絵本戦争　禁書されるアメリカの未来

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主題は米国の「親の権利」により禁書対象となった本の紹介。
主に福音派保守により、マイノリティ表現を含む本を「読ませたくない」から図書館から除くべきだという攻撃に晒されている本なのだが、「読ませたくない」理由は私には屁理屈に思えるもので、よくソレを言えるものだと逆に感心する。

紹介された中で1つだけ、当事者が余りにも酷い事実の為、絵本の時期に読ませたくないというのがあり、その理由も気持ちは理解できるが禁書に値するのか、私にはわからない。

米国では禁書問題に対抗する人もいる。しかし禁書問題は政治問題となってしまい、どこに落ち着いても分断は避けられないとは感じられた。自由の国アメリカはどこ？

同時に多彩な本が用意されている米国に比べ、日本では(私が知らないだけなのかもしれないが)、殆どマイノリティ表現が見られない事すら気づけずにいた自分が恥ずかしくなった。

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知らない事ばかりだった。
色んな事がわかりやすく学べる素晴らしい絵本がたくさんあるのに禁書にされるなんて信じられない。何時代なんだ。最悪だ。

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1. 禁書運動の背景
- 教育の親の権利: コロナ禍を契機に、親が教育に対する権利を主張する動きが強まった。
- 1619プロジェクトの影響: ニューヨーク・タイムズによる「1619プロジェクト」が、アメリカの黒人史に関する教育を巡る論争を引き起こした。
- 保守派の反発: 黒人史やLGBTQ関連の教材に対する保守派からの強い反発があり、これが禁書運動を加速させた。

2. 禁書の対象
- 絵本に焦点: 本書は特に絵本に焦点を当て、禁書指定された絵本を約300冊取り上げている。
- テーマの多様性: 禁書の対象となるテーマには、「黒人」「LGBTQ」「アジア系」「イスラム教徒」「障害」「女性」などが含まれる。
- メンタルヘルスや人種差別: 青少年向けの書籍は、メンタルヘルス、自殺、セックス、妊娠、人種差別などセンシティブな内容が多く含まれているため、禁書の対象になりやすい。

3. 絵本の重要性
- 子どもへの影響: 絵本は成長過程の初期に重要な影響を与えるため、その内容の自由が脅かされることは大きな危機感を伴う。
- 表現の多様性: 現代の絵本は多様な人種やジェンダーの表現が増えており、子どもたちに多様性を教える役割を果たす。

4. 禁書運動の組織
- 「マムズ・フォー・リバティ」(M4L): この団体は、禁書を推進する最大の保守系グループであり、教育の内容を親が決定する権利を強調。
- 運動の急成長: M4Lは設立から3年で全米48州に310の支部を展開し、会員数は13万人に達した。

5. 教育と自由の衝突
- 表現の自由の侵害: 禁書運動はアメリカ合衆国憲法修正第一条で保障されている表現の自由に対する挑戦であり、教育現場での自由な議論を妨げる要因となっている。
- 社会的影響: 禁書運動によって、特定の視点や歴史が排除され、教育内容の均一化が進む懸念がある。

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アメリカ各地で禁書されている、人種、民族、性的マイノリティなどを描いた絵本を中心に100冊近くを紹介している。どの絵本も素晴らしく、禁書にしないで多くの子供や大人にも読んでもらいたいと願う。

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自由の国アメリカで今、「好ましくない本」を図書館や書店から撤去する“禁書”が推し進められているという。誰にとって好ましくないかは言うまでもない。読者である若者や幼児ではなく、親や教師、政治家たちの判断によるものだ。
本書はそうした状況下で対象を絵本に絞り、黒人・LGBTQ・女性・障害・ラティーノ／ヒスパニック・アジア系・イスラム教徒・アメリカ先住民の8つのカテゴリーに分け、禁書となった絵本を紹介していく。
とてもよい内容の絵本が、訳のわからない理由で禁書扱いされていることに驚いた。あの国はどこに向かおうとしているのだろうか？

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「禁書」とあるが、本として出版を禁止していることではなく、学区ごとの決定や州法により学校の図書館に置けなくなることを、本書では「禁書」と呼んでいる。
右派によるものが書かれている。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/513424632.html

「トランスジェンダーになりたい少女たち　SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇」
この本の訳者によると、左翼団体などから図書館や書店に抗議の電話などが殺到したそうだ。
右・中道・左からの「禁書」について書いて欲しかった。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/503199915.html

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　アメリカ国内で進んでいる禁書の中で絵本をピックアップした本書は、アメリカの歴史を背景とし、アメリカという国の特異性を知らせてくれる良書だ。
　特にコロナという分断による、人の断絶が起こり、その結果大きな溝となる流れが、今後の世界を表しているかのように怖い。
　物理的距離と精神的距離は相互関係があるのだろう。これはアメリカだけの話ではない。
　私が幼少の頃に見た、駅前の白いポスト「悪書追放」
　善悪とはなんなのか。