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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
群ようこさんのエッセイで、目を離した隙に高額な着物を買いまくっていた母親の話がありましたが、着物だけでなくもっとすごいことに驚きました。夫に長年我慢してきて、離婚して何か吹っ切れてしまったのでしょうか。
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群さんのお母さんがモデルなのかあ。
途中まで、タイトルがまんまなのにも関わらず気づきませんでした。
結婚生活中は「苦労人」という感じで応援してたんだけど、着物を買いはじめた辺りからちょっと引いた。
明るいことはいいことだけどね。
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母と娘の関係の難しくも楽しいところ、家族のもめ事、それもまとめて進んでいくリアリティがあって、わかるわかると思うところあり。時代設定を超えて。
#bookoff
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母ハルエの生涯
父のコネで入った市役所ではお茶汲みや、小間使いのような仕事で、同僚はダラダラした仕事ぶり。その後、お見合い結婚をするが、よくもこんな旦那で耐えられたな!ってくらい酷い夫。。
いつか離婚してやると思いながら、子どもたちを育てあげる。
長年の鬱憤が爆発したのか、娘のお金で高額な着物を買いまくり、贅沢三昧。
ほっこりしたよい話でもないけど、読み進めてしまいました。
仕事も結婚も自分で選べない時代。
苦労をさせられた、我慢してきたと、させられた、誰かのせいでこうなったと、原因を他者に向けていると、その負の気持ちは意地汚い欲望になるもんなのだなぁと、思った。
昔の結婚ってこんな不条理な形で、全く健全ではない家庭もたくさんあっただろうなー。
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人の一生を描いた物語は、放物線グラフを描いている気がする。
上向きの時期があり、短い頂点を迎え、下降線をたどる。
自分が下降線をたどっている事に気づかない、あるいは認められない人間の感情が、「切ない」「気の毒」「往生際が悪い」「みっともない」と感じさせるドラマになる。
ハルエの生涯もそうだ。
昭和ひとケタ生まれの女の一生。
たくさんの兄弟の中で、与えられた役割を果たす。
弟や妹の面倒を見て、一生懸命働いて家計も助ける。
やがて縁あって嫁いで行けば、自己主張する事も許されず、理不尽だと思う事があっても、夫に尽くさなければならない。
読みながら、同情する。
頑張れ、頑張れ、と応援する。
そうだ、そんな男とは離婚してやれ、あんたの頑張りがあれば一人で生きていける。
この辺りまでが、上向きグラフである。
グラフはやがて急降下を始める。
頑張って稼ぎ、少ない生活費でやりくりしてきた反動なのか、ハルエは驚くべき浪費家に転じるのである。
しかも、その支払いは自分の稼ぎではない。
娘が打ち出の小づちであると勘違いしている彼女は、どんなに叱られても、理を持って諭されても、「欲しい」という欲求を抑えられない。
抑えようという気持ちもさらさら起きない。
応援しながら読んできた気持ちは憎しみにさえ変わる。
読み手の同情は、ハルエではなく、娘のアカネに向かうようになる。
やがて、彼女は老いて、病も得、周りは彼女に『常識』を要求する事も諦める。
壊れて大きな音を出し続けるスピーカーのようだ。
これも、多くの部分実話だと思うと、本当に驚くべきことだ。
家族の関係、母というもの、母と娘、老いというもの…考えさせられる。
やるせない。
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読んでいて、ハルエの夫に対して怒りがこみ上げ、自由奔放すぎる娘に苛立ち、母親であるハルエに感情移入していた。だが、老いていくにつれ、傍若無人な振る舞いになるハルエが許せなくなる。最初から最後まて不快感抜きには読めない。でも読むのが止まらない。本人が楽しく人生を終えるなら、実の娘としてはそれでもいいかと、開き直れる。しかし、これが姑だとそうもいってられないけど。
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著者のお母様の半生かと思われます。
「ひたすら不快だった」という書評も見られて、私も最後のほうはだいぶイライラしたものの、全般を通しては形は違えど母娘のよくある確執話で、多少のフィクションは加えてあるかもしれないけれど、ここまで母親のことを知っているという関係性もまた見逃せないのではないかなぁと感心した。
