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電子書籍
アリスとテレスのまぼろし工場
著者 岡田麿里(著者)
製鉄所の爆発事故により出口を失い、時が止まった町で暮らす中学3年生の正宗。変化を禁じられ鬱屈した日々を過ごす中、謎めいた同級生の睦実に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み...
アリスとテレスのまぼろし工場
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アリスとテレスのまぼろし工場 (角川文庫)
商品説明
製鉄所の爆発事故により出口を失い、時が止まった町で暮らす中学3年生の正宗。変化を禁じられ鬱屈した日々を過ごす中、謎めいた同級生の睦実に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み入れる。そこにいたのは喋ることのできない、野生の狼のような少女――。正宗と2人の少女の出会いは、世界の均衡が崩れるはじまりだった。止められない恋の衝動が行き着く未来とは。岡田麿里監督がみずから執筆した、劇場アニメの原作小説!
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紙の本
アニメ映画鑑賞の手助けになるかもしれない
2023/08/29 08:27
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:.ばっは - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメ映画化、主題歌担当中島みゆきが推すので映画を観る前に読んでみたが。
私には時系列の混乱が理解できず映画を観た後なら原作本の感想も変わるかも。
現時点では人に勧める程ではない。
私の読み方が浅いのか?アリスとテレスって何?誰?
紙の本
分かりにくい
2023/08/02 13:35
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
映像で見た方が理解しやすいかも。流れもよく分からないし、消化不良。詰め込み過ぎてる感じなのに内容が薄い。
紙の本
切り離された町
2024/01/06 20:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
アリストテレスは大学の頃に『形而上学』を課題で読んだことがある。
難解な文章に哲学は無理だと思った記憶があるが、どう見てもラノベの表紙にどんな話なのかと気になった。
まあアリス「と」テレスというタイトルだし、高校生が哲学を勉強するような話かと思ったりもしたが、結論から言えば「希望とは目覚めている者が見る夢だ」というアリストテレスの言葉が一か所出てくるだけだった。
読んでみたら「若者は常に興奮状態である」という言葉が一番当てはまる気がしました。
主人公の正宗は見伏という町に暮らす中学三年生。
見伏には大きな製鉄所があり、見伏で暮らす人のほとんどは正宗の父親や祖父と同じくこの製鉄所で働いていた。
子供たちの将来もほぼ決まったようなもので、進路と言われても見伏にある三つの高校のどこかに行ってそのまま製鉄所に就職するルートが敷かれている。
「将来の夢」なんて抱けないような環境だが、そんな日常が崩れる日が来た。
正宗が友人たちと受験勉強と称して炬燵に入ってじゃれていると、爆発音が聞こえて窓ガラスにひびが入るほどの衝撃がくる。
慌てて外に出てみると、製鉄所が真っ赤に燃え上がりその煙がまるで狼のようにのたうち回っていた。
だが真っ白い閃光が走ったかと思うと、再び何分か前の炬燵の中にいる自分に気づく。
そこからはしばらく中学生の安穏として騒がしい日常が描かれていく。
日常に歪みが出始めたのは、同級生の睦実に頼まれて製鉄所の一室に住む少女の世話を手伝うようになってからだ。
後に「五実」と名付けられた少女は言葉も話せず、獣のように飼われていた。
最低限の世話を淡々と行う睦実だったが、正宗は五実に本を読んでやったり話しかけたりと交流するようになった。
そして見伏の町の異常さも徐々に露呈していきます。
現実世界から切り離され、ひたすら冬の日々の中で過ごしカレンダーが進むことも子供が成長することもない。
大人たちは製鉄所が神の怒りに触れたという神主の言葉を受け入れていたが、いつか現実世界に戻った時に齟齬が起きないようになるべく変化をしないような生活を送り続けていた。
だが少年はそんな生活の中でも恋を知り、世界を壊すほどの願いを持つようになる。
例え幻の中だとしても生きていることを諦めはしない、そんな思いが伝わってくる話だった。