紙の本
「クリエイティブに生きるとはどういうことか」が明確に解説されている良書です
2022/09/11 21:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にこにこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
冒頭の書き出しをみると、「やはり米国の名門大学という場所は、手っ取り早くエリートとして成功するためのプラグマティックなノウハウ知識を学ぶだけか」とか、「そんな俗っぽいスノビズムはお断りだ」という気持ちも湧いてきます。
でも、そんな拙速にジャッジしてしまうと、大損します。慌てず、ダマされた思ってとりあえず読んでみてほしいです。これからの時代、本当にクリエイティブな仕事やビジネスをしたいという人が、いかに生きればよいかちゃんと書いてあります。しかも、内容はわかりやすくて興味深い、面白い話題がオンパレードなのに、さすが名門大学の講義というだけあって、盛り込まれている知識量がすごい。
巻末の参考文献を見ても、心理学、経済学、哲学、社会学、音楽・アートなど多種多様な幅広い学知による裏付けある内容となっていることがわかります。しかも、語られる「天才たちの話題」も決してゴシップ的な逸話集に堕するものではなく、「天才という事例」からクリエイティブな結果を出せる習慣についての「理論的一般化」が行われ、全ての章(レッスン=講義の各回)で、現代という時代にちゃんと答えの出せる教養としての知として、見事にバランスよく解説されています。よく見かける生半可な個人的な経験と思い付きの知識で教訓めいた話を垂れ流しているビジネス書とは全然モノが違う説得力です。
いやー、こういう講義が聞けるイェール大学の学生さんはうらやましい(^^)/
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天才とは先天的 後天的? 結論でない
天才を表す妙言
「才人は人が射れない的を射る 天才は人に見えない的を射る」ショーペンハウアー
「ほとんどの人は自分が欲しいものをわかっていない」「どうして海軍に入るのか、海賊になれるのに」ジョブズ
共通要素としては 創造性と 好奇心 を持っている
ひらめき と集中と 粘り強さ 天才的成果を生む
それには睡眠とリラックス → クールな覚醒 セロトニン
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古今東西の天才や偉人の人生を取り上げて、天才とはどういう人なのか、求められる資質などをエピソードを交えて考察した本。
この本で紹介された人物には、西洋人が多く、必ずしも天才と言えない人も紹介されている。著者が芸術方面の出身ということもあって、芸術家や起業家にやや偏った感もあるけれど、天才と言われる人たちの資質がよく整理されていてわかりやすかった。 面白かったのは、神童と天才の違い。子供の頃に神童と呼ばれた人は多数いるが、天才と呼ばれる人は少ない。 天才になれるのは変革する力を持っている人。他人や先人が敷いた道を辿っているだけの神童は、いくら上手くても天才とは言えないという話。そういう意味では、MLB大谷選手は野球のルールを変えさせるほどの力を発揮しているので、天才と呼べるのかもしれない。
自分も子供の頃から何かの天才と呼ばれてみたいと思っていたが、既に還暦。もう時間がない。(^^;)
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天才になりたいとは思わなくなった。また、自分は天才には一生なれないとも思った。天才はあまりにも仕事に集中しすぎて周りの人を気にかけることを知らない。それから、あまりにも自分と人格が違いすぎる。最後の「死ぬまでほとんどだれも天才など愛さない」はまさにその通りだと思う。
しかし、学べになる部分はたくさんあった。
教育で大切なのは、小さい頃に失敗や辛いことをたくさん経験させること。逆境を乗り越える力をつけさせる。これに加えて、子供の自由な発想も大切。
それから、今独学ブームと言われているが、天才達は昔から独学によって天才となっているし、今に始まったことではない。学校も大事だが、時間をかけて独学をしていくことが革新的な人材を作るために必要不可欠で1番効率的な勉強法。天才=生涯学習中毒者。また、学習は横断的に分野を越えて学ぶべき。
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- [ ] 学力とは独学力
- [ ] 天才はクリエイトする
- [ ] 逆境が決意を固めさせ、失敗が機会になることがある
- [ ]
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誰しもが天才と言われたいと、一度は思うであろう。
そんな天才の定義から天才と言われている人たちの共通項を実例とともに解説している一冊。
天才とは、精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が、文化や時代を超えて、良くも悪くも社会を大きく変革する人をさす。
「社会を変革する」には、創造力が必要不可欠であり、俳優、パフォーマーは単なる有名人でしかない。
「死ぬまで、ほとんど誰も天才など愛さない」
本書に記載の通り、天才と言われる人は自己中心的人間が多く、またこれまでのビジネスモデル、社会を大きく方向転換をする可能性もあるからだ。
一方で、こうした天才がいたからこそ今の生活が出来ていることを忘れてはならない。
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購入した本。天才について興味があり、読了。
結論から述べると、この著者が定義する天才にはなろうとも思わないし、なれないと感じた。
本書の天才の定義は「精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が時代を超えて、良くも悪くも社会を変革する人を指す」特に「社会を変革する」という表現を強調したいそう。天才には創造力が必要。
