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連載当初は「男女逆転大奥」という、いわばイロモノ大河として始まったけど、男女逆転だからこそ浮き彫りになる女性蔑視とホモ・ソーシャル……という、現代日本にも通ずるテーマを描き続け、Metoo運動に火がついた頃に、「男も女も政に参加する日本はむしろ進んでる」と坂本龍馬がぶち上げる。
この見事過ぎる現代日本へのブーメランがさらに伏線となり「女が200年も政を仕切っていたせいで、欧米列強に遅れをとった」と西郷隆盛に言わせる、と。
歴史の歯車を大きく歪める、新政府の闇を感じる。
そして終盤で和宮にも大きな見せ場がありましたね。
そういえば、家茂と和宮のガールズフッドも数年は時代を先取っていたな。
最終的にはハッピーエンドに落ち着き、何より。
武士から一般人になって苦労するものも多い中、瀧山www
まあ、元は海千山千の蔭間女郎ってことなのかな。
切腹し損ねたのはあれですが、全然生きる場所あるやないか。
仲野を養子にしたのは、自分の死後、いくばくかの財産を残すためであったのであろうけど。
明治になって、現代の感覚からするとジェンダー感が200年戻ってしまったけど、最後に登場する津田梅子が希望。
しかし最後のページが、胤篤の悪そうな顔ってどうよ……。
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涙涙の大団円。
やはり最後は津田梅子でしたね。
ジェンダー問題をエンタメで読ませる快作でした。
天晴れ!!
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完結。男女逆転の発想だけでもすごいのに史実通りにここまで完成させるのは、感服するしかない。また、一巻からゆっくり味わいたい。
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特厚の最終巻。数ページおきに号泣してしまいなかなか先に進めなかった。特にp148の和宮の台詞「何言うてはるの/私はいつだって/私です」がとても印象深い。この台詞に和宮の生い立ちから家茂との出会い、別れ、その後まで全て凝縮されている気がする。家定様の最期もまた思い出し泣きしてしまった。どれほど無念だっただろう…。でもそれを知ることで遺された者の救いになることはある。天璋院も和宮も最愛の人を失ったけれど、遺志を継ぎ、己の使命を全うしてこれからも生きていく。最初から読み直すのに全19巻はちょうどいい。
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泣きました。駆け足ではあるけれど、エッセンスはたっぷり。N○K大河で取り上げないかなぁ。ないなぁ。。
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大河ドラマの終わりとしては、盛り上がりに欠ける。もうちょっと、慶喜に見せ場を作ってもらいたかったな。まあ、鳥羽伏見から開城の流れとしては、そうなんだろうけど、フィクションとしては脚色あっても良いよね。
長く続いた連載で、話の面で男女逆転のアイディアも良かったし、裃のイケメンがズラッと並ぶ絵面という面でも良かった。漫画史に残る大作。シリーズ全体としては⭐️4。
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圧巻の歴史絵巻。
物語の展開も、画も本当に美しい。
勝海舟の言葉が今の日本に刺さるんじゃないかな。
「今本当に考えなきゃいけねえのはこの日本という国を立て直すためにはどうすればいいかって事だとは思いませんか!?」
「なぜ皆この国全体の事じゃなくて自分のお家 自分の藩の事しか考えねえんだ!?内輪もめばかりしていたらそれこそ日本は外国の植民地になっちまうじゃねえか!!」
勝海舟が今の日本を見たら、口あんぐりだと思う。
漫画好き、歴史好き、そうでなくても面白くて引き込まれる名作だと思う。
また一巻から読み直してみようと思う。
子供がもう少し大きくなったら、日本の歴史全巻のように読んでもらいたい!
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幕末の動乱をほぼ主要人物の長台詞だけで描いているところが、大奥視点であったとしても正直やはり物足りなかったです。
この長い物語を最後まで描ききられたことについては、お疲れさまでした!という気持ちです。
史実と辻褄を合わせながらフィクションを作り上げるのは大変な作業だっただろうな、と思います。
最後に津田梅子をもってくるんだなー、と驚きました。
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#漫画 #大奥 #よしながふみ
遂に!遂に完結!!!(感涙)
和宮カッコよかった!最初は二人とも女性かぁ……と思ったのが嘘みたいに感動した!
