イベントトレーディング入門 ──感染症・大災害・テロ・政変を乗り越える売買戦略 みんなのレビュー
- アンドリュー・ブッシュ(著)
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紙の本イベントトレーディング入門 感染症・大災害・テロ・政変を乗り越える売買戦略
2011/03/02 22:04
アウトライヤーのバイサイド
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マーケットライダー - この投稿者のレビュー一覧を見る
「システムトレードやプログラム売買のアンチテーゼ」だと著者が断言しているとおり、予測のつかない大災害が起きると、窓を開けて値が飛ぶため、日常のストップ狩りどころの騒ぎでは済まされない。
自分にとっての忘れられないイベントとなる、その時は。
イベントというと「催し物」との意味が強いが、本書では「重要な事件」という意味でとらえている。
欲と恐怖の綱引きの場合、恐怖がイベントを通して猛威を振るうことは今も起きている。
一方、その値段がニュースに流れてから気づき、ウオッチ。伝えられているとおりだと確認してから仕掛けたとたん反転するのは、不変のようである。ただし、この場合はまだマシなほうだ。もし値動きに間に合って、方向が合っていると確信しピラミッティングなんかした日には、目も当てられないほどの損失を食らう。
通常時でさえ、翻弄されるのに、ボラタリティが大きくなった相場で溺れれば、損失は莫大だ。もっとも、証拠金不足で強制退場させられたとたん、マーケットが反転するのは今までどおりの出来事だが。
自然災害は予測不可能だ。あらかじめ準備をしていて二次災害を防ぐ手立てを講じておくしかない。
これは、予測できない相場に対する対応の仕方にとても似ている。だからこそ本書が役に立つ。
なかなかネガティブ要素に対するトレード戦略を論じているものは少ないので、貴重な一冊であることは確かだ。過去に起きた出来事の原因から時系列で相場の反応を詳細に記述されている。
「(いつの時代にもイベントには一貫性があるとしながらも)今回のイベントが前回とそっくり同じはずはない」と著者も認めているが、「必要なのは世の中の動きを追う努力と、あらゆる展開をシュミレーションする想像力だけだ」と本書にあるとおりだ。
値段が異常値を付けた時、本当はそこが、妥当値だったり、違ったりする。
いったん手仕舞うのか、それともその流れに乗って仕掛けるのか。
静観したいと思っていても、平常時の何倍もの変動率が、そうはさせない。
自分の行動は果たして、正しいのかどうか。
そんなことは後になって見なければ分からない、ことだけは確かだ。
客観のつもりが、思いっきり主観にどっぷり、つかっていることもしばしばだ。
果敢に買い進むか、売りに乗るか、悩ましいことしきり。
そんなときは、本書をゆっくり読みながら自分を取り戻すことをお勧めする。
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