電子書籍
吸血鬼の花よめ
ブルガリアはヨーロッパのバルカン半島に位置し、古くから東西文化交流の場でした。昔話もオリエントとヨーロッパ相互の影響をうけた独自の楽しいものが多くあります。青春時代にブル...
吸血鬼の花よめ
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
吸血鬼の花よめ ブルガリアの昔話 (福音館文庫)
商品説明
ブルガリアはヨーロッパのバルカン半島に位置し、古くから東西文化交流の場でした。昔話もオリエントとヨーロッパ相互の影響をうけた独自の楽しいものが多くあります。青春時代にブルガリアのソフィアに留学していた編者が、選りすぐりの物語を集めました。「石灰娘」「パーベルじいさんの光る石」「吸血鬼の花よめ」「ふしぎな小鳥の心臓」など全12話収録。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
粒ぞろいの12話
2009/04/08 14:41
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mikimaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブルガリアの昔話というのは珍しいと、とりあえず読んでみた。モチーフとしてはともかく、全体の流れとして知っている話はなかった。けっこう昔話は読んできたつもりだが、まだまだ世界はひろいのだと実感。
困っている生きものを助けて不思議なものをもらう話は諸国にあるが、ブルガリアにもP.35「パーベルじいさんの光る石」がある。また、何かを決めるときにものを投げてその転がる方向に進んでいく話も、収録された12話のなかに複数見られたし、ロシアの民話にもそういった話は多いようだ。
ちょっとした教訓めいた話、悪い人に財産をとられても努力や協力により取りもどしてから、自分の身の程にあった暮らしをする話、P.75「たまごを売って子ブタを買って」のように、どこの国にでもありそうなうっかり屋の笑い話など、なかなかの粒ぞろい。
タイトルとなっている「吸血鬼の花よめ」は、吸血鬼の呪いにかかってしまった青年が、花嫁となる愛する娘を手にかけないで済むように姿を見られまいと努力し、娘は青年の呪いをなんとか解こうとする話で、怖い話ではなかった。