- 販売開始日: 2023/08/10
- 出版社: 集英社
- レーベル: WPB eBooks
- ISBN:978-4-08-790115-3
動物たちは何をしゃべっているのか?
つい最近まで、動物には複雑な思考はないとされ、研究もほとんどされてこなかった。ところが近年、動物の認知やコミュニケーションに関する研究が進むと、驚くべきことが分かってきた...
動物たちは何をしゃべっているのか?
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商品説明
つい最近まで、動物には複雑な思考はないとされ、研究もほとんどされてこなかった。ところが近年、動物の認知やコミュニケーションに関する研究が進むと、驚くべきことが分かってきた。例えば、小鳥のシジュウカラは仲間にウソをついてエサを得るそうだ。ほかにも、サバンナモンキーは、見つけた天敵によって異なる鳴き声を発して警告を促すという。動物たちは何を考え、どんなおしゃべりをしているのか? シジュウカラの言葉を解明した気鋭の研究者・鈴木俊貴と、ゴリラになりたくて群れの中で過ごした霊長類学者にして京大前総長の山極寿一が、最新の知見をこれでもかと語り合う。話はヒトの言葉の起源、ヒトという生物の特徴、そして現代社会批評へと及ぶ。そして、その果てに見えた、ヒトの言語にしかない特徴は?
■内容紹介■
Part1 おしゃべりな動物たち
動物たちも会話する/ミツバチの「言葉」/動物の言葉の研究は難しい/言葉は環境への適応によって生まれた/シジュウカラの言葉の起源とは?/文法も適応によって生まれたetc.
Part2 動物たちの心
音楽、ダンス、言葉/シジュウカラの言葉にも文法があった/ルー大柴がヒントになった/とどめの一押し「マージ」/言葉の進化と文化/共感するイヌ/動物の意識/シジュウカラになりたい/人と話すミツオシエetc.
Part3 言葉から見える、ヒトという動物
アイコン、インデックス、シンボル/言葉を話すための条件/動物も数が分かる?/動物たちの文化/多産化と言葉の進化/人間の言葉も育児からはじまった?/音楽と踊りの同時進化/俳句と音楽的な言葉/意味の発生/霊長類のケンカの流儀/文脈を読むということetc.
Part4 暴走する言葉、置いてきぼりの身体
鳥とヒトとの共通点/鳥とたもとを分かったヒト/文字からこぼれ落ちるもの/ヒトの脳は縮んでいる/動物はストーリーを持たない/Twitterが炎上する理由/言葉では表現できないこと/バーチャルがリアルを侵す/新たな社交/人間とはどういう動物なのか?etc.
■著者略歴■
山極寿一(やまぎわじゅいち)
1952年生まれ。霊長類学者。
総合地球環境学研究所所長。京大前総長。ゴリラ研究の世界的権威。著書に『家族進化論』(東京大学出版会)、『暴力はどこからきたか(NHKブックス)、『ゴリラからの警告』(毎日新聞出版)、『京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ』(朝日選書)など。
鈴木俊貴(すずきとしたか)
1983年生まれ。動物言語学者。
東京大学先端科学技術研究センター准教授。シジュウカラ科に属する鳥類の行動研究を専門とし、特に鳴き声の意味や文法構造の解明を目指している。2022年8月、国際学会で「動物言語学」の創設を提唱した。本書が初の著書となる。
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現代の文化人は読むべき一冊
2024/06/01 11:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カンダダ - この投稿者のレビュー一覧を見る
動物がもつ言語の最新研究の結果を交えた2人の対談形式で、非常に読みやすく、難しい話もすっと入ってくる。
同じ動物としての人間の言語の誕生、道徳や美徳の誕生にまで話が広がり、現在、言語が文字、文章だけの形で大量に氾濫することへの警笛も鳴らし、人類としてどう進めばいいのか、まで言及されており、色々考えさせられた。
動物に関心がある無しに関わらず、文化人が必ず読むべき本のリストの一つとして挙げるべき一冊と感じた。
ヒトってなんだ?
2024/03/16 10:44
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:honty - この投稿者のレビュー一覧を見る
われわれヒトを一つの動物種と思うとなんとも、特殊で厄介な動物だろうか…。この本を読んで、まだまだヒトが分かっていないことは多く、完全に知ることができるなんて思うこと自体が傲りかもしれない。であれば、われわれヒトの身勝手な振る舞いを考え直し、この自然環境を守って一緒に共生していかなければならないのではないかと改めて強く思った。
人間を含め動物にとっての言葉
2024/08/15 21:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
シジュウカラとゴリラの研究者二人が、動物たちにとっての言語について語る。
シジュウカラの言葉には文法があるらしい。
が、鳥には今があって過去はない?!
一方ゴリラは過去の出来事を習った手話を用いてそのゴリラが語ったというのには驚いた。
人間は 身体を共鳴させている人間同士屋集団は強い縁を持つ。言葉で繋がっている訳ではないとのこと。
何かと興味深い本だった。
対話形式、内容が難しくても読みやすい~!
2023/09/30 11:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゆる言語学ラジオで紹介されていて興味を持ち。
まえがきの「鳥になった研究者とゴリラになった研究者が、言語の進化と未来について語り合った記録」のインパクトがすごい(笑)
年の半分以上をシジュウカラと森で過ごしている研究者と、ゴリラの群れで生活していた研究者による動物のコミュニケーションと進化の歴史、そこから読み取れる人間のコミュニケーション進化と退化の未来についての対談。
対談形式なので読みやすいし、何かというと鳥類か霊長類の事例を持ち出してくるのが面白すぎる!
でも、オンラインでも共感を得ることはできると思うな。
読みやすいです
2024/12/06 15:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
わかりやすい文章ですね、会話形式だからかもしれませんが。一度、ペットを飼ったことのある人は、みなさん、思うのではないでしょうか、ペットとお話したいと。動物語が分かれば良いのにと。大人だけでなく、お子さんにも。