- 販売開始日: 2024/03/27
- 出版社: 講談社
- ISBN:978-4-06-534918-2
夢を叶えるために脳はある 「私という現象」、高校生と脳を語り尽くす
著者 池谷 裕二
累計43万部突破!ベストセラー『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』に続く、高校生への脳講義シリーズの最新刊がついに刊行。なぜ僕らは脳を持ち、何のために生きているの...
夢を叶えるために脳はある 「私という現象」、高校生と脳を語り尽くす
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商品説明
累計43万部突破!ベストセラー『進化しすぎた脳』『単純な脳、複雑な「私」』に続く、高校生への脳講義シリーズの最新刊がついに刊行。
なぜ僕らは脳を持ち、何のために生きているのか。
脳科学が最後に辿り着く予想外の結論、そしてタイトルに込められた「本当の意味」とは――。
なぜ脳は存在するのか、僕らはなぜこんなに大きな脳を持ってしまったのか、時間はなぜ存在するのか、この世界は現実なのか、人工知能にとって人間とはなにか、私とはなにか――
数々の問いを巡らせていくと、全てがつながり、思いもよらない答えを導く。
人気脳研究学者である著者が、3日間にわたっておこなった圧倒的迫力の講義録。
「というわけで、「ああ、そうか、ならば生きなくては」と僕は感じる。能天気なヤツかもしれない。
君らはどうかな。そうは感じないかな。
僕はね、どうせ生きるんだったら、せっかくなら楽しく生きようよ、と思わずにはいられない。だって、生きているだけで役に立っているんだよ。そんなシンプルな喜びって、他に何があるんだろう。
そうした生命の本質的な原理を、脳の研究をしながら、強く感じる」(本書より)
「いま一番思い入れがあって、一番好きな本」と自らが語る、渾身の一冊。
本書でシリーズ完結となる。
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池谷祐二氏の脳シリーズ決定版!
2025/08/29 20:09
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投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
脳研究者の池谷氏が高校生との対談形式で、脳研究の最前線を紹介する本の第3弾。
「分かるとは何か」、そこから派生して「科学とは何か」等々、科学と哲学の境界みたいな発問や、「人間はどうやって外界を認識(聞く、見る)しているか」といった脳科学のど真ん中のトピックス、そして人工知能について池谷氏の切り口を高校生に投げかけ、それに対する池谷氏の考えを説明するという構成になっています。
「時間がなぜ過去→未来 への一方方向にしかながれないのか」、というまるで禅問答か哲学のような発問。池谷氏によるその返答は「人間の脳が古い記憶と新しい記憶の差を認識し、その差分として時間を認識しているから」というもので、そこから「人間の脳は過去→未来への時間の経過しか認識できないから」という結論に至ります。結局人間は”脳”の認知の限界を超えることができず、例えるなら真っ暗闇で懐中電灯を照らしながら何かを探している状態の様に、本当はもっと広大で深淵な自然が広がっているのに、認知できる範囲でしか物事を観られないのが人間だと。時間は一方方向に流れるだけではないかもしれないけれど、それを人間が認知できないだけだという結論に至ります。
人間の脳は目や耳から届く神経内の電気信号を処理しているだけで、光や音が脳に直接届いているわけではない以上、今実際に私たちが”見”たり”聞い”たりしていると「思い込んでいる」周囲の様子は、脳に届いた電気信号を脳が”そのように”ラベル付けしているだけだと。だから”実際の外界の様子”は脳を使って認識している限り”分からないのだ”という結論には、自分の周囲の環境が「脳によって構築されただけの映像や音」だと断定されたようで不思議な感覚に陥りました。まるで映画「マトリックス」で液体の中でプカプカ浮かびながら、コンピューターによって”生かされている”仮想現実をリアルな現実を思い込んでいる状態を連想しました。そんなSFみたいな話が、リアルな実感として伝わって来るほどに本書で展開される中身には説得力があって、一つの思考実験としても読んでいて非常に楽しく、不思議な感覚に陥ることができました。
池谷氏が高校生との対談形式の本としては”決定版”として気合を入れて書いた、と称される本書。参考文献のリストも含めて600ページを超えるボリュームですが、あっという間に読み切った印象で、読みながら「ああ、もうすぐ読み終わってしまう」と感じてしまうほど面白かったです。