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投稿者:なこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホームレスのとっこさんが、元教師のコンビニオーナーおばあさんにその誠実さを見初められ、深夜バイトを始めます。とっこさんは無自覚ですが、とっこさんと関わる人々が、とっこさんをきっかけに人生を良い方向に進めていくストーリーです。とっこさんも、そんな生活の中で自分の過去を思い出します。私が特に好きなのは「ワン・プラス・ワン」というお話でした。
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─── じゃあ……トウモロコシひげ茶を飲みなさい
とあるコンビニで働く人やそのコンビニに訪れる者たちを描いた物語。
最終章ALWAYSで描かれる独孤の過去やこれからはオーナーと共に背中を押したくなるようなそんなじんわりとあったかい気持ちになり、また少し勇気が貰えたような気もする。
1番印象に残っているのは4つめの「ワン・プラス・ワン」。最後の数ページでハッとさせられた上にとても心が温まった。
夜に外を歩いている時コンビニを見ると何を買うつもりでもないがとりあえず入ってしまうこの気持ちが少し誰かに共感して貰えたような気もした1冊。
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●なぜ気になったか
結構出版されている、同じようなテイスト&装丁の韓国の翻訳本は、数冊読んだ以降手にすることはなくなっていた。本書も韓国本だけど、ちょっと感じが違うので読んでみたい
●読了感想
よくある、一人でもんもんな話でなく、いろんな人が登場しからみあう話だったのがよかった。中心人物のホームレスがちょっと謎めいていて、どんな展開になるのか推測できないところが楽しめた
#不便なコンビニ
#キム・ホヨン
23/6/21出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
https://amzn.to/3CZVF8W
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とても温かくて万人に愛されるような物語。
私自身がコンビニの経営側の人間を8年くらいやっている身なので、韓国のお話とはいえとても共感ができて親近感を持って読めた。
コンビニという老若男女誰もが24時間利用できるコミュニティーは大変でもあるがなかなか面白い人間模様に触れることができる本当に変で特殊な場所。
アルコールにより過去の記憶がなくなってしまったホームレスがコンビニの夜勤を始めながらたくさんの悩みを持った人の心を解きながら自分の過去も思い出していくというテーマもとても良い。
ホームレスの人達に私も優しくしたいと思うことができた。
韓国らしいハートウォーミングで優しい物語でした。
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Kヒーリング小説とのこと。確かにコンビニALWAYSに関わる誰かの行いが誰かの癒しや励ましになって循環していたようです。中でも独孤氏が周囲に与えた影響は大きくそれはのちに自分自身に大きなお返しとして返ってきました。トウモロコシひげ茶を飲みなさい、は、しばらく忘れないセリフになりそうです。
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コンビニオーナーが落とした貴重品の入ったポーチを拾ったホームレス。
入っていた手帳から連絡して繋がりを持ったことからオーナーのコンビニで働くことになったホームレス。
