学問のすすめみんなのレビュー

著者：福沢諭吉

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みんなのレビュー（5件）

みんなの評価4.5

評価内訳

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電子書籍学問のすすめ

2016/08/10 20:23

就職活動で，企業にウケる志望動機作りにおすすめ

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：miccun　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

これから就職するに当たり，社会人になる前に読むべき本として名前が上がっていたので読んだ。
初編まで読んでから，これを就職活動の前に読めばよかったと後悔した。

今の日本は豊かで，受け身で言われたことを熟していればそれなりの生活ができるけど，それじゃあ日本は衰退する一方だ。これをどうする？と聞かれて，就職活動では
「ハイ，御社を通じて日本の産業の発展に貢献していきたいです！」
と元気よく答えていた。
当然タテマエである。
日本の産業はどこかの誰か偉い人が支えていて，自分は下っ端なのだ。高校・大学で学んだことは社会では全然生かせないよ，と部活のOBが苦笑していた。
10年後も30年後も変わらない。ずーっと上司の言うことをハイハイ聞いて適当に仕事して定時になったら即帰宅。帰ったらゲームなりアニメなりを満喫してコーラを飲んで叫びたい。
「2次元サイコー!!」
そのための仕事であり，カネだ。
日本の産業の発展？日本は既に先進国として充分の実績を持っている。企業の事業規模の拡大？自分が死ぬまでにクビにならなきゃそれでいい。

ところが就職活動では言わなければならない。
「私は御社の発展に貢献していきたいです！」
そんなタテマエを言うためには，多少なりとも当事者意識が必要だ。この当事者意識が曲者で，考え方なんて一朝一夕には変えられない。
そんな時に，この本だ。
「一身独立して一国独立すること」
自分自身が独立した人間となることで，組織や国を支えることができる。企業に凭れるのではなく，自分の意思で企業に貢献する人材となれる。これぞ就職活動で求められる視点だ。

素晴らしい。どうして今の教科書にはこれが載っていないのか。そんなことを思いながら読み進めていくと，更に福沢諭吉は言った。
外国から我が国を守るためには，この自由独立の気風が必要だ，と。
う～ん，言いたいことは分かるし経済的な意味では確かにそうだけど。
その言い方は軍国主義に結びつくから，教科書には載せられないねぇ。