まわりを見てみても、人って歳を経るごとに他人に物事に自分のモノサシを押し付ける傾向があるというか、話を聞かない、頑固、になっていくような気がする。それは一筋縄ではいかない人生をそこまで生き抜いてきた自信から芽生えるものなのかもしれないし、生暖かく見守ろう…と思う反面イラッとしてしまうこともあるんだけど^^;
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母の一生を描いた物語。
戦前、7人兄弟の4番目に生まれ、父を亡くしたりしたが、兄弟に助けられながらも大きくなった。また、洋裁の腕を発揮しながら家計を助けりもした。
そんな母が結婚したのが画家である父だったが、急な見合い結婚でもあり、性格を知らないまま一緒になったが、とても苦労させられる人であった。
そんな夫に苦労させられたが、子供が成人すると離婚した。
そして、今度は自分が子供に面倒を掛けることになるが、そうなると全く自覚がない。
母と子供の関係の難しさが、淡々と描かれている。自分にも当てはめながら、読んだ。
2016.12.30
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ハルエの若い頃は、苦労もあり、波乱もあり、応援する気持ちで読んだ。老年になってからは、群さんのエッセイを読んでいるようだった。駄目な男を書いたら定評があると解説にあったが、その通りで、笑えた。面白かった。
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著者の作品には小説とエッセイがあるようでこちらは小説であるものの自叙伝的のようで著者の『母のはなし』のようだ。娘から老女になるまでの一生が描かれている。ハルエさんの一生を一緒に過ごしてきたような時代が流れていくさまを感じることができた。波瀾万丈な彼女が老女となり幸福な日々を過ごしていることが想像できる最後で読後感はよかった。
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昭和初期に産まれた女性の一生が淡々と綴られたお話。ちょうど祖母と同じくらいの時代を生きているので、色々祖母の人生とも重ねながら読めて面白かった。娘時代から結婚生活にかけては時代の流れが目まぐるしく変わる中どんな理不尽な環境にもめげず、生活を乗り切る姿がすごいと思った。きっとこれからを生きる私たち世代には耐えられないような環境をあの頃の女性たちはみんな受け入れ乗り越えてきてるんだから、本当にすごいと思う。後半、子の独立、定年を機に暴走していく姿は見ていて辛かったが、これまでの人生を鑑みるとどこかで弾けないと人はやってけないのかなと考えさせられた。群さんのお母様のお話らしいけど、また近況や群さんの心情を知りたいなと思った。
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図書館で。
楡家の人々を読んだときも思ったけれども祖父・祖母を語る時は伝聞的に語れるのに父と母というのは身近な分だけ語りづらいのかなあなんて思いました。生々しくて痛々しい。
群さんのお母さんが浪費癖というか金使いが荒くてデパートに開店から閉店まで居たなんて話はなんかで読みましたが中々スゴイ使いっぷり。家まで買われたって話も西原さんとの本で読んだ気がするけどお母さまはまだご健在なのだろうか?「惜しみなく母は奪う」ってサブタイトルが付いてたけどなんでこんなになっちゃうんでしょうねぇ…?
娘や姉の金って自分の金でもないだろうになぁ…
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群ようこの自伝的エッセイ風小説。テーマは群自身の母。
こんな母親は、にくめないけれでも、まあ肉親は大変だな。
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著者の他のエッセイでは豪放磊落な母というイメージがあった。本書は、その母を主役にしたエッセイかと思って読み始めたが、なんだか雰囲気が違う。限りなくドキュメンタリーに近い私小説だと感じた。厳しい戦前戦後を生き抜いた母・ハルエだが、結婚相手は無茶苦茶な芸術家。我慢に我慢を重ねた結婚生活の末の離婚を経て、わがままな母に育ってしまった。こんな母に同情半分嫌悪半分。そう言えば、エッセイによく出てくる猫やら鳥やらの動物が出てこなかったな〜
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母親になったあたりからイライラするシーンが多かったけど、子ども時代から描かれていることによって、そういう大人にも色々あって今があるんだなと思えたから面白かった。