スーパーカブ みんなのレビュー
- トネ・コーケン(著者), 博(イラスト)
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紙の本スーパーカブ 1
2017/04/29 09:14
これ程、ラノベらしくない作品は見たこと無い
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nawade - この投稿者のレビュー一覧を見る
50年以上にわたり売れ続けているホンダの傑作オートバイ:スーパーカブの総生産1億台記念作?
世界一売れている燃費が良く非常に頑丈な乗り物、そんなスーパーカブ×女子高生という一見ミスマッチな組み合わせの青春小説。
作者のカブへの愛情とカブ乗りとしての誇りがよく伝わってくる。
無欲で孤独な女の子がカブと出会い、少しずつ変化しながら世界を広げていく、そんな少女の日常を朴訥に、でも丁寧に描いており、地味なんだけど味わい深いがある話に仕上がっている。
余裕なく、まっすぐ歩くことしかできなかった少女が人生の寄り道を覚え、タフになっていく様が興味深かった。
それにしても、ライトノベルの定義については様々な解釈があると思うが、これ程、ラノベレーベルから出版された本の中でラノベらしくない作品は見たこと無い。
カクヨムで連載されてたから、ラノベのターゲットの年齢層に読んでほしいから、色々とスニーカー文庫から発売された理由は考えられるが、やはり、角川文庫から発売した方が良かったんじゃないかな?
紙の本スーパーカブ 2
2017/11/05 23:36
冬を楽しむ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nawade - この投稿者のレビュー一覧を見る
かじかみながら走る冬はライダーにとって試練の季節。
そんな冬でもスーパーカブを乗りこなそうと取り組む小熊と礼子の姿を描いた第2巻。
このシリーズの主人公は小熊でありスーパーカブであるのだが、そこに冬も割り込んだ感じ。
冬に備えた防寒対策に苦心する二人、試行錯誤しながらあるべきカタチを目指す二人は嘆きつつもどこか楽しそう。
そこに文化祭と通じて親しくなった椎が参加し、新たな交流が始まる。彼女が提供するコーヒーに引き寄せられる子熊と礼子、これを読むとライダーとコーヒーが切っても切り離せない存在だとわかる。
「冬のスーパーカブは、辛く厳しく、面白い。」で閉められているが、防寒対策を試行する楽しさは伝わってきたが、あとがきにある冬景色の美しさの描写がもう少し欲しかったところ。
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