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紙の本
SFミステリ好きは見逃さないように。
2001/02/04 22:27
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほし - この投稿者のレビュー一覧を見る
アシモフの「鋼鉄都市」シリーズが好きな方には迷わずおすすめする。要するに、人間と外見上は人間そっくりだが、実は人間じゃないというコンビが見事に事件を解決するパターンの話なのである。
人間でなければ、何なのか? この話では、合成人間と呼ばれている。彼らは人間と区別するため、金属でできた銀色の瞳をもつ。
ところが、人間の中でただ一人その瞳を持つ男がいた。俳優である彼は、合成人間の刑事役(特捜司法官という)を演じていたが、迫真の演技力が災いし、大衆には本物の合成人間だと思われていた。そのために、彼は、ドラマではなく現実の事件に巻き込まれてしまい、本物の「特捜司法官」と共に事件に挑むこととなる。
なんといっても面白いのは、人間の方が合成人間を演じ、合成人間の方が人間を演じるというその設定の妙だ。
何しろ、二人は職業柄、常に仮面を被っていなければならない。男は合成人間を演じる以上、人間的に振る舞ってはいけないし、逆に合成人間は捜査中に正体を見破られてはならない。どちらもプロとしての誇りと矜持をもっている。その二人に芽生える共感と友情。
同設定でリンクしている「JOKER」シリーズという漫画もあるが、読んでいなくとも十分楽しめる。
この作品に限らず、特異な設定を得意とする作家なので、一味違ったテイストを求めている人は、思いきって手を出してみよう。