人の心はどこまでわかるか
著者 河合 隼雄
心の問題集&回答集!――人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている「心の専門家」である著者が、「人の心とは何か」という問いに心理療法の現場から答える。悩み、傷...
人の心はどこまでわかるか
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商品説明
心の問題集&回答集!――人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている「心の専門家」である著者が、「人の心とは何か」という問いに心理療法の現場から答える。悩み、傷つく心を知ると、自分も他人も見えてくる!!
◎人間の心がいかにわからないかを骨身にしみてわかっている者が、「心の専門家」である、と私は思っている。そのわからないことをそのままに捨ておかず、つねにそれに立ち向かっていなくてはならないのはもちろんであるが。これに反して素人は「わかった」と単純に思いこみすぎる。というよりは、「わかった」気になることによって、心という怪物と対峙するのを避けるのだと言っていいだろう。この書物はもともと心理療法をいかにするかという問題意識から出てきたのであるが、心理療法に関係のない、心に関心のある一般の方々が読まれても、おもしろいものになっていると思う。治療者とクライエント(相談に来た人)の関係を、そのまま家族や職場の人間関係に移しかえることはできないが、それらを考える上でヒントになることが、相当にあるのではないかと思う。
●私がユング派の分析家になるまで
●普通の人になることが幸せか
●苦しみの処方箋
●「自分はダメじゃないか」が大切
●少年事件と家族の問題
●治ることの悲しさ、つらさもある
●中高年の自殺に打つ手
●たとえ「冷たい人」と思われても
●空虚感、無気力感への対処法
●定石どおりにことは運ばない
目次
- 第1章 私が「人の心」に出会ったとき
- 第2章 日本人の心の問題
- 第3章 心との対話法
- 第4章 心がいま直面していること
- 第5章 心の影と闇、そして新しい発見
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メタファーとしての物語り
2004/09/14 14:37
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:24歳 - この投稿者のレビュー一覧を見る
河合先生は臨床心理士の質問にメタファー的態度でお答えになっているところがおもしろかった。臨床心理士としての河合先生の態度もそのようなものであるのかもしれない。
なにかこころやからだに問題や困ったことが起こったとき、それを解決(あるいは少し楽にする)ときの方法の一つとして、物語を読むような方法がある気がさせられた。
他人のこころだけでなく、じぶんの気持ちも手法ではなく、物語を読んだら少しわかったということがあるような気にさせられた
自分の心を見直す参考に
2003/02/09 18:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中堅の臨床心理療法家が、治療の現場で悩み、疑問を持った事柄を、ベテランの 河合隼雄先生に手紙で質問し、それに答える形で、心理療法の実際、クライエントとの関係、経験、等を語っている。個々人の被治療者と治療者、関連環境の違いがあり、事例を一般化することは、危険ではあるが、個々の事例の解説を聞くことで、臨床心理療法家でなくとも、自分自身の心理分析や、人との付き合方、の参考になる。
エッセンス&乱反射
2001/10/24 21:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:3307 - この投稿者のレビュー一覧を見る
より深く理解した人ほど鋭い質問ができるんですね。河合隼雄さんに対して、17人の心の専門家が多様で切実な質問を投げかけます。それらの優れた質問が、河合さんのエッセンスをどんどんくみ出してくれます。その様子は、乱反射するミラーボールのようでもありました。
臨床心理家としての自分に「だめじゃないのか」と自問自答する姿勢を失ったとき、その人の進歩が止まる。そんな言葉が、胸に残りました。