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えんの松原
帝の住まう内裏のとなりに鬱蒼と広がる松の林。そこは「えんの松原」とよばれる怨霊たちのすみかでした。少年でありながら女童として宮中に仕える音羽は、東宮・憲平に祟る怨霊の正体...
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えんの松原 (福音館文庫)
商品説明
帝の住まう内裏のとなりに鬱蒼と広がる松の林。そこは「えんの松原」とよばれる怨霊たちのすみかでした。少年でありながら女童として宮中に仕える音羽は、東宮・憲平に祟る怨霊の正体を探るべく、深い闇のなかへと分け入っていきます。そこで彼が見たものは?……真実を求める2人の少年の絆と勇気、そして魂の再生の物語です。
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紙の本
平安の都の二つの顔。
2017/01/17 21:22
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投稿者:M77 - この投稿者のレビュー一覧を見る
縁者を頼って宮中に入り、心ならずも女童のふりをして下働きをしている音羽丸に対して、抜け出した憲平親王は立場ゆえに怨霊に狙われ、女の子に生まれたかったと吐露する。
LGBTのメタファーのようだが、そんな安易な解釈には収まらない、命そのものへの慈しみや、抑え込まれ捨てられた心の痛みを拾い上げる優しさを感じる。
都が出来る前から怨みを連鎖させて来た怨霊達は恐ろしいが、その烏やクロサギのような姿から羽の温かさや細い足の弱々しさも連想させ、彼らが帰る場所を守ろうとする主人公達に自然と共感できる。
伴内侍と監、二人の口煩い婆さんたちの中にも弱々しさと強かさが共存していて、良いキャラクターになっている。