視える令嬢とつかれやすい公爵 みんなのレビュー
- 著者:霧谷 凜, イラスト:漣 ミサ
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
2022/01/23 01:19
不足感が強い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
【ネタバレ】
人ならざるモノを視てしまう令嬢ヒロインが、夜会で人ならざるモノを大量にくっつけている公爵ヒーローと出会う。
ヒーローはヒロインとダンスを踊るときだけ異常に体が軽くなったことに喜び、近付いてくるが。忘れられた信仰と不器用な恋の話。
題材は悪くないと思うのだが、全体的に説明不足で描写が下手すぎてふわっとした話に感じてしまう。
これは、作者しか知らないことを書かずに終わっている消化不良的な部分と、作者の描きたいキャラと実際に描かれているキャラの乖離からきている問題なように思った。
具体的にはヒーローがフェリクスとヒロインを似ていると言ったり正反対といったりした件が明示されないまま流されたり、作者が作中とあとがきでヒロインを自己犠牲的と読んでいるけど、実際には自己犠牲的な優しい性格というわけではなく単純に臆病なだけ、という状態。
設定に説得力を持たせるための説明とエピソードがあまりにも足りていないために、作者の頭の中にあるだろう話と実際に書かれている話がブレていて、表面をなぞっただけなのでふわっとした読了感なのかな。
例えばもっとヒロインが引きこもりがちになる原因のエピソードを具体的に描くべきだったし、社交界で高貴な人々が紫の瞳が不吉だとヒロインが敬遠されている話を出すべきだった。
そうしてヒロイン自身のどうしようもない部分で虐げられて不遇であったにも関わらず、ヒーローの傍にいたい自分の欲よりも自分と同じ紫の瞳の人々が同じような気持ちにならないために精霊のことを公表してほしい、と交渉してたら自己犠牲的な優しいヒロインに見えたと思う。
実際に描かれていたヒロインは自分のことも周囲のことも察しが悪くて臆病で被害妄想気味の子だったよ。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |