【シリーズ】僕は君たちほどうまく時刻表をめくれない(イラスト簡略版) みんなのレビュー
- 豊田巧(著), 松山せいじ(イラスト)
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2015/08/25 15:40
かなり強引な鉄道との出会い
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
旅先で美味しいものを食べるのが趣味の高校生・栗原俊が今回の旅先に選んだのは、横川~軽井沢~長野周辺だ。東京駅から長野新幹線で軽井沢へと向かう駿だったが、東海道新幹線と長野新幹線のホームを間違うほど、鉄道には一切興味がない。
しかし、食堂だと思って入った旧軽井沢駅舎記念館で、鉄子の北見美優と宮田くれあに出会い、鉄だと誤解されたことで、彼女たちに引っ張られるまま、鉄道の史跡を巡る旅に出ることになってしまう。
全く興味がないのに、線路に関するうんちくや、列車に関するうんちく、鉄道の歴史などを怒涛の様に聞かされ、駿の意向を確認することもなく振り回す美優に戸惑いと憤りを感じることもしばしばだったが、それが続くにつれて楽しさを感じるようになってしまう。
何も考えず本能だけで生きている様でありながら気づかいも出来る美優と、終始控えめながら時刻表をめくる指は神のような正確さを持つくれあに付き合い、そして、旅先で出会った白糠由佳の初恋にまつわる時刻表トリックの様な離れ業を体験することで、駿の価値観も少しだけ変わっていく。
イラストは「<a href="http://bcft60.blog13.fc2.com/blog-entry-3018.html" target="_blank">ゆりてつ</a>」の作者。鉄道に関するうんちくがあらゆる角度から飛び出すので、知っている人はニヤリと出来るし、知らない人は勉強になると思う。
一方で、ストーリーは鉄道を中心に展開されるので、鉄道に全く興味がない人は、物語的に楽しめないかもしれない。
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