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絵画の王子と真夜中のメルヘン
夜ごと絵から抜け出し美術館を彷徨う呪われた王子の幽霊――そんな噂の肖像画がある、悪名高い美術館で働く清掃員の玲(れい)。修復しても顔が醜く歪む不吉な絵だと言われても、天涯...
絵画の王子と真夜中のメルヘン
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絵画の王子と真夜中のメルヘン (キャラ文庫)
商品説明
夜ごと絵から抜け出し美術館を彷徨う呪われた王子の幽霊――そんな噂の肖像画がある、悪名高い美術館で働く清掃員の玲(れい)。修復しても顔が醜く歪む不吉な絵だと言われても、天涯孤独な玲には少しも怖く感じない。真夜中、いつものように絵を眺めていたら、目の前に絵とそっくりのアルベール王子が現れた!! 驚く玲に王子は不遜な態度で「私を絵に封じた魔女の呪いを解いてくれ」と命じてきて!? ※口絵・イラスト収録あり
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紙の本
メルヘン
2023/11/13 05:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
タイトルとおりまさにメルヘンな話でした
しかも上質なメルヘン
呪いで絵に閉じ込められた王子アルベールと美術館の清掃員の玲
どちらも生育環境が過酷で欠けたような状態で出会う
二人の欠けた魂が必然として惹かれあった所以の物語と言っても問題ない。
呪われた理由も解放も「愛」所以
呪いが解けてめでたしなのではありますが、
現代社会ですから色々あるわけで
周囲の人々とのこと、世界(テロとか戦争とかパンデミックとか)のこととかが
メルヘンな部分とうまく絡みあって上質な物語になっていました。
周囲のこと(特に出てくる料理のこと)が好きなんだろうなぁというオーラが
作者さんらしく書かれていました
(この背景とか周囲の書き方が作者さんのカラーだと思うので良し)
唯一個人的にしっくりこなかったのは玲の母親。
夫とのあれこれで夫を捨てて行くのは理解できるし良いのですが
玲を置いていくだけならともかく、その後の状況が想像できるのに放置って酷すぎです。
(しかも玲の生まれを考えたら絶望的に残酷すぎる)
幸せに暮らしていて良かったじゃないよーって思わず毒吐いてしまうくらい腹立たしかった。
まあ、これがなかったら玲はこの物語の玲として存在しないとは思うのですが
そこは脇にどかしてもこの母親に関しては納得感はなかったです。
とはいえ、アルベールと玲は二人で人生のおしまいまで日々を過ごして欲しいです。
(アルベールの証明問題もきっちり片がついているのが素晴らしいです)
メルヘンな物語はやはり幸せに暮らしましためでたしめでたしで幕を下ろしてくれるのが嬉しい。