すごく、すごく良い作品でした。
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またひとつ、素晴らしい作品が完結。本作については、終わるタイミングは分かっていた訳で、驚きはないけれど。でもやっぱ寂しくはある。読んでいるうちは、物凄く理解できた気になっていたけど、ふたを開けてみると、やっぱり頭の中は結構ゴチャゴチャ。もちろん、勉強の観点で読んでいた訳じゃないのもあるけど、ちょっと悔しくて残念。でもやっぱりこれ、江戸時代の学習漫画としても秀逸だと思う。小学校で初めて歴史を学ぶとき、本作も一緒に置いてあるのがベストかな。子どもには是非勧めよう。
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最終巻では泣かないだろうと思っていたが、泣いてしまったなぁ。
残された人たちがきっちりと自分の仕事をしていく その淡々とした日常が続いていくことが生きることであるという描き方。
あれだけ歴代の人物が言ってた「閉じ込められているカゴの鳥」だったカゴが必死に守られて、それは最終的に開かれ最後その鳥たちが海、ひいては外の広い広い世界へ飛び立つさま。
圧巻でした。
毎巻ごとに本当に新鮮におろどき楽しませて頂きました。
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あらかじめ示唆されていた通り、江戸幕府の終焉とともに女性の時代は終わり、現実の日本に繋がる男性中心の社会へと回帰する。
女性の時代は無かったことにされるのだが、わずかな希望が未来へと託される形で物語の幕が下りる。
17年間の終わりにふさわしい大団円。
ただ、この終わり方以外にないながらも、女性の時代がそのまま続いたらあり得たかもしれない日本の姿を見たかったというのはある。
そういうオルタナティブな世界を想像させるだけの力を持った作品だったと思う。
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「大奥」、ついに完結。読了。
全19巻、ここまで読んできて良かったと心から思える傑作だった。
疫病から始まる長い混乱の時代をそれぞれの人生でつないだ徳川の女たち。その締めくくりを務めるのが和宮という胸アツの展開。「もしかしたら本当にそんな世界があったかも」とさえ思わせる見事な近世への接続。
新たな時代を身分も家も国さえ超えた軽やかな姿勢で生きる天璋院や瀧山(ファンタジーとしても素敵)。そして、天璋院が梅子と話すシーンは現代にも通じるメッセージだった(梅子、札になるタイミングだし)。すべてがきれいに収まりつつも、決してご都合主義ではない、見事な大団円。
私は叫びたい。
本当にお疲れさまでした!ありがとう!まじですごいです、よしなが先生!
ちなみに。
この作品を読んだ後は誰もが「どの将軍が好き?」と語り合いたいはず。私はなんだかんだで家定ですかね。キャラは瀧山。両者とも阿部正弘とのエピソードが大好きなんですよ。
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完結。特装版(「没日後録」付)
家光・有功編テレビドラマ化をきっかけに読みはじめてから十年近く、連載開始からは16年にわたる大河ドラマで、小説やドラマになりやすい有名どころからマイナーな人物まで徳川の治世を総ざらいさせてもらったことに感謝。江戸城大奥を去った後の最終回はすがすがしい風に吹かれる心地だった。あらためて1巻からゆっくり読み直したい。
というわけで、1巻から少しずつ読み返して、改めて感銘を受けている。19巻のうちちょうど真ん中の10巻目が赤面疱瘡対策がみつかる折り返し地点(本の装幀も前半と後半で趣向が変わっている)、そこまでは男性が激減して女性が表を取り仕切る世界だったのが、後半は赤面疱瘡への恐怖がなくなり男女比が次第にもとに戻るとともに男が上に立ち女は脇で控える世界にもどっていく。歴史的な事実を換骨奪胎して説得録のある男女逆転パラレルワールドを築き上げる手腕の鮮やかさ。性別が逆転したことで印象が大きく変わるものもあれば、血の呪縛の苦しみや人情のように変わらぬものもあり、ファンタジーを楽しみながら現実世界をみつめなおすこともできる(伝染病との戦いや政治、ジェンダーなどタイムリーなテーマも盛りだくさん)。全編を通奏低音のように貫くのは、性別や長幼、立場を超えた信頼にもとづく人間関係の尊さ。いい作品にであえてよかった。
表紙は吉宗、家定、家茂。これまで基本的にバックは漆黒(か真っ白)だったが最後は夜明けの色合いが感慨深い。
****
2023年ドラマ10「大奥2」(脚本:森下佳子)をみながら読み返している。
8巻終盤から始まったシーズン2医療篇、第三回までで赤面疱瘡撲滅チームが悲劇的幕切れを迎え、第五回で医療編が終わって幕末編になり、最終回(第十一回)は15分拡大で前の巻の中盤からこの最終巻の最後の場面まで。西郷との交渉、江戸城明け渡し、そして後日談まで原作の感動を映像でもふたたび味わえた。
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面白った。もうこれが正史でいい(笑)!
明治の世につなげ、今我々の知る「江戸時代」へと変換させるその手腕、本当に見事でした。
江戸を燃やさぬために奔走する勝海舟、和宮さまの決意、江戸城を明け渡す日までの日々を守る天璋院さまと瀧山。どれも胸熱でした。
そして、最後、「おお、そこにいくのか」、と納得。
もう一度最初から一気読みしようと思います。
余談。
胤篤さま、ほんとボンボンだったのね…。彼の人はなんだかんだと言いつつも面倒みてくれるよ、多分(案外、アメとムチのコンビになって、うまく行ったりして?)。