性優位主義の本丸で考えた、日本社会への処方箋。
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p143 そもそも、3歳未満の子どもを育てている労働者については、短時間勤務制度が法律で義務化されている、。育児・介護休業法23条は「3歳に満たない子を養育する労働者に関して、1日の労働時間を原則として6時間とする短時間勤務制度を設けなければならない」と定めている
p229 「オッサンの壁」は超えるものではない。壊すものだ。
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男性優位社会で女性初の政治部長になった著者の、女性への偏見に折れずに乗り越えてきた仕事人生を語っている。同じ業界に身を置くものとして、共感せずにはいられなかった。女性の偏見を語ることで、めんどくさいと思われることから避けてきたが、きちんと向き合っておかしいことにはおかしいと指摘することの勇気と大切さを教えてもらった。でもメディアはこの時とほとんど進歩がないだろう。
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毎日新聞で全国紙初の政治部長となった佐藤千矢子さんの著書。
最初の1-3章は、佐藤さんが自身の経験を中心にどういうところにオッサンの壁(ほぼ無意識に男性優位が構築され、刷り込まれている社会)があり、どういうところに苦労したかという視点が散りばめられている。当然のように存在するセクハラ事例も衝撃的。そんな中で、女性初という称号を嫌いながら、最後は、そうやって女性活躍を普通のものにしていく旗頭になろうと変貌していく。
また、性別を超えて、政治部記者という職業が何をして、日々どういう仕事をしているのかという実情が分かるのも本書の面白い点。
他方、4-5章は、政界への女性進出の課題を皮切りに著者の本件問題についての問題意識が述べられる。
読後感として、1-3章はとても面白かった。4-5章は中々読み進まず。前者は女性政治部記者という記者オリジナルの視点で書かれていたから、後者は新聞やネットでもよく見る主張だったからだろうか。或いは私がオッサン社会に馴染みすぎて違和感があったのか。はてさて。
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著者は2017年に毎日新聞の政治部長を務め、
現在は論説委員のジャーナリストです。
いわゆる男女雇用均等法が施行された時期に
社会人として働き始めた世代の一人です。
その施行から約30年以上が経過しています
が、まだまだ男女間の性差は埋まったとは
言い難いのが現状です。
ましてや著者が間近で見てきた政治の世界
ではなおさらです。
新聞記者が書く文章だけあって、単なるボヤ
きだけでなく、非常に分かりやすく、
多くの声を拾い上げています。
「オッサンの壁」とは何か。オッサンでも
ない人も必読の一冊です。
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運良く、参議院選挙のタイミングで図書館の予約が取れ、読むことが出来た。
毎日新聞で政治部長を勤めた筆者が、男性優位の社会で揉まれた経験を赤裸々に描いている。新聞記事の如く、感情を排した淡々とした文体で書かれており、読者を不快にさせる箇所は全く無い。しかし、筆者の職業人生に思いを馳せると、日本の将来に対する、彼女の強い情熱を感じた。
「生まれながらの下駄」を履いた、古い体質の組織に生きるオッサンには是非読んで頂きたい。
書いてある内容は至極納得のいくものだ。
そして、残念ではあるが、自分自身が「オッサン予備軍」であることを自覚した。
例えば、自分の部下に、2人の育児をする女性総合職社員がいた時は、毎日振り回され仕事が進まず、自分は毎日のように不満を抱いていた。
また、育児から復帰した女性社員がスピード昇進すると、心の中で「なんであんなに経験不足なのに」と呟いたものだ。
こんな負の感情を持つ時点でアウトなのだろう。私の不満は、男性社会目線だったということだ。
確かに、女性活用を一部の人だけに任せるのではなく、組織全体・社会全体でフォローするような体制や雰囲気作りは大事なことだ。しかし、その言葉だけで片付けるのは綺麗事であり、問題を先送りにする理由にすぎず、実現は難しい。
強制的にでも、オッサンから女性に下駄を履き替えさせて、女性を今の実力以上に背伸びしたポストへ任命していかなければ、これだけ出遅れ感のある日本企業や政界の活性化は不可能だろう。
そして今後は、「出世目指して無茶な働き方を続けてきた自分ではなく、業務経験値の少ない年下の女性が昇進し、自分は部下として全力でサポートする。」ということが起こりうる。オッサン社会で下駄を履いてきた人は、この変化をどこかのタイミングで受け入れることになる。もう後回しにはできない。果たして、自分は受け入れることができるか!?
「オッサンの壁は、乗り越えるものではなく壊すもの」と締めくくられている。それを壊すのは女性だけではない、と補足させていただきたい。
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毎日新聞で活躍する筆者。直面するオッサンの壁との戦いと未来。政治記者としての体験を基に語る。
総合職として毎日新聞に入社。政治記者としての苦労。特に永田町のオッサン社会。もちろん所属する新聞社においても女性に対する偏見は変わらない。
今でも女性の活躍への支障は多いが、ハラスメントの体験なんかを読むと時代は少しずつだが進んでいると思う。まだまだ十分ではないが。
特に筆者の体験を書いた前半部分、そのままドラマ化したら面白い題材のように思う。
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2022/08/12 読了
現在の社会って、女性だけでなく男性にとっても生き辛さはあるよね。
お互いに生きやすい世の中にするために、男性にもしっかりと取り組んでほしい。
世の中を変えるためには、女性は伝えること、男性は聞くことが重要だと思う。
あとは、無茶をしても女性比率を3割まで上げてみることが先決かな、と。
「女性活躍」と言ってもう何年経っただろうか?
今までのゆっくり進めていく方法でうまくいかないなら、力技で進めるほうがいいのでは?
実際にそれで成功している国もある。
思い切った改革をしてほしいな、と思う。
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オッサンな世界に”同調”して生き延びてきた著者による、今だからこそ書ける主張は、わかりやすく、考えさせられる。ただ、何かを変えられるかどうかは未知数。
選択的夫婦別姓問題の現状など、男性目線ではスルーされがちな課題もきちんと論じられていて面白い。
毎日新聞に限らず、大手新聞社って、典型的なオッサン社風なイメージなので、ある意味、”告発”本なのかも。
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「オッサンの壁」について考察する内容なのかと思いきや、著者の経歴に基づくエッセイのようなものであった。優秀な方なんだろうな。お腹いっぱい。
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オッサンの壁とは「働く女性の壁」のこと。女性の生きづらさが紹介されている。著者の実体験から語られているので迫力がある。まさしく「オッサン」である我が身を顧みると、無神経極まりない人間なのだと気づかされる。
「女性が努力する必要はない。社会システムを変えるべき」は至言だと思う。