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紙の本
田村さん、お久しぶりです!
2023/03/18 23:56
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんぱり - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生のときから早川のアガサ・クリスティを
読むたび「田村隆一訳亅になんどもお目にかかり、親戚のおじさんのような親しみを勝手に抱いておりました。
引越しのときに売ってしまい、田村訳のクリスティはもうありませんがこの本で久しぶりにお会いできました。
田村さんの訳だったから作品を楽しみ、ミステリが好きになったのだと改めて思います。
この本では、早川書房で田村さんの部下だった都筑道夫さんとの対談があり、戦後日本のミステリの黎明期を垣間見ることができます。
福島正実さんの「未踏の時代」、生島治郎さんの「浪漫疾風録」、常盤新平さんの「片隅の人たち」は昭和30年代、日本の戦後ミステリ界を牽引した早川書房の人々をその場にいた人の目から描いた作品ですが田村さんがいらしたからこそ今日の早川も日本のミステリもあることがよくわかります。
ミステリファンにおすすめです。
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