紙の本
楽しみつつ、色々と考えさせられる作品
2023/05/17 10:03
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投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
妻が「古き男性像」っぽくなっていくといううまい設定を楽しみつつ、色々と考えさせられる作品でした。経済的な収入のための仕事と、子育てや家事(ときには介護等々)とは、天秤にかけて比べるモノではないはず。ひと世代上の母親たちのほうがサバけているのも面白味がありますね。
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投稿者:ぷりしら - この投稿者のレビュー一覧を見る
一般的な男女の役割と逆の夫婦が主人公なのだが、結局男性がやろうが女性がやろうが家事専業には行き詰まり感が伴う、ということだろうか。男女の役割逆転より、その価値観をこそ転換させてほしい。仕事と家事(育児)に優劣はないと思う。作者自身が優劣意識を持っているとは思わないが、この書き方では…。
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バリキャリママと専業主夫の話。
他所の夫婦の愚痴をずっと聞かされてる感じで、正直滅入るなぁと思ってたけど、読み進めて3分の2位で夫婦の形が変化して、そこからが面白い。
結局元サヤだけど、
よくある家庭を顧みない夫と専業主婦の話だったらすんなり元サヤにはならない。きっと妻は子供を連れて実家に帰るから、旦那はワンオペ子育ての苦労や妻への感謝はわからないでままだろうなぁ。
坂井さんの作品は、やっぱり時代小説の方が好き!
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子育てして働くの大変やろうけど、
子どものこと悪く書きすぎやろー。
どんだけ邪魔もの扱いしてんねん、
この夫婦。
子どもが可哀想
いたたまれなくて後半で読むのをやめた
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社労士事務所を経営し、大黒柱として家計を担う
麻衣子と専業主婦の耀太。しかし2人は離婚する
ことに。だが、麻衣子には育児、耀太には再就職と
いう高い壁が立ちはだかっていて…。
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この時代。主婦であるのか、主夫であるのか? それぞれのスタイルがあってもいいと思います。
でも現実は主夫で妻が仕事となると色物に見てしまう人の方が多いでしょうね。
ですが、読んでいて、この夫婦って絶対的に会話が足りない! と思ったことも事実です。
アルバイトの女の子がカギ明けたまま、外へ出て行ってしまうのは論外だけどね。
信じられない、社労士事務所なんて個人情報の塊を抱えているようなものなのに、しかもブログにグチを書くなら勉強しろと思った私なのでした。
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「普通の夫婦」っていったい何!?
多様性が謳われている今、夫婦に限らず人の数だけ自分基準の普通が存在する。
もうこれからは「普通」に囚われる必要はないと思う。
社労士事務所を経営している岩瀬麻衣子と、二人の子の育児と家事に追われる専業主夫の夫。
一組の夫婦を通して、夫婦と家族の在り方が描かれる。
昔に比べ性差別も性別分業も減少して来たとはいえ、まだまだ男は仕事、女は家事・育児が当たり前と古い価値観が残っているのも事実。
仕事も家事も誰かがやらなければ生活は成立しない。
家族が幸せであるならばその形は自由で良いと感じた。
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社労士でバリバリ仕事したい妻。そんな妻を支える専業主夫の夫。幼い子ども2人。本人たちが幸せなら良い話なのに、そこは社会の古い価値観が振りかざされて不安や不満が積み重なって…とても読みやすく、すっきりとしたラスト。お互い頑張ろうねーと登場人物たちを応援したくなるお話でした。
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やるせないなぁ〜
夫婦も世の中もやるせない…
終盤以外は結構リアル!
少子化が叫ばれている昨今、これがリアルな家庭状況ではないかな…
このストーリーは良い形で読み終えたけどこんなふうに上手く収まるケースはあまりないような気もする。
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一家を養う妻、家事・育児を担う夫。
お互いの得意分野を理解し、納得して役割分担した進歩的な夫婦でも、壊れるときは壊れる。
男とか女とか、夫なら妻なら、父親なら母親ならという価値観はかなり根深い。
性別に関係なくと思っていても、長年刷り込まれた価値観は消えるわけではないし。
途中まで、なんて出来た夫なんだろうと感心して読んでいたが、ある行動から一転してしまった。
普段接するのが子供だけ、社会での妻の活躍を目の当たりのすると、考え方が狭く不安定になるのか?!いや、違うだろー!と、ドン引きしてしまった。
一昔前のモラハラ夫のようになりかけた妻、家の中のことに無関心で無協力の夫に不満を溜め込む妻のようになる夫、これでもか!というくらい問題が起こる。
双方のイライラやうっぷん、嫉妬、焦りがよく分かってしまったのだけど、女性ばかりが古い価値観に苦しむ話ではなく、何よりコミカルなので楽しかった。
仮に専業主夫(専業主夫ってまだ一度に変換できないのね。)、妻が大黒柱というのが主流になったとしても、夫婦の危機というのは十分起こるね。
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専業主夫の夫とバリキャリ社労士の妻、ほのぼのホームドラマかと思っていたら途中からの展開が意外でした。
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男は外で働き、女は家を守るといった固着観念が未だ根強い日本。麻衣子と耀太は互いの多忙さを理解できず離婚。仕事に貴賤無し。子供たちの耀太への想いが主夫の評価だと感じた。
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妻がばりばりと働き、夫が専業主夫となる。
そんな形があったっていいじゃないかと思うけれど、やっぱり世間の目はそれを簡単には受け入れてくれないし、
何よりもその形を選んだはずの自分達の中にも根強い偏見は生きていた、という。
こういった形の本がどんどん増えていけば、いつか多様性を構えずに普通にあるものといて受け入れられるようになるのかもしれない。
読後感はとても良かった。
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男女平等とは言いながら、実際には男には男らしい、女には女らしい立場が求められていて、本当に対等に生きて行こうとすれば生きにくい。
このお話では、妻が働き、夫が家事育児をするという選択をした夫婦が、周りの無理解、ひいては何より自分達が自分達によって追い詰められていく。
なかなか社会派なお話でした。
ところで、坂井希久子さん、Wikipediaには官能小説家とありましたが、このお話は全く官能小説ではありませんので念のため。
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「あらゆる偏見が、親世代やメディア、あるいは教育によって、無意識の階層にまで刷り込まれている。」
本当にそうだよなぁ。そして夫婦によって、働き方のバランス、家事のバランス、それぞれ良い形があるんだと思う。でもやっぱり資本主義の社会で生きている以上、どちらかが専業主婦(夫)だと無意識のうちに上下関係が出来ちゃうのもまた自然かなと思った…難しいね