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みんなのレビュー3件

みんなの評価3.7

評価内訳

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マクロ的には正しい議論だが、ミクロレベルでの「若者の不安」にはまったく答えていない

11人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者は、若者の雇用を取り上げてベストセラー本となった3冊、すなわち『ワーキングプア』(門倉貴史)、『仕事のなかの曖昧な不安』(玄田有史)、『若者はなぜ3年で辞めるのか』(城繁幸)を取り上げて、「若者はかわいそう」論の是非について論じている。

 人事問題を専門に研究しているリクルートワークス研究所にかつて在籍していたという利点をいかして、各種の統計データをもとに、ベストセラー本で一般に流布している定説を一つ一つ論駁している。とくに、『仕事のなかの曖昧な不安』(玄田有史)の問題点を指摘している点が、本書の最大の収穫だろう。
 ただし、著者がいうように「誰でも使える統計」というのは、若干留保が必要だ。人事管理関係の世界は、その他の経済分野と違ってかなり特殊な世界で、日頃から使い慣れていないと、雇用関係の統計はなかなか使いにくい。データ分析についてはおおむね正しいとみなしてよいだろう。

 著者の分析内容はいずれも、考えてみれば当たり前のことだが、それらを当たり前じゃないかと言い切ったことの意義は大きい。
 とくに、監督官庁である文部科学省と厚生労働省と経済産業省の政策がバラバラで、それぞれに整合性がないという問題は深刻である。そもそも、特権的立場にいる彼らは、民間企業の労働現場を肌身をつうじて知らないという致命的欠陥をもっている。

 しかし本書には大きな疑問はある。統計データを使って導き出されるマクロ的な総論は正しいとしても、ミクロレベルの、つまり個々の企業に勤務する、個々の若者たちがが抱える個別の不安には、まったく答えていないのではないか、という感想を抱かざるをえないことだ。
 そもそも名の通った大企業もつぶれる時代、いくら会社に残ったとしても、7割が課長になるといわれたって不安が解消するわけがないではない。いつ会社がつぶれても、いつクビになっても食っていけるスキルを身につけたいと思うのは当然ではないだろうか?
 個々の企業への就職だけでなく、企業の命運が偶然に左右されるものである以上、個々の若者にとって、課長になれない確率の、平均値から乖離は想像以上に大きなものであるはずだ。

 かつて「商社冬の時代」といわれた時代に、名の通った総合商社でも「早期退職制度」が導入されて多くの人間が去っている。40歳まで我慢すれば7割は課長になれるという著者の主張は、「2010年時点の40歳」がそうであったとしても、「2010年時点の25歳」の若者が、15年の「2025年の40歳」になったときに適用されるという保証にはならないのではないか? きわめてミスリーディングな議論だといわざるをえない。
 そうでなくても、バブル入社組はマクロ的にも、企業内に滞留している事実に目を向けるべきではなかろうか。

 マクロ的には正しい議論だとしても、会社が簡単につぶれたり、吸収合併されるのを目の当たりにしている若者には、あまり響かない内容の本なのではないかと思うのだが、いかがだろうか。

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「若者はかわいそう」 論にかわる論はたてられていない ?!

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者は,若者の雇用に関して,まちがった議論が横行しているという. この本はそういう本に反論し,あやしいデータを検証している. その目的は若者をたすける必要がないと主張することではなくて,現状をより正確に理解することで,ただしい対策がうてるとかんがえているからだろう. しかし,第 4 章では問題の本質をとらえようとしているのに,ここにきて急に議論がよわよわしくなってしまう. 根拠となるデータをあげようとはしているが,断片的だ. 他人のウソを突くのは比較的やさしいが,それにかわる論をたてるのはむずかしいということだろう.

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