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投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
河鍋暁斎の娘で絵師とよ(暁翠)と兄弟・姉妹・弟子の物語。父暁斎と同じ道を歩む娘は父や兄の絵を越えられないとの葛藤や時代に沿った流行の画風に対峙しながらも父に教えられた画風を守りながら自分の道を歩いていく。年代記風に書かれているので当時の世相背景も分かりやすい。明治から大正期だが途中までは江戸期の雰囲気も感じられる。暁斎が師事した狩野派を古いものとして軽んじる風潮が強くなっても流されず兄や父親を越えようとする暁翠。心うちが良く書かれていると感じた。女性時代小説家が書いた絵師の話は何冊か読んだが読み応えのある一冊となった。
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投稿者:Jung - この投稿者のレビュー一覧を見る
直木賞受賞作品だったので、期待して読み始めたのですが、絵の世界に疎いせいか、スムーズに作品の中に入っていけませんでした。
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【女絵師の一生を描ききった直木賞受賞作!】画鬼・河鍋暁斎の娘・とよ(暁翠)。五歳から絵筆を握り、文明開化の荒波の中、父の画風を守り続けた。不器用かつ誠実な生涯を描く。
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2021年の直木賞受賞作品。祝文庫化。天才絵師•河鍋暁斎の娘「暁翠」の伝記。兄妹の、複雑ながらも揺るがない絆が良い。達観は天才にだけ与えられる境地ではないと思えた。
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おとよさんの葛藤が凄く良かった。
ぽん太怖い。
「顧みれば父と自分や周三郎は、赤い血ではなく、一滴の墨、一本の筆で互いを結び合わせていたのかもしれない」
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「星おちて、なお」澤田瞳子
一冊にぎゅっと、女絵師の人生、日本絵画の歴史、明治から大正にかけての日本の歴史がつまっている。
明治22年から大正13年にかけ、河鍋暁斎の娘とよ(河鍋暁翠)の半生が描かれる。
不世出の絵師といわれた河鍋暁斎。
どんなものでも、想像力と画力で自由自在に描きあげ、見る人を喜ばし驚愕させた天才。
おとよは、父である前に師匠であった暁斎を超えられない無力さを感じ、絵師であるゆえの苦難に直面するたびに、絵師の家に生まれた自分の人生を「獄だ。」と恨む。
終始、静かだけれど力強い文章で、絵師として生きる苦労、作品を生み出す苦悩、時流に取り残され流派最後の1人として悩みもがきながらも進む、おとよの絵に対する真っ直ぐな生き方が伝わってくる。
絵画や美術作品に癒される時間が好きで、まとまった時間があると美術館や博物館に行くのですが、
「星落ちて、なお」を読んで、作品に取り組む人達が命懸けで一筆一筆を重ねる作品だからこそ、心震え癒されるんだと改めて気付かされました。
読んで良かった。
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タイトルが素敵。
星=父が亡くなってもなお亡霊の様に父に取り憑かれている主人公の葛藤。
血の繋がった家族じゃなくても目の前に物凄い才能を持った人がいたら、それは劣等感を抱いてしまうけど、それが血の繋がった家族であれば余計に逃れられないし、苦しいだろう。
でも絵を描くことへの喜びに気づいて、自分の使命を自覚して進んでいく。そして星が落ちてもなおその星の輝きを後世に伝えようと決意する。
主人公の正直で真面目で責任感の強い性格も読んでいて心地良かったし、素敵な物語であった。
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河鍋暁斎が好きなので読んだ。
天才絵師河鍋暁斎の娘の絵師河鍋暁翠こととよの話。
タイトルの星とはこの父親のことなのかどうか。
絵師として万能すぎる父の亡き後の兄弟や父の弟子たちとの関係など。
暁斎の長男周三郎との関係性に緊張感があって面白かった。
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絵が表現される場面がたくさんあって
想像しながら、読んでいくのが
面白かった。
実際の絵をネットで見たりするのは
反則かなと思いながらも
つい確認してしまいました
本筋には関係ありませんが
「まんじゅう切手」なるものがあったとは
驚き!
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澤田瞳子らしい、訥々とした流れの中にも
葛藤や強い思い、一本筋の通ったテーマがあり、人それぞれ楽しみをもった人生でよいというシンプルな言葉も重要なところで出てきたところなど好感がもてる作品でした。
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画鬼・河鍋暁斎の娘、とよ。
彼の弟子でもある彼女は異母兄・周三郎と反発し合い、競い
ながら、絵師として父の画業を追い、明治・大正期を生きる。
蛙鳴く 明治二十二年、春 かざみ草 明治二十九年、冬
老龍 明治三十九年、初夏 砧 大正二年、春
赤い月 大正十二年、初秋 画鬼の家大正十三年、冬
解説 東山彰良
とよが22歳のとき、父は亡くなった。それは河鍋暁斎。
様々な画風を自在に操り、奔放な画巧の稀代の画家。
絵を描くことが父との紐帯であり、異母兄・周三郎も同様。
赤い血でなく黒い墨で結び合わされたようで、お互い反発し、
競いながらも、父の画風を守るために画技を磨き合う。
偉大な星が落ちても、その画業を追い、行き着こうとする二人。
だが、時代の変化、画壇の変遷の波。明治は遠くなりにけり。
その中で、とよは多くの出会いと別れを体験する。
父の弟子たちの姿、彼らの家族、結婚と離婚等々。
長い年月の歩みは葛藤がありながらも、とよ自身を変えてゆく。
人は喜び、楽しんでいいのだ。苦難を乗り越えた清兵衛の
言葉がとよの心に使命を示す。父と兄のことを話すのが務めと。
とよの真っ直ぐな生き方が印象的な作品でした。
若い頃の、もがき苦しむ画業。兄の技巧への嫉妬。
でも徐々に変化し、達観していく彼女自身の姿が良かったです。
とよ・河鍋暁翠の絵が見たくなりました。
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江戸末期から明治にかけて活躍した絵師・河鍋暁斎の娘の物語。
お恥ずかしいことに、私は河鍋暁斎を知らず、架空の人物かと思っていて、読み終わってから検索して知りました。
物語の描写のとおり、彼の絵は生き生きとして迫力のある作品でした。
この人の家族はさぞ苦労しただろうなと思うほどに。
読みながら、絵を描く運命から逃れられず苦しむ娘の生き様が、苦しくて苦しくて。
芸術って、その人自身の才能なのに、子供だからって跡取りにされたらつらいだろうな。
関東大震災のところも、東日本や能登の震災を思いつらくなり、読むのがずっと苦しかったです。
最後に
「人は喜び、楽しんでいいのだ。生きる苦しみ哀しみと、それは決して矛盾はしない。いや、むしろ人の世のが苦悩に満ちていればこそ、たった一瞬の輝きは生涯を照らす灯となる。」
という言葉で、やっと救われた気持ちです。
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画鬼の娘として生まれた河鍋とよの生涯を描いた作品。たくさんの苦悩があったんだなあというのと、それでも気丈に生きた姿に感銘を受けました。
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一般人よりは才能もあり努力もできる人物が、女性であること、そして才能があるからこそ自他の才能の位階もわかること、この2点で暗いものを腹に抱えてそれでも生きる、という話だった。
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2025年5月26日、本郷に向かう電車で。西武線拝島〜。優先席の向かいのおばあさまが読んでた。「直木賞受賞」の緑の帯ついてた。