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商品説明
初心者にもやさしく折れるものから、可憐な合わせびな、三人官女や五人ばやしの揃った段飾りのひな人形、ユニークなしだれびなまで、おひなさまやひなまつりの小物を折り紙で作る。全作品折り方図付き。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
小林 一夫
- 略歴
- 〈小林一夫〉1941年東京都生まれ。和紙の老舗「ゆしまの小林」の後継者として染色技術や折紙など和紙に関わる伝統技術・文化の普及に尽力。著書に「日本の文様」「小さなおりがみ広がる世界」など。
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紙の本
3月1日今日のおすすめ
2001/04/04 17:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
しまったぁ。もう3月だというのに、ひなまつりの準備を忘れてた。
自分が子供の時には、年中行事など、親まかせ。浮かんでくるのは、節分が終わると早々に、押し入れから大きな棚段を出してテキパキ組み上げ、細々としたお道具をせっせと磨き、美しいお内裏様とお雛さまをキチンと並べて、女の子の節句の準備を整えてくれた母の忙しく立ち働く様子だ。3日の夜は蛤の御汁にちらし寿司、菜の花のおひたし。父はいつもより早く帰宅して、おもむろに三脚にカメラを据え、整然とした段飾りの前に家族そろって記念撮影をするのが、我が家の桃の節句だった。今、思えば、すごくありがたいことだが、何枚もじっとして撮影するのがうっとうしくて(まだビデオがない時代なもので)、私と小さな妹はチョロチョロ遊びまわり、早く終わればいいのに、なんて不謹慎なことを思っていたりして・・・。
さて自分が結婚して、女の子が生まれてみると、3月は特別な月になった。古い風習は面倒だし、と敬遠してたクセに、やっぱり、ひな人形を飾っちゃうのである。
ただ、「人形は顔が命・・・」なんていう、何万、何十万円もするひな人形セットは買う気がしなかった。また、親王飾りと呼ばれる、おびなとめびなだけではちょっと淋しい。どうする?作る? とはいえ、四谷シモンやジュサブローのような腕はない。仕方なく、木目込み人形のキットを買い、見よう見まねで一昨年は主役のふたり、去年は三人官女をなんとか作りあげた(親バカも極まってますなぁ)。今年は順番でいくと五人囃子を作る予定だったのに・・・、仕事が忙しくて忘れてマシタ。ごめん。四歳になった娘に、「音楽の人たちがいないよ」と言われて、もうゴマカシがきかなくなったなぁと感慨もひとしお、ウレシイようであり苦笑いしてみたりして。
そこで、娘と一緒に、この本を見ながら折り紙で作ることにした。
流し雛の風習にも残るように、ひな人形のルーツのひとつは、神道のヒトガタだ。紙で作るとペタッとして、そんなマジナイっぽいカンジになっちゃうかな、と懸念したが、この本の作品は、和紙のボリュームも手伝って、フワッとした厚みと柔らかな膨らみが、優しい出来である。「合わせアレンジびな」で紹介されている五人囃子に、我が家流ということで、娘に顔を描かせた。「これは、おとーさん、こっちはおにーちゃん、これは(弟の)銀河ねー」、といいながら、ひとつひとつ表情の違うお囃子隊が完成。
これはこれで、なかなか楽しい思い出ではないだろうか。そういえば、忙しく準備してた母も、随分楽しそうだったな。ま、この成果は、娘が自分の娘を生んだ時に、現れることでしょう、ナンテ。
伊豆・稲取の「ひなのしだれ飾り」の風習を再現する「しだれびな」は、天井からメリーのように吊るすので、小さい赤ちゃんもきっと喜ぶと思う。折りたためるたとうの中にしまわれた小さなひなはちょっとした贈り物に添えてもカワイイ。覚えておいてソンのない、アレンジもできるおひなさまの折り方が紹介されていて、最近の折り紙本の中ではオススメだ。3日は土曜日だから、友達が集まるパーティーの席上で、みんなで作っても楽しいのではないか、と思います。和紙が買える店のリスト付き。(家庭・実用担当編集 波多野絵理)