服従から始まる反抗
2025/06/04 15:32
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『侍女の物語』から月日は経ち、ギレアデ共和国内で育った世代の女性も出てくる。囲われ、狭い範囲の中で生きる女性たちにも現状のままでいいのかと疑問が出てくる。
共和国の創始から関わったリディア小母は己さえ欺き、地歩を固めていった。深謀遠慮は実現するのか。
絶望的な状況で希望をつなぐ終盤へ。
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3人の視点から描かれていて、世界観が立体的に感じられた気がする。展開にもドキドキ、ハラハラするので、エンターテインメントとしても読める。
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「侍女の物語」がいまだ積読なので、まずはそちらにかからねばならないのだが、大学生の娘はもうとっくに続編待望モードなのでまずは入手)
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自分がまさかリディア小母が1番好きと言う日がくるとは…と半分も読まずに先を読むのが少し怖くなった。
『侍女の物語』より読みやすい。本をあまり読まなくて視点切り替えに慣れてない人は少しきついかもしれないけど。
でっかい図書館に踏み入れた時の高揚感、わかる。
ベッカが出てくるたびに心がきつくなる。逃げ場がなく何もわからないうちに植え付けられる恐怖の悍ましさ。勢いよく読んでいたけど、服を脱いで畳み、1番上の段に置いた彼女の心境に思いを馳せて一度本を閉じて外に空気を吸いに出てしまった。彼女の人生せめて1人じゃないと思えたであろうことだけが救い。3姉妹と本当に思えたら。読む感触的に絶望ではなかったと思うしそう信じたい。
最後の気の抜けたシンポジウムの形式も何気に好き。
ルークの物語も少しは知りたいな、と思うけど。これらは女性の物語だからな。
L
GOD
V
E
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ノンストップの面白さで一気に読み終わった。素晴らしかった。読後感的には(着地しているから当然と言えるが)前作以上。ディストピア世界の描写がメインだった前作から3人の視点に押し広げたことで如何にして現在のこの苦境を変えられるか、その精神性に主眼があるようで、これまでのディストピア文学を現代にアップデートし、実際にどうすればいいかを説いている面が魅力だった。現実を近未来SFで風刺するだけだとこれまでのディストピア物の繰り返しになるだけだから一歩先へと。凄くいいし、現代ではそれにこそ必要性があると思う。そこまで具体的で示唆的なわけではなく単に物語としても楽しめるし、続編としてキレイに機能している点もいい。序盤はバラバラだった三人が集い、前作との共通点が見えてくる展開の、興奮を湧き立たせる微細な流れが秀逸。
解説にて『「1984」にてオーウェルが巻末に注釈を附したのは微かな光を残すためである。オールドスピークで綴られた手記の発見だからだ。小説にそういう逃げ道を作っておくことがオーウェルとアトウッドの希望の表し方であるという。「侍女の物語」に附された記録にもあるように、オブフレッドの声をたしかに聞き届けられている。「誓願」もまた未来の読者である我々に同じ役割を委ねている』 現実を移すディストピア文学が手記の形を取っている理由、なるほど興味深い!!
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念願の、、!
日本がギレアデになる日がそう遠くないんじゃないかと思ってしまう
それを止めるために私も行動したいと思った
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本当に面白かった!
「侍女の物語」では侍女目線であったために情報量が抑えられていたが、今作では小母のリディア、司令官の娘アグネス、他国で育ったデイジーの三名が語り手となり、よりギレアデについて理解が深まるつくりになっていた。この三名がどんなふうに繋がっていくのか、そしてギレアデの女性たちがどうなるのか、恐る恐る読み進めていった。
女性の権利をとことん剥奪していくくだりは読むのもつらかった。でもそれよりも、ギレアデで生まれ育った少女たちが、すべてを奪われていることすら知らない点が一番恐ろしかった。最初から無いものにはなかなか気付けないものだから。
リディア小母が、人生を失ったあの状態から権力と情報を握りすべてを壊すためには、これだけの年月がかかるのも頷ける。その期間たくさんの人が犠牲になったが、小母もこうするしかなかったのだと想像するとひどく悲しい。これはリディア小母にしかできないことだった。それだけ、創始に関わる者には責任が伴うのだなと思った。
リディア小母もすごい人物像だったが、ベッカのことも忘れずにいたい。静かに覚悟を決めたのであろう彼女は崇高ですらあった。
女性たち一人一人がそれぞれ性格も選択も違っていて、生き方は本来ひとつではないことがよく分かるようになっていた。ギレアデのやり方では男性だって幸福にはなれない。性別で役割を決めつけることの愚かさが改めて感じられた。
侍女の物語から繋がっていく誓願には、苦しい中にも希望があったと思う。姉妹であることが明かされ、ふたりが旅をする終盤がとてもよかった。手に汗握る展開だったが夢中で読んだ。
感想を書けば書くほど膨らんでいくような、一言では語れない物語だ。
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ディストピア小説。女性は階級に分けられ、性の道具として扱われる。
ジョージ・オーウェルの監視社会のほうが好み。
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侍女の物語よりは読みやすかった。そして、希望がある。
今世界中で、学校や世の中で、読み書きや社会について知ることを禁じられている人たちは、どれだけいるのだろう。
今さえよければとか、自分が生き残るためになどの理由で、してはいけないとわかっていることをやってしまう人たちは、どれだけいるのだろう。