彼にはお酒が原因で記憶がなかったのだがコンビニで働くにはお酒をやめることが必須だった。
彼は公務員試験を目指すアルバイトの若者から仕事を教えて貰い、短期間で習得し教え方が上手だからユーチューブに上げればいいと言う。
クレーマーをうまく追い払ったり、ゲーム浸りの息子に悩まされる初老の女性店員の話を聞いて、アドバイスする。
毎夜コンビニのテラス席で酔い潰れる営業マンにも親切に話しかけたり、それを見ていた近くに住む劇作家も奇妙なやりとりからスランプを脱する。
コンビニオーナーの息子が、自分の事業のためにコンビニを売り払うのに邪魔だという理由で探偵をつけて店員として働く男の正体を突き止めようとする。
彼がコンビニで働く人やお客さんと繋がっていくうちに思い出していく自分の過去。
思いだすたびにやはり自身を許せないわけで。
最後は、コンビニを辞めるのだか…。
結局、生きることは人間関係であり、人間関係とはすなわちコミュニケーションだった。
幸せは遠くにあるのではなく、自分のそばにいる人たちと心を交わすところにある。
そう気づき学んで身につけていった彼。
不便なコンビニでも誰かを結びつける役割を担っている。
悩みと困難を分かち合い、まだ生きるのに値するんだなと気づかせてくれる物語だった。
ゴマラーメンとトウモロコシひげ茶、買ってみたい。
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上半期で早くも、今年のベスト5に挙げたい心温まる本に出逢ってしまった。書き出しが秀逸ですっかり心動かされてしまった。
コンビニ「Always」を細々と営む元教師のヨムさんは、乗車した途端にバッグ内のポーチが無くなっていることに気付く。すると携帯に見知らぬ電話番号から電話が入った。彼女は深呼吸して電話を受けた。相手は見知らぬ男の声。「ヨンスクさんですか?」「実は駅であなたの財布を拾った者です」。乗った駅に引き返し、財布やカードが入ったポーチを取りに行くことになった。再び電話が鳴る。「あのう、私、お腹が空いていてコンビニ弁当を買っても良いでしょうか?」と、恐る恐る切り出された。ヨンスクは「どうぞ、飲み物も一緒に買って食べて下さい」と返事をした。駅に待っていたのは、予想通りのホームレスまがいの熊を思わせる男だった。
男の名前は独孤(トッコ)。記憶を失い言葉はたどたどしいが、誠実そうな独孤を見込んだヨムさんは、彼を深夜シフトの店員として雇うことにする。大柄なこの男は、アルコール性認知症で過去を覚えておらず、言葉と行動は不器用だったが意外と仕事を上手くこなしていき、お客さんと周りの人たちを魅了する独特な能力を発揮し、次第にコンビニの夜を守る心強い働き手になっていく。
後半、曰くありげな彼の過去がついに明かされた。
コンビニを題材にした小説は多い。いつもの店主が居る小店が無くなって久しい。今じゃ、コンビニは昔の名残を残した、馴染みの店員さんと話を交わせる場所にすり替わったのかもしれない。
小説中に「結局、生きることは人間関係であり、人間関係とはすなわちコミュ二ケーションだった。幸せは遠くにあるのではなく、自分のそばにいる人たちと心を交わすところにある」「世の中ってもともとそういうものよ。生きること自体が不自由で不便なことなのよ。人生とはもともと問題を解決することの連続ですから。だから、どうせ解くべき問題なら、その中から良い問題を選ぶために努力するだけですよ」「考えてみれば、家族も人生という旅で出会った、お互いの客ではないだろうか。貴賓であれ、招かれざる客であれ、客として接していれば、お互いに傷つけ合うことはないだろう」に、大きく頷いた。
続編2作目の日本語訳が今年中には出版されるらしく、楽しみだ。韓国では続編もすでに出版され人気を呼び映像化もされている。充分納得できる!
