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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2000.5
- 出版社: 白桃書房
- サイズ:22cm/268p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-561-65110-1
- 国内送料無料
紙の本
欧州の小売りイノベーション
著者 矢作 敏行 (編著)
イギリス、フランス、ドイツの主要3か国における小売りイノベーション(小売経営革新行動)の生成・発展と、それに伴う欧州小売りイノベーションを分析し、その流通・マーケティング...
欧州の小売りイノベーション
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商品説明
イギリス、フランス、ドイツの主要3か国における小売りイノベーション(小売経営革新行動)の生成・発展と、それに伴う欧州小売りイノベーションを分析し、その流通・マーケティングの現実と理論を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
欧州の流通業が勝ち抜いた戦略とは何か?規制や競争の歴史のなかで生み出された最適イノベーションを詳説
2000/12/28 12:16
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投稿者:野村 透 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界第2位の小売業,仏カルフールの日本1号店が2000年12月8日,千葉・幕張に開業した。欧州の外資系大手スーパーの日本出店は同店が初であり,長年アメリカから学んで来た日本の流通業界は二重の衝撃を受けている。欧州流通業の発展過程を実証的に分析した本書は,まことに時宜を得たものと言えよう。
とはいっても本書は,単に欧州小売業の戦略紹介だけではなく,我が国流通研究の大御所である矢作敏行法政大経営学部教授の監修のもとに,6名の専門家が協同で執筆した学術的研究著作である。
第1部では,欧州の小売業の発展過程をイギリス,フランス,ドイツと各国別に歴史的に概観し,イギリスで労働者互助組織として発達した生活協同組合の盛衰や,それと競争しつつ拡大したス−パ−マ−ケットの変遷,フランスにおいて中小小売業者保護のために大型店鋪を規制した,ロワイエ法の制定過程,取り扱い商品を絞って勝ち抜いて来たドイツのハ−ドディスカウンタ−など,豊富な事例を実証的に分析されている。さらに,このような規制や競争の激化から,新市場を国外に求めざるを得ない必然性についても,詳しく論じられている。欧州の小売業にとっては次のターゲットはアジアであり,大市場である日本についても,進出の機会が静かに待たれているということである。
第2部では,イギリス大型小売店のイノベーション戦略について詳しい実証研究が展開されている。イギリスでは大型スーパーマーケットがプライベ−トブランド(PB)によりシェアを拡大し,価格競争,品質競争などの戦略を巧みに実施して,発展を続けている。また,技術開発によって食品別の温度管理の徹底を可能にし,小売り側から流通サプライチェ−ンを実現させ,ナショナルブランドのメ−カに堂々と対抗している。今後,外国勢の進出に立ち向かわねばならない日本の流通業にとって,必読書と思われる。
(C) ブッククレビュー社 2000