生か死か、しかし選択肢がいかさまだったら……
2003/03/09 13:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:亜李子⇔Alice - この投稿者のレビュー一覧を見る
フィクションでは、その物語の構成が最も重要といって良い。大黒柱でもある主要な筋があって、その他に細かなエピソードが付属する。物語を解体してゆくとそんな風に捉えられる。
だが、一番興醒めするのは、その骨組みが明らかに読み手である我々に解るように書かれているときだ。
人間に喩えて云うと肉付けが足りなくて骨が剥き出しになっているグロテスクな状態、家で云うと作り掛けで雨風にさらされたら腐りゆくような脆弱な状態である。
このデルトラ・クエストではその骨組部分がしっかりしているのだが、それを全く感じさせない。そこにあるはずなのに、存在を重苦しく読み手に感じさせないのだ。その点に関してとても巧いと思う。
本作品では副題『ネズミの街』とされているが、ネズミの街で起こる事件だけを取り扱っているわけではない。そこに至るまでの過程、旅の途中で起こる事件に対しての取り組みや仲間たちの心の揺れ動きをももれなく取り扱っている。読後に思いつくイメージが、副題から思い起こされるイメージだけではないのはこのためだ。
物語に無駄な部分は何ひとつ存在しない。それぞれ、読んでいるときには思いつきもしない箇所で繋がりを持っている。それが読むに従って明らかにされていくのがまた爽快だ。
他にも巧いと思ったのが、『ベニスの商人』で読んだことのある、問題への解決法だった。
かの有名な古典文学、紫式部の『源氏物語』では、漢文の『長恨歌』や、和歌からも引用されている箇所がかなり多く存在する。これは作者の、文学への強い関心と共に、聡明さをも示している。引用することは決して物語を貶めることには繋がらない。千年以上経った今でも色褪せない『源氏物語』を見れば解るだろう。寧ろ、引用することによって印象を寄り強く訴えることが出来るのだ。
デルトラの中の『ベニスの商人』は、カップの中から引いたものによって『生』か『死』かの選択を迫られるというものだった。しかし、その中をふとした弾みに見てしまった人物が、中身は両方『死』だと教えてくれる。だが、それを訴えたとしても云い掛かりだとし、反対にまずい立場に追い詰められる可能性もある。
——果たして、こんな状態だったらあなたはどういう行動を起こすだろうか。
あッ、これは…と、そのときにも『ベニスの商人』を思い出したが、主人公が一体どんな行動をするのか、楽しみだった。解決法は知っているが、その解決を登場人物に委ねたくなる。そうさせたくなる物語なのだ。
この解決法を知らない人ならば、一体どのように解決するのかドキドキすること請け負いだろう。
もし、この解決法が解らないという人がいたら、是非とも読んでいただきたい。絶対に後悔はさせない物語だ。
投稿元:
レビューを見る
三つめの宝石を求めて旅をつづけるリーフ、バルダ、ジャスミン。迷いこんだチュルナイという街で、三人は赤い服の男たちにとらえられてしまった。その街の秘密とは…。愛と友情と闘いのファンタジー。
投稿元:
レビューを見る
3つ目の宝石を求めて旅を続けるリーフ達一行は魔女の支配する土地を抜け、ネズミの街を目指す。しかし途中迷いこんだチュルナイという街で3人は捕らえられてしまう。もう少し描写にボリュームがあっても良い気がします。小学生向けと言われてしまえばそれまでですが…。
投稿元:
レビューを見る
ボスとの戦闘シーンが端折られている気がします。他のシーンは描写も細かいのに・・・。なんかあっという間の展開にがっかりです。でも続きが気になります。
投稿元:
レビューを見る
デルトラ第三巻!
ある意味このシリーズは、謎解きというものも含まれていてとても読み甲斐がありますね。
言葉遊びも多く含まれているような気もします。
毎回ボスキャラのような者が登場するのですが、毎度毎度、攻略方法が伊達じゃない!
投稿元:
レビューを見る
また1つの宝石、オパールを求めて、冒険が進む。
これ、本当読みやすいね。
20分かからず読破。
英語版も言葉は簡単なんだろうか。
図書館にないので、分からないの。
投稿元:
レビューを見る
3つ目の宝石を探しに行く主人公たちであったが、その宝石がネズミの町にあるという。そこには大蛇がいて戦う。そして今回もしっかり宝石を手に入れる主人公たちであった。
また集中して読んでしまいました。
投稿元:
レビューを見る
3つ目の宝石を求めて旅を続けるリーフ、バルダ、ジャスミン。
迷い込んだチュルナイという街で、3人は、赤い服の男たちに捕らえられてしまう。赤い服の男たちは、「クリーン・チュルナイ」と唱えたり、奇妙な習慣の中で生活している。
この街では、ある秘密もある。
そして今回の宝石は、ネズミの街の奥に大蛇リアという巨大なヘビが立ちはだかっている。魔物の王冠には、希望の象徴オパールが煌々と輝いている。
そして彼らは、大蛇リアを倒し、希望の象徴オパールを手に入れる。
投稿元:
レビューを見る
三つ目の宝石を探すためにねずみの街を訪れました。ねずみの街では、ねずみがたくさん住みついていて人が住めなくなるまででした。リーフ、ジャスミン、バルダが宝石を探しに街にいきます。危険なことまでして三つ目の宝石は大蛇の近くにありました。大蛇を倒してやっと三つ目の宝石が見つかるという話です。とても集中して読めました。
投稿元:
レビューを見る
3つ目の宝石を求めて旅を続けるリーフ達一行は魔女の支配する土地を抜け、ネズミの街を目指す。しかし途中迷いこんだチュルナイという街で3人は捕らえられてしまう。
投稿元:
レビューを見る
まだ息子が小学校低学年の頃にせがまれて買い、息子と一緒に読みました。学校図書館にもあります。
冒険ファンタジーですが、内容的には小学校低学年向き。ストーリーは面白いものの物語の深さがないのが残念。
同じ著者のローワンシリーズの方が断然面白いです。
投稿元:
レビューを見る
リーフ、バルダ、ジャスミンが三つ目の宝石を探しに旅を続する。
そして三人はチュナイルという街に辿り着く。
どうしてもトムは曲者のように感じる。なぜなら中立だから。でも、そういう立場にいる者の辛さもあるんだろうな。
読むならシリーズを一気に読みたいと思う今日この頃。
投稿元:
レビューを見る
これを読んで読書好きになったという子どもは、わからないでもないです。
ちょっと、浅い感じはしますけど、次から次へのストーリー展開は、やっぱり、悪くないと思います。
ただ、ここから、このシリーズ以外の次の読書に続いていくかどうかというと……。
いやきっと、続いていく子どもも、いると思いたいです。
映画化されるらしい「マーリン」の1巻よりは、こっちの方がおもしろく感じます。
「マーリン」は、好きな世界なので、2巻以降の展開に期待しているんですけどね。
どっちの物語にも共通するのは、ちょっと、キャラが薄っぺらで、ゲームっぽいことです。
で、薄っぺらいところで、ストーリー展開としては、「デルトラ・クエスト」の方が、いろいろなことがまとまって起こっておもしろいという感じです。
投稿元:
レビューを見る
3巻目読了
軽く読めて楽しいです。欲を言うなら魔物との戦闘シーンをもう少し読みたいです。とくに宝石を取り返す一番大事な戦いのシーン。それなのに、あっけなく戦いが終わってしまい少し物足りなく思いました。
投稿元:
レビューを見る
人の言うことを聞かない人だ。
だけど、それが回りまわって、あとで役に立つというのは、きっと勇者補正なのでしょう。