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口笛吹いて みんなのレビュー

  • 重松清 (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本口笛吹いて

2006/11/17 22:14

現実と向き合う辛さ

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る

少年時代の栄光と挫折を引きずりつつ、あまり冴えない人生を送っている古い知人との再会を描いた表題作をはじめ、リストラや我が子の死など、辛い経験のもとに人生を歩んでいる人々の生き様を描く5編。
目を背けられるならば永遠に背けていたいような現実が、嫌というほどリアルに描かれていて、読んでいて胸の奥をえぐられるような物語ばかりだった。
救いなのは、何がしの光が見えて結末を迎えていること。
置かれている状況は何も変わらないのだが、明らかに主人公の心情が明るい方へと向いていて、諦めとは違う何かを受け入れるという覚悟が、確かに読み取れた。
重いテーマではあったが、心が少しだけ軽くなるような余韻がどの編も宿っていたので、読後感はよかった。

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紙の本口笛吹いて

2006/08/31 22:47

単行本は2001年、どうもこの頃が重松のピークだったんじゃあないか、時代と微妙にズレが起きはじめたんじゃあないか、そう思いますね。とくに説教臭さが鼻について・・・

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

《リストラなどで傷つき疲れた人々と彼らの周辺を描く五つの短編からなる作品集》ただ、小説としか分類のしようがないものですね。
会社を定年した先輩が、再就職をして営業となって頭を下げて来ると、なんとも言えない気持ちになる、と夫が偶にいいます。社内の会議や廊下などで、頭も下げずにあたりを睥睨していたような人ならば、同情する気にもならないらしいのですが、尊敬し憧れていたような人の場合は、先方以上に困惑するそうです。女性の場合には、こういったことはあまり無いようですが、今後は増えてくるかもしれません。将来の予測はともかく、きっと現実はこうだろうと思える風景が、ここにあります。
会社に営業に来た相手は、昔、自分に優しくしてくれた近所に住むヒーローだった。過去と現在の齟齬「口笛吹いて」。
無気力な授業を続ける国語教師は以前、熱血教師だった。公園で見かけた男の真の姿「タンタン」。
会社をリストラされた父親の不思議な行動に気付いた息子と、女子高生がふりまく健康な色気「かたつむり走る」。
産休の先生の代用教員である女性教師に反抗する小学生が仕掛ける卑劣な罠「春になれば」。
妻が子供を連れて実家に帰ってしまい離婚の危機に立たされた夫。彼のところに現れた痴呆老人「グッド・ラック」。
全てに挫折が絡んでいます。それも、現代でなければ起きないだろう身につまされることが。でも、大きな危機にあるのは「春になれば」の主人公だけです。あとは失意のなかで蠢く男たちを優しく描く作品ばかり。
ただ、表題作での主人公の、他人の心を顧慮しない身勝手さは私には却って作り物めいてしまいます。本人の優柔不断さに、他人を巻き込む強引さは、どうもミスマッチです。筋が通っていることばかりが正しいとは言わないけれど、矢張り気になります。
『定年ゴジラ』『半パンデイズ』『日曜日の夕刊』『ビタミンF』『さつき断景』『隣人』『疾走』と読んできましたが、『日曜日の夕刊』『ビタミンF』『トワイライト』『流星ワゴン』あたりが万人受けするベスト、『疾走』は、好き嫌いを超えた傑作。
でも、この作品に関して言えば、現代の風景を切り取るのは実にうまいけれど、そこに留まっているなあ、という思い感じでしょうか。時期的にいうと、この本の直後に、長編『流星ワゴン』が出て、今日紹介した本に対してあった不満が、上手く解決されていて唸ったものです。それが、全く違う作風の『疾走』へとなっていったあたり、どうもその頃が重松のピークだったのでは、そう思います。
我が家では、どこか説教染みてじじむさい重松に取って代わって、今では角田光代や三浦しをんの小説がよく読まれています。おなじ現代の話でも、重松は50代、角田ならば30代、しをんならば20代というように、読者は自分の世代の作家に共感しやすいのでしょう。
最後に一言。小谷野敦『軟弱者の言い分』に「重松清は昔、イジメをやっていた」という一文があって、私の重松に対するイメージが悪くなったのですが、この作品に見られるイジメも自分の体験をそのまま描いたのだろうなあ、と納得してしまいました。

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紙の本口笛吹いて

2006/06/18 12:13

あなたにもスポットライト、当たってますよ!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:TEMU - この投稿者のレビュー一覧を見る

重松作品の醍醐味の1つは、子供から青年、大人、親へと
成長する過程で、その時期特有の感情を懐かしみながら、
はたまたほろ苦い思い出に浸りながら、
読者ひとりひとりの視点で味わえることではないだろうか。

大人の弱さ・ずるさ・セコさを嫌悪していた子供も
気がつけば、子供の頃の思い出を
日々すり減らしながら生きる大人になる。

「ひとは誰だって昔と同じというわけにはいかない。
だが、100パーセント変わってしまうわけでもない。
残しておきたいところが消えうせて、
変えたいところがどうしても残ってしまう。
きっとそういうものなのだろう」(表題作『口笛吹いて』より)

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