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Genesis この光が落ちないように
著者 八島游舷(著) , 宮澤伊織(著) , 菊石まれほ(著) , 水見稜(著) , 空木春宵(著) , 笹原千波(著)
日本SFを牽引する注目の書き手による最新作6編。全編書き下ろし。第13回創元SF短編賞受賞作を収録。創元SF短編賞受賞作「天駆せよ法勝寺」が12,000ダウンロードを記録...
Genesis この光が落ちないように
GENESiS 創元日本SFアンソロジー 5 この光が落ちないように
商品説明
日本SFを牽引する注目の書き手による最新作6編。全編書き下ろし。第13回創元SF短編賞受賞作を収録。創元SF短編賞受賞作「天駆せよ法勝寺」が12,000ダウンロードを記録した八島游舷。『神々の歩法』が話題、日本初の動画配信SFシリーズを生み出した宮澤伊織。《ユア・フォルマ》シリーズで人気、今回初の短編小説に挑んだ菊石まれほ。『マインド・イーター』で知られ、人間と音楽と宇宙をテーマに描いた水見稜。『感応グラン=ギニョル』でデビュー、注目の怪奇幻想SF作家・空木春宵。三選考委員絶賛の第13回創元SF短編賞受賞者・笹原千波。ベテランから日本SFの未来を担う新鋭まで、6人の作家が集結!/【目次】はじめに/八島游舷「天駆せよ法勝寺[長編版]序章 応信せよ尊勝寺」/宮澤伊織「ときときチャンネル#3【家の外なくしてみた】」/菊石まれほ「この光が落ちないように」/水見稜「星から来た宴」/空木春宵「さよならも言えない」/笹原千波「風になるにはまだ」〔第13回創元SF短編賞受賞作〕/第13回創元SF短編賞選考経過および選評/ちいさなあとがき/編集部より
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紙の本
GENESIS終刊は本当に勿体ない
2023/04/26 10:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本SFシーンを追いかける上で毎回買ってたSF短編集だったけど今回で最終号。今号で特に良かったのは空木春宵さんの「さよならも言えない」と、笹原千波さんの「風になるにはまだ」の2作。偶然両作共にファッションに焦点を当てた珍しいSFだけど面白かった。
空木春宵さんはGENESISに何度か寄稿していて、後ろ向きな感情をストレートに扱う作風がとても好み。「さよならも言えない」はAIが個人の服装をサジェストする世界で、その基幹プログラムを管理する立場の人を主人公に据えたSF。身体とファッションと個性の関係性の描写と、何より個々の心理描写が巧い。
笹原千波さんは創元SF短編賞受賞作なんだけど、タイトル含めて今号で一番綺麗な作品だと思った。視覚を失ったことを機に肉体を情報化した40代の女性が、20代の女性の肉体を借りて同期の集まりに出席する話。目に映る景色・晴れ着の鮮烈な触感描写と、いつか風化してしまう自分を憂う切なさが堪らない。
重ねて書くけど単行本としてのGENESIS終刊は本当に勿体ない。ベテラン中堅若手の収録バランスも、カシワイさんのイラストを全面に活用した装丁も良かっただけに。SF業界全体に言えることだけどSFアンソロジーのデザインと装丁がハード過ぎるから、若い人でも手に取りやすいGENESISのような本は貴重。