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ぼくのミステリ・マップ 推理評論・エッセイ集成
著者 田村隆一 著
一篇の詩を生むためには、我々はいとしいものを殺さなければならないこれは死者を甦らせるただひとつの道であり、われわれはその道を行かなければならない――(「四千の日と夜」より...
ぼくのミステリ・マップ 推理評論・エッセイ集成
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ぼくのミステリ・マップ 推理評論・エッセイ集成 (中公文庫)
商品説明
一篇の詩を生むためには、
我々はいとしいものを殺さなければならない
これは死者を甦らせるただひとつの道であり、
われわれはその道を行かなければならない
――(「四千の日と夜」より)
『荒地』同人として鮎川信夫らとともに日本の戦後詩をリードした国際的詩人にして、早川書房の初期編集長兼翻訳者として海外ミステリ隆盛の基礎を築いた田村隆一(1923-1998)。
アガサ・クリスティの翻訳に始まり、「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」の出発、「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」の創刊……その比類なき体験による、彼にしか語りえない数々の貴重なエピソードとユーモアは、詩(ポエジー)と戦慄(スリル)の本源的考察を通して、やがて21世紀の我々をも刺し貫く巨大な文学論・文明論へと至る――人類にとって推理小説(ミステリ)とは何か?
聞き書き形式でポーからロス・マクドナルドまでのクラシック・ミステリをガイドするロング・インタビュー(旧版『ミステリーの料理事典』『殺人は面白い』所収)を中心に、クロフツ『樽』やクイーンの四大『悲劇』といった翻訳を手がけた名作の各種解説、クリスティとの架空対談、江戸川乱歩や植草甚一にまつわる回想、生島治郎・都筑道夫ら元早川出身者との対談など、推理小説に関する著者の文章を単著初収録作含め精選し大幅増補した、まさに田村流ミステリ論の決定版。生誕100年記念刊行。
【目次】
I クラシック・ミステリ・ガイド(インタビュー)
II 訳者解説(F・W・クロフツ/アガサ・クリスティ/ジョルジュ・シムノン/エラリイ・クイーン)
III エッセイ・対談(×生島治郎「諸君、ユーモア精神に心せよ」/×都筑道夫「EQMMの初期の頃」)
IV 資料編
〈解説〉
押野武志
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紙の本
田村さん、お久しぶりです!
2023/03/18 23:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんぱり - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生のときから早川のアガサ・クリスティを
読むたび「田村隆一訳亅になんどもお目にかかり、親戚のおじさんのような親しみを勝手に抱いておりました。
引越しのときに売ってしまい、田村訳のクリスティはもうありませんがこの本で久しぶりにお会いできました。
田村さんの訳だったから作品を楽しみ、ミステリが好きになったのだと改めて思います。
この本では、早川書房で田村さんの部下だった都筑道夫さんとの対談があり、戦後日本のミステリの黎明期を垣間見ることができます。
福島正実さんの「未踏の時代」、生島治郎さんの「浪漫疾風録」、常盤新平さんの「片隅の人たち」は昭和30年代、日本の戦後ミステリ界を牽引した早川書房の人々をその場にいた人の目から描いた作品ですが田村さんがいらしたからこそ今日の早川も日本のミステリもあることがよくわかります。
ミステリファンにおすすめです。