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ブラック支援 狙われるひきこもり
著者 高橋淳(著者)
はじめに第一章 熊本への旅第二章 狙われる「ひきこもり」たち第三章 なぜ頼るのか――孤立する家族第四章 暴力か救済か――メディアの教訓第五章 望まれる支援とは第六章 思い...
ブラック支援 狙われるひきこもり
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ブラック支援 狙われるひきこもり (角川新書)
商品説明
はじめに第一章 熊本への旅第二章 狙われる「ひきこもり」たち第三章 なぜ頼るのか――孤立する家族第四章 暴力か救済か――メディアの教訓第五章 望まれる支援とは第六章 思い出第七章 裁判 それぞれの戦い終章 タカユキさんはなぜ死んだのかおわりに
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紙の本
ひきこもりの 「人権」尊重 当然だが
2024/02/20 22:52
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投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.内容
羽鳥慎一モーニングショー.テレビ朝日.(p.126参照。現在の番組名を表記)などで取り上げられた「あけぼのばし自立研修センター」など、ひきこもりの自立支援施設の中には、高い金をとって、ひきこもり本人の同意もなく強引に施設に連れて行き、専門的な知識もなくお粗末なサポートをしているところがある。本書では、そのようなひきこもりの自立支援施設の裁判を通して、あるべきひきこもり支援を探求する本である。
2.評価
(1)残念ながら、歴史は繰り返されている。高岡健著.芹沢俊介編集.引きこもり狩り:アイ・メンタルスクール寮生死亡事件/長田塾裁判. 雲母書房,2007.で取り上げられた長田姉妹みたいなのがまた出て来たことが残念である。蛇足だが、久世芽亜里.コンビニには通える引きこもりたち.新潮社,2020,(新潮新書).をも読んだ限りでは、久世の携わっている団体も、本書のあけぼのばし自立研修センターと類似の論理なので懸念される。そんな、人間が愚かな歴史をくりかえすことが書かれているのがよい。
(2)ひきこもり本人の「人権」をも尊重すべきことは当然なので、本書の内容はおおむね妥当と判断する。
(3)ただ、(2)が妥当だとしても、ハードルは高い。親としては扶養(民法第877条、第879条)が難しいから最後の手段としてひきこもりの自立支援施設にお金を払うことを否定するのが難しい(本書に書かれている警察の問題ある対応も民法上の扶養に根拠づけられているのではないか)。行政の支援が妥当だとしても、行政は税金で運営しているわけだから、就職をゴールにしても否定的に評価できない。筆者としては、ひきこもり支援の問題は難しいが、ひきこもり本人の「人権」をないがしろにすれば本書に書かれているような失敗事例に至るのだと判断する。
(4)以上、(2)までで5点、(3)で1点減らして(ひきこもり問題の難しさと、行政の問題にすっきりした解決策がなく、また筆者が提示できないことから)、4点とする。