教団X みんなのレビュー
- 中村文則
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紙の本教団X
2016/11/28 14:22
社会に弾かれた者の物語
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山好きお坊さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半は重厚感と推理小説的スピード感を感じ、久しぶりに本への没入の高揚感を味わった。後半は心の動きや人々の結びつきに現実感が無く、事件の進展に納得させる力も弱く、セックスの盛り込みによる興味で引っ張っている感が残った。
しかし、著者の構想力には脱帽した。引きこもりに代表される社会から弾かれ続けている者とその弾かれている代表的側面である「性」を中心に沿えたカルト集団の存在は宗教、信仰を下卑たものに貶めものの、妙に現実性への同感と読者の心の下卑た一部が発する興味心を誘う著者の手管か。しかし、「神」の存在を否定しながらも否定しきれない教祖「沢渡」への狂信的な信者の信服と沢渡に接する者が一様に感じている人を超えた「パワー」には大いに違和感を持つ。
「沢渡」のすべてのテロ活動が個の破滅に帰する教団Xの最後、高原に代表された社会改革的なイメージが一挙に萎むラストの展開、その高原を冷徹に銃殺する若い「公安」のSNS投稿などは、高みに挙げられた没入感を奈落に突き落とされた感じになるほどのシラケさを想起させるものだった。
それでも、性を芯とするカルトの存在や市民警察とかけ離れた公安の暗躍はあるかもという警鐘の余韻を頭の隅に残させてくれる読み応えある作品でもあった。
電子書籍教団X
2017/05/30 10:07
長いけど密度がちょっと薄い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yosuke - この投稿者のレビュー一覧を見る
一つの本に色々詰め込みすぎている。そのため一つ一つのことが薄味になってしまっている。ただ多くのことを一つの作品にまとめ上げる腕力はすごいと思う。
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