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日本の高山植物 どうやって生きているの? (光文社新書)
著者 工藤 岳 (著)
時には雲よりも高い場所で咲く高山植物。なぜ過酷な環境を生き抜くことができるのか? どうやって次世代に命を繫いでいるのか? 研究人生を高山植物に捧げた植物学者が、高山植物の...
日本の高山植物 どうやって生きているの? (光文社新書)
日本の高山植物~どうやって生きているの?~
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商品説明
時には雲よりも高い場所で咲く高山植物。なぜ過酷な環境を生き抜くことができるのか? どうやって次世代に命を繫いでいるのか? 研究人生を高山植物に捧げた植物学者が、高山植物のしたたかな生存戦略を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
工藤 岳
- 略歴
- 〈工藤岳〉1962年東京生まれ。北海道大学大学院環境科学研究科博士課程修了。同大学大学院地球環境科学研究院准教授。博士(環境科学)。著書に「大雪山のお花畑が語ること」など。
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高山に生きる植物について、わかりやすく解説された一冊。
2022/11/23 10:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おじゃもんくん - この投稿者のレビュー一覧を見る
山登りが好きで、高山の植物も何と無く見ていたのですが。
カラー写真が満載で、面白そうなので手に取った一冊です。
筆者は、高山植物について長年研究を続け。
北海道の大雪山に魅了され、現地に長年野営を行い観察を続けておられます。
(現在進行形)
専門用語も使いつつ、一般読者にも分かりやすく解説されています。
ホンマに、山が好きで高山の植物が好きなのだなぁ。
と、思われる箇所が多々見られ。
読んでいて、好感が持てました。
第1章では、高山植物について細かく書かれ。
山の上の、一年の半分以上が雪に閉ざされる場所での高山植物の生き方について。
第2章では、高山植物は何故キレイな花を咲かせるのかを。
受粉に貢献する、ハチやハエの気を引く為の花の色について。
特に、高山の過酷な環境に生きるマルハナバチとの関係から詳しく解説。
第3章では、高山の雪溜まりと風が強い場所の植物分布と。
短期間に出来るお花畑の話しを。
第4章では、氷河期の繰り返しの中で高山植物の移動について。
寒暖の長い歴史の中で、北極圏から少しずつ移動して現在の場所へ。
辿った道筋の関係で、地方地方での固有種が多い訳を。
第5章は、消えゆくお花畑と題して。
実際に、高山植物のお花畑が消えた事に端を発し。
その根本の原因が、人の創り出した「地球温暖化」。
気温が変わり、雪の状況や温度等環境の変化が起こり。
他の植物や動物が、山の上に移動する事となり。
テッペンから逃げられない、高山植物群の今後の行方について。
各章の後のコラムも面白く。
また、人間の関わる生態系についても考えさせられ。
とても充実した一冊でした。