雨降りの心理学 : 雨が心を動かすとき みんなのレビュー
- 藤掛明 (著)
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2010/09/03 20:54
文学作品の正しい読み方?
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nanako17girls - この投稿者のレビュー一覧を見る
「文学は毒にも薬にもなる」という話を聞いたことがある。なるほど、思春期の読書というものは作品に食らいついて、結局、飲み込まれてしまうものである。批評家・大塚英志は「初心者のための文学の読み方」的な著作を出している。まったく、正しい行為だとは思うが、人が文学に魅了されるのはやはり「毒」の部分ではなかろうか?
本書はカウンセリングの技法を使い、物語を解釈している。カウンセリングの技法、すなわち、「閉ざされた世界からの解放」である。読む人に考える余地を与えながら、カウンセラーの考えを含ませる技法、とも言える。正しい道はないが、一般的に危険な方向に進まないように(リスクマネージメント)伴走するイメージで。具体的なアドバイスを避け、視野を広げて危険を回避する。おそらく、行き詰まった人は周りがみえにくくなる、という著者のカウンセラーとしての経験が織り込まれているのかも。
全ての小説は隠喩で出来ている。はたして、雨という隠喩は何を表すのか?そこに豊かな精神世界が見えた。
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