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コンビニは便利な店の意味なのに、不便なコンビニ(불편한 편의점)とは…。ソウルの青坡洞にあるコンビニのオーナーであるヨム・ヨンシクは高校の教師を定年退職した後、亡夫の遺産でこのコンビニを開いた。長女は結婚して堅実な生活をしている。長男は離婚して何度も人生に失敗している。このコンビニを売って自分の事業に投資しろという。そうすれば左団扇だというのだが、そんなことをすれば、虎の子のマンションも取り上げられて路頭に迷うのが見えている。そんな時、ヨムは自分のポーチを忘れたことに気が付いた。高速列車に乗っていてソウルに戻る途中だった。ポーチには、財布や通帳、手帳など大事な物ばかり入っていた。息が止まりそうに驚いたが、携帯に電話があった。ぼそぼそとした声で財布を拾ったという。ヨムは、ソウル駅の近くのコンビニで待っているという拾い主に一人で会うことにした。その拾い主はホームレスだった。しかしヨムの教師の目には誠実そうに見えた。他のホームレスがポーチを横取りするのを守ってくれたのだ。それからヨムとそのホームレス(独孤という)との関係が始まった。ヨムのコンビニを通して人と人との新しい関係ができる。読み進むにつれで、温かい気持ちになる。コンビニで生活費を稼ぎながら公務員試験を目指す若者。ゲーム浸りの息子に悩まされる初老の女性店員。家庭から冷たくされてコンビニのテラス席で酔いつぶれる営業マン。スランプに落ちている劇作家。などなど…。ソウルの下町の光景が見えてきそうだ。
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韓国ソウルの片隅にあるコンビニエンスストア『ALWAYS』。ひょんなことがきっかけでオーナーは『孤独』さんを雇うのだが…物語の鍵は『孤独』さんの過去。『孤独』さんの真っ直ぐな優しさがいい。
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大事な物がたくさん入ってるポーチを落としてしまったコンビニのオーナー。
拾ってくれたのはホームレス。
そして人情深いのかオーナーはホームレスを自分の店に雇う。
彼が来てからのコンビニの悲喜こもごも。
コンビニで働く人やお客さんの思いがいろいろ変化していく。
その中で彼もちょっとずつ記憶が戻ってきて・・・
最後の章は、その前の章と一変して彼の苦悩の人生が語られいろいろ考えさせられる。
とても面白い内容だった。
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読んでみると、韓国でベストセラーになるのがよくわかる素晴らしい作品。コンビニとつく本にハズレはないのかも。
スラスラ読めた。韓国語は日本語よりも具体的な表現をすることが多く、日本語に翻訳されると、かなり表現が豊かな部分があり、独特な言い回しが面白かった。
登場人物にリアリティがあって、日本人の自分と重なる部分もいくつもあった。世界中の人が多かれ少なかれ共感できるのではないか。
また、コロナ禍の描写があって、あの頃は普通の日常ではない独特な日々だったなと客観視できた。
中国の本屋でよく見かけた本がこれで、読もうと思った。結果としてはこの本に出会えてとても良かった。中国で見つけたときは、中国の本かと思って調べたら、韓国の本でちょっとびっくりだったが。
日本ではまだこの本、有名じゃない感じがするが、発売されたばかりだからかも。ドラマ化もされるようで期待。
訳者のあとがきというものに、面白さを求めたことはなかったし、ページ数も限られているのに、この本の物語とかなり関連のある、リアルなのにドラマチックな話が書いてあって面白いと思った。訳者さんなのに物語を書く文章力もあるようだった。
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帯に「Kヒーリングの傑作」とあり、いつもはしんどい韓国文学ばかり読んでるので。タイトルも秀逸だと思う。お客もまばらなコンビニに集まる風変わりな人たち。あるあるだなぁと。
『人生とは人間関係だ。人間関係とはコミュニケーションだ』と独孤さんは言う。
そのとおりだと思う。
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韓国のとあるコンビニを舞台としたKヒーリング小説。(なんじゃそりゃ)個人的にはいまいちはいりこめず。
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韓国ドラマの中だけで知る韓国をもっと深く知りたくて、図書館で借りたこの1冊。
ストーリー幕開けのホームレスの独孤さんとコンビニオーナーのヨムさんとの出会いから、即のみこまれました。
日本のコンビニとは情緒が違い、店先のテラス席があり、そこでのやりとりがしみじみきますね。
いろんなタイプの客人の心を溶かす独孤さん。
何者なのかと想いをめぐらせ、ラストまで一気読み。
人と関わることで、考え方を変え、捉え方を変えることが出来るんだなと改めて感じました。
独孤さんと出会ったみんなが幸せになる未来が見えるような作品でした。
それはスカウトしたオーナー、ヨムさん無しでは語れないことを申し添えます。
『不便なコンビニ2』も楽しみです。
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こんなコンビニが一軒くらい、あっても良いかもしれないよね?
☆山海珍味弁当
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