小さないじわるを消すだけで みんなのレビュー

タイトルは「ちいさな意地悪を消す」だけれど

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投稿者：Ladybird　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ダライラマ１４世の名前が先に出てるので購入しましたが、殆ど吉本さんの本。ダライラマの言葉はわずかに感じました。だいたい本としてもページ数が少なく、あっという間に読めてしまう分量です。内容は薄くありませんが、割高に思います。
「ちいさな意地悪」、なるほどと思いましたけれど、例にあげられた車掌も気の毒な気がしました。圧倒的なメディア強者の作家さんに書かれたら、一般人はなす術もありません。一方的に吊るし上げられるだけです。それも世界中から耳目を集め尊敬されているるダライラマとの共著に書かれてます。ただわかりやすい「ちいさな意地悪」の例として挙げられただけなのはわかりますが、じぶんがその車掌だったら、「小さな意地悪」をしたことを広く世間に知らされて、ダブルでショックかもと思いました。
メディアで圧倒的な影響力を持つ著名人が、一般人の所業を世間に知らしめることはよくありますが、一般人の所業が悪くても、やはりずるいなあと思ってしまいます。強者の弱者いじめみたいです。ペンは剣より強し。有名著作家のペンの破壊力はとてつもないです。
こんな「ちいさな意地悪」したんだよと、有名作家さんの本に書かれたら、ずっと残ります。電子本もありますしね。車掌さんのしたことは不必要な嫌がらせだったと思いますが、それを超名人がメディアで実例に使ったら、意図しなくても「大きな報復」になってしまうのではないかと思ってしまいました。
「ちいさな意地悪」をされて著作の実例に使って拡散したのだから、やはり吉本さんだって「ちいさな意地悪を消した」わけではないと思います。表でこんな実例ですよと紹介して、裏で巧妙に仕返しもしてしまったのだと感じました。ちいさな意地悪を消すのが良いとわかっても消すのは難しいですね。ちいさな意地悪を内に飲み込んでも、腹黒い偽善者みたいじゃないですか。善人、聖人を目指して無理してもしんどいかもなとも思いました。
「ちいさな意地悪」の実例が他人が著者にしたこと、ではなかったらもっと素直に納得できた気がします。
「ちいさな意地悪を消す」自体は理解したのに、こんなレビュー、意地悪以外のなにものでもないですよね。自分なんだかなあ…