ドイツの哲学者シャーペンハウワーの言葉で「才人は誰も射ることのできない的を射る。天才は誰にも見えない的を射る」
天才は先天的ではなく後天的。与えられた遺伝子を生かすために努力が必要。
アインシュタインの言葉「皆、天才である。しかし木登りの能力で魚を評価したら、魚は、自分はダメなんだと思って一生を過ごすだろう」
ネオテニーが大事。「好奇心とか遊び心とかイマジネーションといった年少期の性質を大人になっても持っていること」
ジェフベゾスも「好奇心が人生をゆたかにする」と話している。
天才は「リスクを取り、楽観的で、強迫観念に囚われている」
一つのことを深く極めるよりも、広く浅くで物事の本質を組み合わせることの方が大事。
ひらめきを得るためには頭を緊張モードからリラックスモードに替えないといけない。かつずっと考えを張り巡らせることが大切。
天才は周りを破壊する。だが社会を変える。
この本を通して、好奇心を忘れないこと、社会を変革するために常に考えることなどを学んだ。
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「才能」とは日々の努力の結果であること、それには自分自身で日々習慣付けさせることかもしれない。「読書習慣」による学ぶ力を養成し、さらに「好奇心」を膨らませさながら疑問に対して探求していくことだ。成功し優れた人(ビジネスの天才)から「幸運」(未来の成功)を見つけることは「幸運な人・ラッキーな人」の下で働く事、で「運」を掴むことが一番早いと私は自分の経験値から得た。
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本書における天才の定義は「天才とは、精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が、文化や時代を超えて、良くも悪くも社会を大きく変革する人を指す」である。それを逆手に捉えて本書を見れば、イェール大学生向けに、一講義単位に歴史上の人物をただ並べているだけの、ダラダラとした分厚い本見える。
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タイトル通り”天才”について様々な角度から検証する。
元々大学の講義内容と言うことで、テーマもいくつかあってバラエティに富んだ内容になっている。
これを読んだからこちらの才能が萌芽する、というようなこともないが、”天才の定義”に始まって、その才能の種類や奇行、偉業、などが紹介されていく。
歴史上の偉人だけでなく、存命中の学術、経済、スポーツ、芸術界の名の知れた人物が次々に枚挙されているので、読んでいてゴシップ的な楽しみすらある。
自分とは違う天才の思考回路が垣間見れるだけでも大変興味深く最後まで楽しめた。
こんな講義が大学時代に選択出来たら本当に幸せだと思う。
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おもしろかった。
幼少期からの教育で神童は育つが天才は育たないという内容がなるほどなぁと思った。
今からでも、自分がこうしたいと思うことに取り組んでいけば、いつか天才になれるかもしれない。そう思えるだけで、なんだかおもしろくなるかもしれない。
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読みごたえのある本だった。参考文献、具体例が盛りだくさん!
「天才」と聞くといいイメージがあるけど、人格的には破綻している人が多かったり、
頭がいい人のイメージがあるけど、実は学生時代は落ちこぼれの大器晩成のような人たちだったり、
精神病を患っている人や発達障害ちっくな人が多かったりと、結局は同じ人間同士、優れた面とそうでない面があるんだねー、と思った。
なお、本書2章で書かれているとおり、女性は社会構造的に天才であっても認められないことがほとんど。
いまだにバイアスはすごいみたいだし、悲しいねぇ。
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天才たちがどうしてそうなったのか、遺伝だけでも努力だけでも無い。突然変異的要素が高い事、そして歴史的に天才と呼ばれた女性が圧倒的に少ない理由について述べられている。翻訳が秀逸なので非常に読み易い。参考文献は多過ぎて、本書の3割を占める。
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イェール大講師による天才の研究。
・天才には変化の訪れが見える。その変化を一番乗りで達成した者が天才。
・本書における天才の定義は、精神力が並外れていて、その人独自の業績や見解が文化や時代を超えて良くも悪くも社会を大きく変革する人。
・偶然の重なりが天才を呼ぶ
・天才は強迫観念に駆られるため勤勉
・アインシュタインの言葉
「皆、天才である。しかし木登りの能力で魚を評価したら、魚は、自分はダメなんだと思って一生を過ごすことになるだろう」
・天才と神童の違いは、天才はクリエイトする。神童は真似が上手いだけ。ほとんどの天才は神童ではなく、ほとんどの神童は天才にならない。
・天才の秘密は歳を取っても子供の心を保ち続けること
・成功者と天才はいくつになっても学習中毒
・自分の情熱を自分の中にとどめていると世の中に影響は及ぼさない。他の人も関心のあることに情熱を燃やし、それに関する才能に恵まれていたら有名になれる。更に世の中を変えるような方向に情熱を突き動かせば、その変化こそ天才の証。
・天才は、世間とは異なる目で世の中を見ており、物事が正常な状態におさまるまで落ち着くことができない。
・すべての天才はリスクを取る
・創造性とは物事を関連づけること
・異花受粉させるには多種多能なアイデアが行き交わなければならない。天才は自由な雰囲気の中でしかのびのびと呼吸ができない。
・天才には強迫観念に取り憑かれた自己中心的人間が多い