善人が安心して生きていける世の中であってほしい。
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女性差別は必ず打倒されるという希望の光を心に差し込むような本だった。
先日、神戸で若い女性が何の接点もなかった男性につけられ、エレベーターで刺殺された。この数日前には未遂で通報されているのに対応が取られてなかった。
選挙のときには家制度を復古させるようなことを平然という政党が支持を集めた。
アフガニスタンでは、もう何年も女性は教育を受けられず、要職から排除され、身を隠すことを強要されている。
ギレアデはすでにあるこの現実世界のことを書いているということを読み進めるほどに感じ、ディストピア小説といってよいものかとさえ思う。
しかし、最後には女性が勝利した。
私たちフェミニストも必ず勝利を掴むべく、諦めないで自分の気持ちを持ち続けていたい。
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2〜3日前から読み始めたんだけど、一気に読んでしまった。思ってた以上に冒険活劇だった。自分の手を汚さないと世界は変わらない…私はそんな風に思えるだろうか。
リディア小母は今の私と同じくらいの歳だったのか。同じ目にあったら耐えられるかな…耐えられる気がしない…
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おもしろい。前作「侍女の物語」が、序章に過ぎなかったと思えてくるほど。他に読んでいた本を一旦やめて、この分厚い本を読んでいる。
3人の女が登場する。侍女の物語にも登場した、リディア小母もそのひとり。凄まじい過去があかされる。精神に変調をきたさず、これを耐えて生き延びてきた女だったとは。なんと強い人だろうと思う。
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人間の嫌らしいところ…人を陥れる心の動き、卑屈な精神とその態様、驚くほど残酷な側面、、リアルに表現されてた。それは人のネットワークを制限され、文化との接触を極限まで限られた不自由な暮らしを受忍させられてる人間の、どうしようもなく人間らしい歪み方、生き方なんだと思う。同じ状況なら自分もそうなると思う。
それでも、そんな中でも状況を変えるために自分が犠牲になることを分かっていて、国家の敵になる危険な行為をする知恵と勇気を持てるのもまた人間なんだよね。
そんな社会にならないように、〇〇ファーストとか、差別を助長するような(人間区別しだすと際限がなくなるのは歴史が証明済)言説にノーと言っていくことが、本当に大事なことだと改めて感じた。
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「誓願」マーガレット・アトウッド著・鴻巣友季子訳、ハヤカワepi文庫、2023.09.15
703p ¥1,694 C0197 (2025.08.06読了)(2025.07.25借入)
Eテレの「100分で名著」で『侍女の物語』とその続編の『誓願』が取り上げられました。図書館には、『誓願』しかなかったのこちらだけを読むことにしました。
名作と狩名著といわれるもの多くは、大作がなのは困りものです。とりかかる前に覚悟がいります。この本も700頁あります。1日に70頁読めれば10日かかります。50頁だと、14日です。どんどん読めて1日に100頁読めても7日かかります。
幸い、どんどん読めたので7日で終わりました。
現在の強権政治のアメリカが、どんな方向にゆくのかということで読まれているとかいうことです。
訳者あとがきに、この本の構成について解説しています。(682頁)
『誓願』には三人の語り手がいます。ギレアデの女性社会の最高指導者である「リディア小母」、地位の高い司令官の娘「アグネス・ジェマイマ」、カナダのトロントで古着屋の夫婦のもとに育った「デイジー」。
本文のなかで「アルドゥア・ホール手稿」「証人の供述369Aの書き起こし」「証人の供述369Bの書き起こし」と見出しが出ているのが、上記の三人に該当します。
この仕掛がわからずにかなり読み進むまで、訳が分からず戸惑いました。
ネタばれになるのかもしれないのですが、このことは分かったうえで、読んだ方が理解しやすいかと思います。
【目次】
Ⅰ 石像
Ⅱ 大切な花
Ⅲ 讃美歌
Ⅳ ザ・クローズ・ハウンド
Ⅴ ヴァン
Ⅵ 六つで死んで
Ⅶ スタジアム
Ⅷ カーナーヴォン
Ⅸ 感謝房
Ⅹ 萌黄色
Ⅺ 粗布の服
Ⅻ カーピッツ
ⅩⅢ 植木ばさみ
ⅩⅣ アルドゥア・ホール
ⅩⅤ 狐と猫
ⅩⅥ 真珠女子
ⅩⅦ 完璧な歯
ⅩⅧ 閲覧室
ⅩⅨ 書斎
ⅩⅩ 血統図
ⅩⅪ 鼓動は速く、強く
ⅩⅫ 心臓止め
ⅩⅩⅢ 壁
ⅩⅩⅣ <ネリー・J・バンクス>号
ⅩⅩⅤ 目覚め
ⅩⅩⅥ 上陸
ⅩⅩⅦ 送別
第十三回シンポジウム
謝辞
訳者あとがき
解説 小川公代
☆関連図書(既読)
「アトウッド『侍女の物語 誓願』」鴻巣友季子著、NHK出版、2025.06.01
(「BOOK」データベースより)
過酷な男尊女卑政策をとる独裁国家ギレアデ。その司令官の娘アグネスは、よき妻となるための教えに従いつつ、違和感も覚えていた。隣国の高校生デイジーは平和に暮らすある日、両親を殺され、やがて危険な任務に身を投じていく。ギレアデの中枢では、指導者のリディア小母が秘かな賭けに出ていた。まるで異なる3人の女性がいま、手を組み、国家の闇に挑む。『侍女の物語』の15年後を描くブッカー賞受賞作。
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「侍女の物語」から34年後に出版された続編。解説によれば、TVドラマになったことともリンクしているようだ。
アメリカのトランプ政権を見ていると、この小説の世界が、あながち架空の世界に思えなくなってくる。実際、これまで歴史上や現実社会に存在しなかったものは書いたことがないと、アトウッドも述べているようで、これはとても恐ろしいことだと思う。
最後の逃亡劇、途中の記述で、チップを落としてしまったのでは?とハラハラさせられたが、結局、どちらの話も最後には希望が描かれる。その点、歴史上に存在してないんじゃないの?と言ったら皮肉過ぎるね。