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3人の視点から描かれていて、世界観が立体的に感じられた気がする。展開にもドキドキ、ハラハラするので、エンターテインメントとしても読める。
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「侍女の物語」がいまだ積読なので、まずはそちらにかからねばならないのだが、大学生の娘はもうとっくに続編待望モードなのでまずは入手)
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自分がまさかリディア小母が1番好きと言う日がくるとは…と半分も読まずに先を読むのが少し怖くなった。
『侍女の物語』より読みやすい。本をあまり読まなくて視点切り替えに慣れてない人は少しきついかもしれないけど。
でっかい図書館に踏み入れた時の高揚感、わかる。
ベッカが出てくるたびに心がきつくなる。逃げ場がなく何もわからないうちに植え付けられる恐怖の悍ましさ。勢いよく読んでいたけど、服を脱いで畳み、1番上の段に置いた彼女の心境に思いを馳せて一度本を閉じて外に空気を吸いに出てしまった。彼女の人生せめて1人じゃないと思えたであろうことだけが救い。3姉妹と本当に思えたら。読む感触的に絶望ではなかったと思うしそう信じたい。
最後の気の抜けたシンポジウムの形式も何気に好き。
ルークの物語も少しは知りたいな、と思うけど。これらは女性の物語だからな。
L
GOD
V
E
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ノンストップの面白さで一気に読み終わった。素晴らしかった。読後感的には(着地しているから当然と言えるが)前作以上。ディストピア世界の描写がメインだった前作から3人の視点に押し広げたことで如何にして現在のこの苦境を変えられるか、その精神性に主眼があるようで、これまでのディストピア文学を現代にアップデートし、実際にどうすればいいかを説いている面が魅力だった。現実を近未来SFで風刺するだけだとこれまでのディストピア物の繰り返しになるだけだから一歩先へと。凄くいいし、現代ではそれにこそ必要性があると思う。そこまで具体的で示唆的なわけではなく単に物語としても楽しめるし、続編としてキレイに機能している点もいい。序盤はバラバラだった三人が集い、前作との共通点が見えてくる展開の、興奮を湧き立たせる微細な流れが秀逸。
解説にて『「1984」にてオーウェルが巻末に注釈を附したのは微かな光を残すためである。オールドスピークで綴られた手記の発見だからだ。小説にそういう逃げ道を作っておくことがオーウェルとアトウッドの希望の表し方であるという。「侍女の物語」に附された記録にもあるように、オブフレッドの声をたしかに聞き届けられている。「誓願」もまた未来の読者である我々に同じ役割を委ねている』 現実を移すディストピア文学が手記の形を取っている理由、なるほど興味深い!!