わが家 みんなのレビュー
- 大谷美和子 (作), 内田真理 (画)
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紙の本わが家
2004/05/15 01:33
さまざまな糸が行き交う織物。人生は織物の表と裏…。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
お父さんが自殺してから2年。
これから始まる長い長い夏休み、過干渉のお母さんとの生活に息苦しさを覚える中学生の真美子のもとに、アルバイトの依頼。
お父さんと2人でよく泊まりに行った、丹後半島・網野にある民宿『わが家』のおじさん、おばさんが、真美子を心配して呼び寄せてくれたのでした。
会社を辞めたものの不況で新しい仕事を見つからず、悩んでいたお父さん。
でも、お父さんが自死を選んだのは、お父さんに無関心なお母さんの言動であり、自分や兄の思いやりのない行動だったのではないか、という思いに苦しむ真美子。
『わが家』のおじさん、おばさんそしてアルバイトのお姉さん・薫さんや、薫さんを見守り、応援するおばあちゃん・須見さんとの出会いが、真美子の心にじわじわと沁みわたってゆく様子が、丁寧に描かれていきます。
「織物は裏を見ながら織るの。いろんな糸が行き交って、裏だけ見ているとなんの模様だかさっぱりわからない」。でも「手抜きせずに一段一段正確に織っていけば、ちゃんと一枚の絵が仕上が」る。人生も同じなのではないか…と言う薫の言葉は、自分自身も悲しい過去を生きたからこそ。
さまざまな人の、さまざまな想いを知り、真美子はお母さんと向き合う覚悟をし、やがて本当の「わが家」に帰ってゆきます。
がんばれ、真美子。
うたたね通信社も、よろしくね♪
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