クローディーヌ…! みんなのレビュー
- 池田理代子
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電子書籍クローディーヌ…!
2013/12/12 16:07
男性の心を持った女性
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
男性の心を持ちながら女性として生まれたクローディーヌの儚い人生を、精神科医の回想という形で描いた作品です。
『オルフェウスの窓』第二部を描いていたころの画風で、クローディーヌの透明な美しさと純粋な魂が存分に描写されています。体は女性でも、心は男性。男性の心で、女性たちに純粋な恋をするも、悉く裏切られる。クローディーヌが、本当の理解者には見向きもせず、自分から離れていく相手ばかりに恋焦がれてしまうのが、痛々しい。
息をつかせない展開で一気に読めますが、語り手である精神科医との心のつながりが描き切れていないと感じます。唯一、惜しいところです。
併録の『ズライカ』は、死んだ恋人を想いつづける少女と彼女に報われぬ愛を捧げる青年の物語。結末は、トマス・ハーディの短編『幻想を追う女』を想起させます。一途さの悲哀と残酷を映し出した作品です。
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